【お願い、冷凍肉は"常温"で解凍しないで!】栄養士さんが喝!「美味しいまま速く解凍できるのはコレ」正しいテク3選

  • 2024年05月12日公開

こんにちは!お肉は安売りの時にまとめて買って冷凍しておく、管理栄養士でヨムーノライターの安達春香です。

冷凍保存しておいたお肉は、買い物に行けないときに便利ですよね。

しかし解凍の仕方を間違えると、せっかくの旨みが流れ出たり、細菌が繁殖して食中毒になったりする場合があるんです。

今回は、冷凍肉をおいしく食べるための正しい解凍方法と、NG行為をご紹介します。

ちょっとしたコツを覚えるだけで、冷凍肉の味と食感が格段にアップしますよ。

うまみが逃げない”氷水解凍”

冷凍肉を解凍したとき、赤い汁(ドリップ)が出ることがありますよね。

ドリップの正体は、冷凍・解凍などによって細胞が傷ついて流れ出た水分。お肉のうまみ成分や栄養が溶け出してしまっているので、おいしさが半減して食感も悪くなります。

時間はかかりますが、味にこだわりたいなら氷水解凍が一番。水は空気よりも熱が伝わりやすいため、冷蔵庫で解凍するよりも早く溶けます。

また、お肉の温度が0℃前後に保たれることで細胞へのダメージが抑えられ、ドリップが少なくなりますよ。

解凍方法

保存袋に冷凍肉を入れ、水が入らないようにしっかり密封します。深めのボウルに氷水を入れてお肉を沈ませましょう。

どうしても浮いてくる場合は、お皿などで重しをするのがおすすめ。解凍時間はお肉の大きさや厚さにもよりますが、2〜3時間が目安です。

※途中で氷が溶けてきたら、その都度足してくださいね。

出典:おいしい冷凍研究所「氷水解凍の方法」

時短&うまみをキープ”流水解凍”

「2~3時間も待っていられない!」という方は、流水解凍がおすすめ。

流水の勢いで食材が動くことによって熱が伝わりやすく、うまみをキープしながら素早く解凍できます。

20〜30分かかるので、その間に家事をしたり、他のおかずを作ったりすると良いですね。

解凍方法

冷凍肉を保存袋に入れて空気をしっかり抜き、口を閉じます。

ボウルに入れて、上から冷水を流しましょう。すべての面に水が当たるようにすることで素早く解凍できます。

ときどき触ってみて、中心が少し凍っている半解凍の状態になったら取り出しましょう。

出典:おいしい冷凍研究所「流水解凍の方法」

スピード重視なら”凍ったまま加熱調理”

「いやいや、もうちょっと早くなりませんか」と思っているスピード重視派は、凍ったまま加熱しましょう。

高温の熱を一気に加えることで、解凍ダメージを受けることなく調理できます。

ただし、分厚いお肉をそのまま焼くと表面は火が通りすぎてパサパサ、中はまだ凍ったままの状態になってしまう場合も。

平たくして冷凍した薄切り肉や、1.5cmほどのステーキ肉などで試してみてください。

解凍方法

フライパンに冷凍肉を置き、フタをして中火で片面3分ずつ(合計6分)焼きます。

冷凍肉をそのまま焼くとなると、生焼けや食中毒が心配ですよね。

中まで火が通っているか気になる場合は、フォークや竹串を刺して判断しましょう。肉汁が透き通っていれば焼けている証拠です。

焼き終わったら、フタをしたまま3分ほど蒸らしてできあがり!凍ったまま焼くことで水分を逃すことなくジューシーに仕上がります。

出典:おいしい冷凍研究所「解凍せずに加熱調理」

食中毒の危険大!NG解凍法

絶対にNGなのが、冷凍肉の常温解凍。

冷凍庫から取り出して置いておくだけと簡単な方法なので、ついやってしまいがちですよね。

しかし、常温(15〜20度)は細菌が最も活発になる温度のため、食中毒を引き起こす可能性があるんです。

ドリップも出やすく、うまみが逃げ出してしまいます。

また、冷凍や解凍を繰り返すと細菌が繁殖する場合があるので、お肉はその日使う分だけを解凍し、溶けたらすぐに調理しましょう。

出典:厚生労働省「食中毒予防の6つのポイント」

3つの解凍テクで冷凍肉をおいしく!

せっかくおいしいお肉を冷凍しても、解凍の仕方を間違えればドリップが出てパサパサの食感に。

味にこだわるなら氷水解凍、時短がいいなら流水解凍、薄いお肉は凍ったまま調理など、シーンに合わせて使い分けてみてください。

この記事を書いた人
おいしいと健康を両立させたい管理栄養士ライター
安達春香

趣味は旅行と食べること。好きなものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得しました。「おいしいものはガマンしない」をモットーに、栄養の知識やお悩み解決食材などをわかりやすくお伝えします!

管理栄養士

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