菜花農家に聞いた!菜の花(菜花)の旬、使い方、おすすめレシピと保存方法

  • 2023年03月10日更新

こんにちは!ヨムーノ編集部です。

冬になるとスーパーや八百屋に並ぶ「菜の花(菜花)」。馴染みのない方にはとことん馴染みのない野菜かもしれません。

「最近よくスーパーで見かけるけど、どう使ったら良いの?」と思っている方も多いのでは?そこでこちらの記事では、生まれも育ちも千葉県、給食で家庭で菜花を食べ続けたヨムーノ編集部メンバーが、地元の菜花農家に取材してきました!

菜花の旬から魅力、おすすめレシピを紹介します。

菜花の旬はいつ?

菜花は、11月〜5月ころ出回ります。菜花は、蕾が出来てから花が咲くまでが収穫の期間。ちなみに、3月のひな祭りに菜花のちらし寿司を作る家庭も多いです。花が咲く5月以降は食用菜花が出回りません。

11月から5月まで同じ品種が売られているのではなく、収穫時期の異なる品種が入れ替わる形で売られます。時期によって味の違いを感じたら、品種の違いがわかる鋭い味覚の持ち主かも…!?

菜花の品種 早く収穫できる早稲(わせ)、中間期に収穫できる中手(なかて)、最期に収穫できる奥手(おくて)。花かんざしと花飾りは中手、花まつりは奥手。菜花の品種はかわいい名前が多い。

花かんざしの菜花 花かんざしの菜花。菜花農家には見分けがつくそう……。

菜花はこう活用!菜花を料理の味方にするコツ

「いまいちレシピが思い浮かばない」「使い勝手が悪そう」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。実は、菜花はとっても活用しやすい野菜。冬から春にかけて、菜花を味方につけるコツをご紹介します。

(1)「アスパラ」や「ほうれん草」のレシピが応用しやすい!


油の甘み、菜花の苦味で永遠に食べられてしまう菜花の肉巻き

菜花のレシピというと思い浮かばなくても、アスパラやほうれん草など年中売られている野菜なら活用方法が思い浮かぶのではないでしょうか?

菜花は、アスパラやほうれん草っぽく使えばほとんど間違いありません。
例えば、アスパラのようにお肉の油との相性が抜群なので、肉巻きにピッタリ。菜花の程よい苦味が油っこさを打ち消してくれます。

(2)常備菜にピッタリ!1分茹でて冷凍OK

菜花の辛子あえ
下茹で冷凍した菜花は、おひたしやからし和えに。茎の歯ごたえを楽しみつつ、つゆをしっかり絡めた葉と蕾をいただく

菜花は、1分程度で茹で上がります。下茹でしたら、水気を切ってそのまま冷凍保存が可能。
下茹で冷凍した菜花は、おひたし、辛子あえ、酢味噌あえ、炒め物にちょいたしなど、先ほど紹介したようにほうれん草やアスパラっぽく使い回せます。

程よい苦味があってあっさりしているので、ご飯のおかず、お弁当、お酒のおつまみなど活躍の場がたくさんありますよ。

(3)ほどよい苦味がアクセントに!「ちょい足し」に使える


「え、合うの?」と聞かれてしまいそうですが、紅しょうが的なアクセントに。

ラーメンや焼きそば、チャーハンなどサクッと作れて美味しい料理は忙しい毎日の味方。だけど、「何かちょい足しできるものないかな?」なんて冷蔵庫を見回すことってありませんか?

そんな時にも菜花が活躍します!切って下茹で冷凍しておけば、解凍してそのままイン。生で保存しているなら、よく洗ったあとキッチンバサミでザクザク切って投入!

写真は焼きそばに菜花を足したもの。甘辛いソースと菜花のほろ苦さがよく合います。

菜花の選び方!花が咲いていないものが良い?

菜花のパック

菜花は、この写真のようにパック詰めされて売られていることがほとんど。計量して詰められているので、パックによる量の差はほとんどありません。

菜花を選ぶときは、蕾が咲きかけていないものを選ぶのがおすすめです。料理をするときも 、黄色い花が咲きかけていたらつまんでとってしまいましょう。

「黄色い花が見えているから美味しくないとか、食べてはいけないというわけではありません。ですが、菜花は蕾を食べるのが醍醐味。咲きかけの蕾は中に花粉が入っていますし、取り除いて料理するのがおすすめです」(菜花農家のさんぺいさん)

菜花の花
咲きかけの蕾があったら、出荷前にとってしまうそう。

菜花の保存方法・冷凍方法は?

菜花は、冷蔵庫の野菜庫に保存します。

冷凍するときは、沸騰させたお湯で1分ほど茹で、水気をきり、4cm程にカットしてから冷凍するのがおすすめです。ほうれん草などと同じです。

菜花の茹で方、茹で時間は?

鍋にたっぷり水を入れ、塩を入れて沸騰させます。
菜花を入れて30秒から1分ほど茹で、ザルにあげたら冷水で冷まします。手でしぼって水気を切って完成です。

茎の太さがバラバラな菜花を茹でるときは、はじめに3~4cm間隔にざく切りし、太すぎる菜花はさらに縦に切り、太めの茎→細めの茎→葉の順番で鍋に入れる方法もあります。

我が家では写真のように茎部分を鍋に入れ、10秒ほどたったら全体を鍋に入れるズボラ方式です。

おすすめの菜花レシピ5選

菜花のからしあえ

菜花の辛子あえ

友人に菜花を3パックお裾分けしたとき、「からしあえが美味しすぎて3パック全部からしあえにしちゃった!」と言われたメニュー。白ごはん好き、お酒好きにはたまらないはず!菜花料理の大定番。

材料(1~2人前)

  • 菜花 1~2束
  • 塩(茹で用) 小さじ1/2
  • ☆醤油 大さじ1
  • ☆さけ 小さじ1
  • ☆からし 小さじ1
  • ☆砂糖 小さじ1/2

作り方

  1. 菜花をよく洗い、鍋にたっぷりのお湯を沸かし塩を加え、1分程度茹でる。ザルにとって水にさらし熱をとったら、絞って水気をきる
  2. 菜花を4~5cm間隔に切る
  3. ボウルに☆の材料を混ぜ、菜花を加えてさらに混ぜる

菜花としらすのからし酢味噌あえ

菜花としらすの辛子酢味噌あえ

定番のからしあえをアレンジ。からし酢味噌は、手作りしても市販のものを活用しても◎

材料(2人前)

  • 菜花 1パック(100g)
  • しらす 30g
  • 酢味噌 大さじ2(白みそ 大さじ1、酢 大さじ1/2、砂糖 小さじ1/2、からし1/2)

作り方

  1. 菜花をよく洗い、鍋にたっぷりのお湯を沸かし塩を加え、1分程度茹でる。ザルにとって水にさらし熱をとったら、絞って水気をきる
  2. 菜花を4cmに切る
  3. ボウルに酢味噌を作り、菜花としらすを入れてあえたら完成!

菜花の卵炒め

菜花の卵炒め

バターのまろやかさと菜花のほろ苦さが相性抜群。我が家では、朝ごはんならバター、晩ごはんのおかずにしたいときはごま油で炒めます!

材料(2人前)

  • 菜花 1~2束
  • 卵 3個
  • バター 5g
  • 塩胡椒 少々

作り方

  1. 卵をボウルに割り、塩胡椒を振ってかき混ぜ、卵液を作る
  2. よく洗った菜花を4~5cmにカットしておく
  3. フライパンにバターを熱し、卵を入れサッと炒め、少し生の部分が残るくらいでいったん取り出す
  4. 同じフライパンに菜花を入れて2分ほど炒める
  5. 取り出しておいた卵を戻し、炒め合わせて完成!

菜花とにんじんの肉巻き

菜花とにんじんの肉巻き

菜花でメインおかずを作りたいなら、ぜひ豚バラ肉やベーコンなど豚肉と一緒に!甘味のある油を菜花がすっきり流してくれます。お箸が止まらなくなるおかずです。晩ごはんに出すや否や、すぐに完売!

材料(2人前)

  • 豚バラ薄切り肉 6枚(ベーコンや豚ロースでもOK)
  • 菜花 4束
  • にんじん 1/2
  • 塩胡椒 少々
  • ☆砂糖 小さじ1
  • ☆さけ 大さじ1
  • ☆醤油 大さじ1

作り方

  1. 菜花とにんじんをよく洗い、4cmのスティック状に切る
  2. 肉を広げて塩胡椒をふり、菜花とにんじんを巻いていく
  3. 巻き終わったら、肉がひらひらしている面を下にしてフライパンに並べる(なるべくぴったりサイズのフライパンの方が崩れにくい)
  4. 焼きながら菜箸で肉を回し、全ての面を焼く
  5. 肉の赤いところが見えなくなったら、☆を混ぜてフライパンに入れよく絡ませる

菜花と卵の混ぜごはん

塩昆布やちりめんじゃこと合わせても美味しい!たくさん作って翌日おにぎりにしようと思うのですが、毎回食べ切ってしまいます。菜花の水分をしっかり切るのがポイント。

写真は卵を炒り卵ではなく錦糸卵にしました。(ゴマを入れ忘れ…)

材料(2合分)

  • 菜花 4束
  • ごはん 2合
  • ☆だしの素 小さじ1/2
  • ☆白ゴマ 小さじ2
  • 卵 2個
  • 砂糖 小さじ1/2
  • 塩胡椒 少々

作り方

  1. 菜花をよく洗い、鍋にたっぷりのお湯を沸かし塩を加え、1分程度茹でる。ザルにとって水にさらし熱をとったら、よく絞って水気をきる
  2. 菜花を3cmくらいに切る
  3. ☆と菜花をあえる
  4. 炒り卵を作る。ボウルに卵と砂糖、塩胡椒を入れて混ぜる。サラダ油を薄くしいたフライパンに流し、細かくかき混ぜる
  5. 大きめのボウルに、ごはん、菜花、炒り卵を入れて、しゃもじでざっくりと混ぜて完成!

菜花は冬春限定の野菜!ぜひ見逃さず楽しんで

菜花が買えるのは、冬と春の間。品種を変えることで5月頃まで出荷する地域もありますが、基本的には暖かくなってくると売り場から消えてしまいます。

ぜひ今のうちに菜花をゲットして、意外と豊富なバリエーション、クセになる苦味を楽しんでください!

菜花畑 収穫を待つ菜花たち。

パック詰菜花 計量され、パック詰めされた菜花。スーパーで一番よく見る100gのパック。これから市場に向かい、みんなの食卓へ。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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