【キャベツやめてこっち買ってーーー!】"青果のプロ"の教え→「賢い選択」「予想外!この手があるのか」
- 2025年02月10日公開

こんにちは、ヨムーノ編集部です。
キャベツは野菜の中でも家庭での使用頻度が高く、色んな料理とも相性がよく、なくてはならない野菜の代表です。
そんなキャベツですが、2024年11月から2025年1月末にかけて高値が続き、ニュース番組でも度々取り上げられました。
全体的に野菜価格は高騰しているイメージですが、とりわけキャベツの注目度が高くなっています。
今回は、2024年11月~1月末にかけて出回るキャベツの生育過程をたどりながら、高値の原因を青果のプロ「小林青果株式会社」さんに教えてもらいました!
教えてくれたのは、青果のプロ「小林青果株式会社」
福岡で創業74年、青果の生産者と小売店舗のバイヤーの間をつなぐ「仲卸(なかおろし)」の事業を展開している小林青果株式会社。
九州各県はもちろん、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届け。ここ数年で小売店舗も9店舗まで展開し、公式インスタグラムやnoteで、野菜の豆知識や生産者さんのイベント情報など発信。
安全で安心できる食品だけでなく、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼、すべての人の笑顔と心をつなげられるよう活動中。
昨年ECサイト「うまうまもぐもぐ」が誕生し、新鮮で美味しい野菜やフルーツをオンラインで買えるようになりました!
【小林青果株式会社】の公式インスタグラム「うまうまもぐもぐ」はこちら
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キャベツはどんな風に育つのか
秋冬キャベツは、7月~8月に種をまきます。苗を育て、20日~30日後に畑に定植します。順調に生育が進めば11月から収穫が始まり、出荷されていきます。
種まきの時期を少しずつずらすことで、計画的に継続して出荷できるように栽培されています。
この生育過程で、1.温度 2.水分 3.日照時間 4.養分の好条件がそろえば、生育がよく豊作になります。この条件のバランスが悪いと、生育にバラつきが出て不作になり、出荷量が減って市場価格が高くなります。
キャベツの高値の原因
2024年は、定植から生育期にかけての高温と雨不足による乾燥で、根のはりが悪く生育にバラつきがあり、葉がうまくまとまらずに、小玉で軽いキャベツが多くできてしまいました。
地域によっては雨不足で乾燥状態の中、久しぶりの雨が“どか雨”で一時的に必要以上に降ってしまい、根腐れや病気・害虫なども発生してしまいました。さらに不作に追い打ちをかけたのです。
また、2024年11月末からは気温が一気に下がり、低温と乾燥でさらに生育と結球が悪くなりました。
以上の原因で、秋冬キャベツは不作となって出荷量が減り、需要と供給のバランスが崩れ、市場価格が上がったのです。
キャベツにとっては試練のような1年だったのですね……(ヨムーノ編集部)
高値がさらに高値を呼ぶ!?
キャベツは「家庭用」と「業務用」で流通ルートが違う
キャベツは、小売店を経由して「一般家庭で消費される分」と「業務用で使用される分」があります。
例えば、ロールキャベツや餃子を作っている工場や、カット野菜を作っている工場では毎日大量のキャベツを原料として使用しています。
また、大手のレストランや飲食店に納品する卸業者もキャベツの使用量は多いです。
このように業務用で使用されるキャベツは、産地と契約栽培をすることがほとんどで、通常の卸売市場とは別ルートで流通しています。
不作になると、業務用でもキャベツが足りなくなる
不作のときは収穫できる量が減るため、同じ数量の商品を作るには通常よりも2~3割多くの原料が必要になります。その結果、契約している分だけでは足りなくなってしまいます。
また、生のキャベツの価格が上がると、代わりにカットキャベツを買う人が増え、販売量が伸びる傾向があります。
袋野菜の需要増がさらなるキャベツ不足を引き起こす
袋野菜は価格が一定期間固定されるため、キャベツの値上がりに関係なく売価が変わりません。そのため、生のキャベツが高騰すると、袋野菜の需要が増え、さらに原料が不足してしまいます。
すると、本来は卸売市場を通さずに流通している業務用のキャベツも足りなくなり、不足分を補うために卸売市場から調達しようとする動きが出てきます。
こうなるとただでさえ不足しているキャベツがますます足りなくなり、高値が高値を呼び、とんでもない価格になっていくのです。
また、トマトや玉ねぎ、レタスなども業務用として多く使われる野菜のため、同じように価格が上がりやすくなります。
キャベツの高値はいつ頃落ち着く?
市場に入荷するキャベツを一玉一玉手に取ってみると、外見が同じ大きさでも重さにかなりの差があります。依然として生育にバラつきがみられます。
キャベツの値上がりがニュースなどで取り上げられ、多くの人が話題にするようになりました。その影響で、買い控える人も増えたため、ピーク時よりは少し価格が下がっていますが、それでもまだ高い状態が続いています。
しかし、4月から5月にかけて冬キャベツから春キャベツへと切り替わる時期になると、供給が安定し、価格も下がってくると予想されています。
【料理別】キャベツの代用におすすめの野菜
焼きそばは「小松菜」「もやし」「ブロッコリー」で
焼きそばには、小松菜、もやし、ブロッコリーなどがキャベツの代用に向いています。歯ごたえがよく、栄養バランスもアップします。
ロールキャベツは「白菜」で
一般的にキャベツを白菜で代用する際、白菜の方が水分が多いため、料理が水っぽくなりがち。ですが、煮込み料理の「ロールキャベツ」ならぬ「ロール白菜」であれば、水っぽさが気にならないのでおすすめです。
お好み焼きは「もやし」「大根」で
お好み焼きには、もやしと大根の千切りが向いています。キャベツと同様、食感がシャキシャキしているのがポイントです。
回鍋肉は「玉ねぎ」「ピーマン」「しめじ」「人参」「パプリカ」で
回鍋肉には玉ねぎ、ピーマン、しめじ、人参、パプリカなどで代用するのがおすすめです。カサ増しもでき、彩りも良くなります。
代用におすすめした野菜も例年と比較して高値のため、なるべくコスパの良い野菜を選んで工夫してみてください。
キャベツが主役のレシピは諦めていましたが、代用できる野菜がこれだけあると心強いですね!(ヨムーノ編集部)
まとめ
今回は、キャベツの高値の理由と代用にぴったりな野菜をご紹介しました。
買いやすい価格に戻ってくれることを願いつつ、代用レシピにもぜひチャレンジしてみてくださいね。

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