【食中毒対策】「スマホでレシピ見ながら作るの、待ってーーー!」管理栄養士が喝ッ→『まさか危険とは』『気をつけます』

  • 2025年03月19日公開

こんにちは、管理栄養士でヨムーノライターの安達春香です。

今年に入ってから、さまざまな地域でノロウイルスの食中毒注意報や警報が発令されています。

保育園や学校、職場で「うちの子もかかった」なんて話を耳にすることもあるかもしれません。

今回は、ノロウイルスの特徴や危険性、そして家庭でできる対策についてお伝えします。

出典:長野県「ノロウイルス食中毒注意報」

過去10年で最多!ノロウイルスが大流行中

先月半ば、全国でノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数が約3万2000人に達し、同じ時期で比べると過去10年で最も多い数となりました。

このウイルスはとても小さく、たった100個未満で感染してしまうのが特徴。さらに寒さと乾燥に強いので、冬になると特に増えやすいんです。

この冬は年末年始に暖かい日が続いて、その後急に冷え込みが強くなりました。その影響でウイルスが活発化し、感染が広がったと考えられています。

「ノロウイルス=牡蠣」というイメージがあるかもしれませんが、実際には調理する人の手指などを介して感染する場合が約8割。

牡蠣などの二枚貝を加熱不十分で食べたことによる感染が約2割といわれています。

家庭内で広げないためにも、今すぐできる対策を確認しておきましょう。

出典:農林水産省「食品安全に関するリスクプロファイルシート」

出典:政府広報オンライン「ノロウイルスに要注意!」

その手、大丈夫?知らぬ間にウイルスを持ち帰ってるかも

食中毒対策の基本中の基本である手洗い。

「それぐらいやってるよ!」と思う方もいるかもしれませんが、手洗いが不十分であったために発生した食中毒事例がたくさんあります。

不特定多数の人がいるスーパーや電車、駅には無症状の保菌者がいるかもしれません。

その人が手を洗わずに触れたトイレのドアノブや吊り革など、いろんなところから接触感染する可能性があるんです。

感染を防ぐためにもトイレの後や帰宅時、食事の前には、ハンドソープを使って丁寧に手を洗いましょう。

手のひらだけでなく、指先や指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲もお忘れなく!

調理をはじめる前はもちろんですが、途中でレシピを調べるためにスマホを触ったり、髪の毛をくくったりした後も、しっかり洗ってくださいね。

そして、もし腹痛や下痢などの体調不良を感じた場合、調理作業は避けるようにしましょう。

無理して食事の準備をするよりも、ネットスーパーやデリバリーを活用する方が安心です。自分の体調を最優先にして、家族への感染を防ぐことが大切ですよ。

農林水産省も警告!まな板に潜むウイルスと正しいお手入れ法

先日、農林水産省が公式Xにてまな板のお手入れ方法について、解説していました。

包丁やまな板を使うときは、先に生野菜などの加熱しない食品を切ってから、お肉や魚を切りましょう。野菜用、肉・魚介類用と別々に用意して、使い分けるとより安全です。

意外と知られていないのが、まな板の正しい洗い方。

お肉や魚を切った後、消毒のためにまず熱湯をかけたくなりますが、タンパク質は60度以上で固まってしまうので汚れが落ちにくくなります。

水と洗剤でしっかり汚れを落として洗い流してから熱湯をかけるのが効果的。台所用の塩素系漂白剤を使った消毒もおすすめです。

また、長年使って傷がついたまな板は要注意。

小さな溝に菌やウイルスがたまりやすく、どんなに丁寧に洗っても完全に除去するのは難しいんです。安全のためには、傷や汚れが目立ってきたら買い替え時と考えましょう。

加熱温度がカギ!ノロウイルスを防ぐ調理法

牡蠣をはじめとする二枚貝は、表面だけでなく食品の中心部までしっかり火を通すことが大切。

というのも、ノロウイルスを死滅させるためには、85〜90℃で90秒以上の加熱が推奨されているからです。

また、疲れているときや風邪気味のときは生牡蠣も加熱用も食べるのを控えた方が安心です。

出典:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」

家族を守る!今日からできるノロ対策

ノロウイルスは感染力が非常に強く、家庭内でも広がりやすいウイルスです。手洗いや調理中の衛生対策を徹底することが予防の鍵。

毎日のちょっとした習慣で、家族の健康を守りましょう!

この記事を書いた人
おいしいと健康を両立させたい管理栄養士ライター
安達春香

趣味は旅行と食べること。好きなものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得しました。「おいしいものはガマンしない」をモットーに、栄養の知識やお悩み解決食材などをわかりやすくお伝えします!

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