【私は大丈夫かな…】約半数が「ネット上の偽情報」を"正しい"と認識!さらに「拡散」した人の数は?【総務省が発表】

  • 2025年05月14日公開

こんにちは、ヨムーノ編集部です。

総務省では、利用者のICTリテラシーに関する認識や偽・誤情報の拡散傾向の実態把握を目的に「ICT リテラシー実態調査」を実施、その概要が公表されました。

調査結果においては、偽・誤情報に接触した人のうち、4人に1人は何らかの形で情報を拡散したこと、回答者の9割は ICT リテラシーが重要だと考える一方、7割以上が向上に向けた取組をしていないことが判明しました。

ここでは、その概要をご紹介します。

調査の背景

本調査は、総合的な ICT リテラシー向上に向けて、本年1月に開始した「DIGITAL POSITIVE ACTION」に関連して、利用者の ICT リテラシーに関する認識や偽・誤情報の拡散傾向等、 ICT リテラシーに係る実態を把握し、ICT リテラシー向上の取組を推進するために実施しました。

※ICT リテラシーを「情報通信サービス等を適切に活用するための能力」として調査実施

調査結果のポイント

  1. 過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」、「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合は 47.7%。

  2. 偽・誤情報に接触した人のうち、25.5%の人が何らかの手段を用いて拡散した。

  3. 87.8%が ICT リテラシーを重要だと思っている一方、 75.3%は、 ICT リテラシー向上に向けた具体的な取組を行っていないと回答した。

調査概要

調査期間 令和7年3月31日~令和7年4月2日
対象地域 全国47都道府県
調査対象属性15歳以上の男女
調査対象数 2,820名
調査事項 利用者の ICT リテラシーに関する認識、偽・誤情報の拡散傾向等
調査方法 インターネット調査

集計について
総務省統計局「令和2年国勢調査」の人口構成比を基にウェイトバックを行い調整

1. 偽・誤情報の認識・拡散状況

過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」、「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合は47.7%。

偽・誤情報に接触した人のうち、25.5%の人が何らかの手段を用いて拡散していた。

2. 偽・誤情報の拡散理由と手段

偽・誤情報を拡散した理由

偽・誤情報を拡散した理由は、「情報が驚きの内容だったため」(27.1%)という回答が最も多かった。

「興味深いと思った」(20.9%)、「重要だと感じた」(20.4%)、「他の人にとって有益だと思った」(20.2%)など、情報に価値があると感じて拡散したと思われる回答が多かった。

偽・誤情報の拡散手段、拡散した偽・誤情報のジャンル

偽・誤情報を拡散した手段として、「家族や友人など周囲の人へ対面の会話」(58.7%) 、「家族や友人など周囲の人へメールやメッセージアプリ」(44.3%)という回答があり、身近な人に拡散することが多かった。
また、不特定多数にインターネットを用いて拡散する者も存在した(44.4%)。

拡散された偽・誤情報のジャンルは「医療・健康」(62.6%)、「経済」(48.8%)、「災害」(39.3%)の順 で多かった。

3. SNS・ネット情報に対する正誤判断の基準など

SNS・ネット情報を「正しい」と判断する基準

SNS・ネット情報を「正しい」と判断する基準は、「公的機関が発信元・情報源である」(41.1%)という回 答※が最も多かった。 ※偽・誤情報の接触有無を問わず全員に質問

10代では「公的機関」、「専門家」などの回答が多く、60代以上では、「自分で論理的・客観的に考えた結果」、「自分の意見や信念と一致している」などの回答が多かった。

拡散した情報が偽・誤情報だと気づいた経緯

「テレビ・新聞(ネット版含む)」(39.6%)、「テレビ・新聞以外のマスメディア(ネット版含む) 」(30.4%) ※、「ネットニュース」(28.8%)と、ネット版を含めたテレビ・新聞、ラジオ・雑誌などから偽・誤情報の可能性があると気づいた人が多かった。

※「マスメディア」を「テレビ・新聞(ネット版含む)」と「テレビ・新聞以外のマスメディア(ネット版含む)」(雑誌、ラジオなど)として調査

「動画共有サービスのコメント欄」(28.4%)、「動画共有サービスの動画」(20.4%) と、動画共有サービスが偽・誤情報の可能性があると気づくきっかけとして活用されていた。

4. ICTリテラシーに関する認識

自身のICTリテラシー向上に対する意識

「自身のICTリテラシーが高いと思う」という回答が35.2%に留まった一方、「ICTリテラシーが重要だと思う」、「どちらかといえば重要だと思う」との回答は87.8%と高い割合を示した。

自身のICTリテラシー向上に対する意識(都道府県別)

地域による有意な差は見られなかったが 、「ICTリテラシーが重要だと思う」(51.6%)、「どちらかといえば重要だと思う」(36.2%)という回答は87.8%であり、約9割がICTリテラシーが重要だと回答した。

自身のICTリテラシーに関する取組の認識と理由

87.8%が ICTリテラシーが重要だと回答した一方、 「ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組をほとんど行ってない」、「全く行ってない」という回答が75.3%であった。

取組を行っていない理由は、「取組み方が分からないから」(50.9%)という回答が最も多かった。

自身のICTリテラシー向上の取組の認識(都道府県別)

地域による有意な差は見られなかったが 、87.8%がICTリテラシーが重要だと回答した一方、「ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組を常に行っている」、「たまに行っている」という回答が24.7%と、重要性の認識と比較すると取組が少なかった。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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