お小遣いの使い方で資産運用が身につく!?「一生お金に困らない」 3つの大事なお金教育

  • 2023年06月27日更新

みなさん、こんにちは。 キッズ・マネー・ステーション代表、ファイナンシャルプランナーの八木陽子です。

今まで、子どものお小遣いといえば、渡されたお金の中で子どもがやりくりしたり、貯めたり、が主流でした。実は、それだけでなく、お小遣いを通して「お金の運用」まで学べるんです。

「運用」って聞くと、難しそう!とドン引きする方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも実は、将来の年金も退職金も厳しいといわれるこのご時世、資産運用は誰もが必要な知識やスキルになってくると思います。
小さい頃から楽しみながら学ぶことができればなおよし!親子で学ぶことができればもっとよし!

そこで今回は、我が家で実際に行ってみた方法をご紹介します。

(1)金利を設定して「増える」体験

三井住友カードのお小遣いアプリ「ハロまね」を使っています。 このアプリのメイン機能はおこづかいの記帳ですが、我が家でヘビーユーズしているのは、今回お伝えしたい銀行機能です。

家庭の中で、お父さん銀行・お母さん銀行として、子どもからお金を預かり、預かったお金を記録したり、いくら貯まったかを画面上で確認できたりする機能です。金利は、お父さんお母さんがご自身で設定できます。

我が家では、その金利を、年12%で設定しています。

夢のまた夢の金利ですが、なぜ12%で設定したかというと、1か月1%の金利がつくという分かりやすさと、「増える」ことを体感してもらいたかったから。
日本円での預金だけでなく、外貨としても預けることができます。

100円を外貨預金に預けると、自動的に、その日の為替レートが適用されて、ドルでの預金残高を見ることができます。

(2)「お金の使い方」は親子でよーく話し合う

2年ほど前に始めたときは、娘は小1だったこともあり、このアプリの銀行に預けるのを激しく嫌がりました。手元の貯金箱に置いておいたほうが、「目に見えるもん!」ということです。

気持ちは分かりますよね。

でも、まったく金利がつかない貯金箱に比べ、ハロまねの12%のお母さん銀行では増えるスピードが違います。

今や娘に毎月おこづかいを渡すと、「早く200円ハロまねに入れておいてね」と言います。私も大急ぎで、毎月おこづかい日にアプリに記入しています。

娘は、使用するお金は手元に残し、一部をハロまねに入れて増やして、欲しいものが出てきたときに使うことにしています。

お金について学ぶには、親子のコミュニケーションが欠かせないな、と感じました。

(3)外国のお金と日本のお金の違いを実感

今年の夏、家族でアメリカに旅行したときのことです。
娘には、外国では日本のお金(=円)が外国で使えるわけではないと話をしていました。また、こういった旅行のために、ハロまねの外貨預金にも少しずつ貯めていました。

アメリカのデパートで、娘は、あるバービー人形に一目ぼれ。
お人形とおうちがセットで、17ドルしました。
普段は優柔不断なところがある娘ですが、キッパリと言いました。
「私ドル持ってるもん! 今までちゃんと預けて増やしたもん! 自分で買う!」

娘の毅然とした姿に、成長したなあと思うと同時に、「お金は使って初めて幸せになる」という言葉を思い出しました。 貯める・増やすだけでなく、使う喜びもおこづかいでは伝えたいものです。

また、今の時代は、実際の銀行に預けても、0.001%の金利ですから、「増える」ことが体感できません。
「増えてよかった」という体験がないのに、どのように増やしてみようというモチベーションがわくでしょうか。
子ども時代の小さな体験の積み重ねから、将来、資産運用にチャレンジするなど、かしこくお金と付き合える人に育ってほしいなと思っています。

八木 陽子
キッズ・マネー・ステーション代表/ファイナンシャルプランナー
日本では数少ない金融商品を販売しないFP事務所を運営。平成29年に文部科学省検定の高等学校の家庭科の教科書に日本のファイナンシャルプランナーとして掲載される。NHK「ウワサの保護者会」などメディア出演多数。

この記事を書いた人
キッズ・マネー・ステーション

キッズ・マネー・ステーションとは、「見えないお金」が増えている現代社会の子どもたちに、物やお金の大切さを知り「自立する力」を持ってほしいという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行います。2018年までに1000件以上の講座実績を持っています。

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