「まずいそうめん」と「美味しいそうめん」の差はここにあった!管理栄養士が教える「決定的な違い」と楽しみ方
- 2025年05月30日公開

こんにちは、管理栄養士でヨムーノライターの安達春香です。
数年前、SNSでとある格安そうめんがまずいと投稿され、話題になっていました。
「しんどい、ただしんどい」「揖保乃糸の尊さを再認識した」と辛辣な言葉が飛び交い、2万回以上リツイートされる事態に。
なぜ、同じそうめんでも、こんなにも味に差が出るのでしょうか?今回は、そうめんの製法・素材の違いをわかりやすく紹介していきます。
【手延べVS機械】作り方がまったく違った!
味や値段を大きく左右するのが、そうめんの製法。「手延べ」と「機械製麺」の違いを見ていきましょう。
職人さんが時間をかけて作る「手延べそうめん」
高級品のほとんどは「手延べ」という伝統的な方法で作られています。
小麦粉に食塩と水を加えて生地を作り、のばして重ねて、またのばして……という作業を何度も繰り返しながら、細いそうめんに仕上げていきます。
このとき、生地の中では「グルテン」の網目状の構造ができていて、これが弾力や粘りのもとに。
のばして重ねる工程を繰り返すことで、このグルテンの網目が細かく均一になり、しっかりしたコシとなめらかな食感が生まれるんです。
手間も技術も必要なため大量生産は難しいですが、そのぶん味は格別です。
大量生産でリーズナブルな「機械製麺」
一方で、お手頃なそうめんは「機械製麺」が主流。生地をローラーなどで薄くのばし、細く切って作ります。
短時間で大量に作れる反面、手延べと比べるとコシは控えめ。
うどんやラーメン、そばなどは、手打ちでも機械でも切って作りますが、そうめんの場合、手延べは”伸ばす”、機械は”切る”と、製造方法がまったく違います。
だからこそ、商品によって味の差が大きく出てしまうんです。
小麦の質も味の決め手
製法だけでなく、使われている小麦粉の質も重要なポイント。
高級そうめんでは、品種や産地にこだわった小麦粉が使われていることが多く、風味やなめらかさに差が出ます。
逆に、お手頃なそうめんはコストを抑えるため、安価な小麦粉が使われていることも。
また、製粉時の「等級」(一等粉・二等粉など)も品質の差につながります。等級が高いほど不純物が少なく、なめらかな口当たりが楽しめます。
アレンジするなら安いそうめんもアリ!
安いそうめんは買っちゃダメ?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。価格を抑えた分、たっぷり使えるのが大きなメリット。
食べ盛りの子どもがいる家庭には大助かりです。
ビビン麺風や豆乳担々麺風など、濃い味付けにするなら、そうめんの味がイマイチでも気にならないはず。
そうめんチャンプルーやにゅうめんといった、温かいメニューのときもコシのなさを誤魔化せそうです。
ただし、小麦の香りやのど越し、口当たりの良さは値段に比例するので、シンプルにめんつゆで食べるなら、高めのものを選ぶのがおすすめです。
実際に食べ比べてみた!
定番中の定番「揖保乃糸(6束)」375円(税込)と、6束入り格安そうめん108円(税込)を食べ比べてみました(※SNSで話題になった格安そうめんとは別のメーカーです)。
安い方はやわらかくてのど越しがイマイチ。マズくて食べられない……ってほどではありませんが、正直2口目が進みません。
揖保乃糸はプツンと切れるような歯応えがあり、舌触りがなめらかです。
めんつゆをちょっとしかつけなくても、小麦の風味がしっかりして美味しい!
初めて2種類のそうめんを食べ比べて、ここまで大きく変わるのかとビックリしました。
違いがわかると楽しくなる!
そうめんの値段は製造方法や小麦粉の質によって変わります。
一度、ちょっとお高めのそうめんを買って食べ比べてみると、「あ、これか!」と違いがわかって楽しいかもしれません。

趣味は旅行と食べること。好きなものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得しました。「おいしいものはガマンしない」をモットーに、栄養の知識やお悩み解決食材などをわかりやすくお伝えします!
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