難読地名【鬼無里】でランチ!マツコの知らない世界「西荻窪の世界」で注目度急上昇したカフェメニュー

  • 2024年08月09日公開

こんにちは、ヨムーノ編集部です。

ここでは、東京都・西荻窪にある和仏ビストロカフェの『KINASA』の店名の由来、メニュー、雰囲気などをご紹介します。今回はランチでお邪魔しました。

※価格などの情報は記事公開当時のもので、店舗やエリアによって異なる場合があります。また店舗により在庫の状況も異なりますのでご了承ください。

KINASA|鬼無里

場所は駅から歩いて1分程度、JR西荻窪駅の北口を出て左の伏見通りを進み、モスバーガーの2軒先のビルの2Fです。

『KINASA』は、TV番組マツコの知らない世界「西荻窪の世界(2024年6月25日放送)」の回で、1,000円以下で食べられるフレンチとして紹介されました。

そのときに紹介されたメニューは「おやき三種盛り(990円)」です。中身は野沢菜、トリュフと木の子、肉味噌。おやきにトリュフが入っているなんて、まさに和仏融合です。

「西荻窪KINASA」店名の由来と社長の思い

”おやき”と”野沢菜”と言えば長野を連想する人も多いでしょう。
連想した方、ご名答です!

店名の『KINASA』は信州は長野の鬼無里(きなさ)村からとったものです。位置は長野の北部で、新潟との県境にほど近く、お蕎麦で有名な戸隠(とがくし)の近くになります。

筆者は”鬼無里”という地名をこのお店で初めて知りました。(鬼無里の皆さん、すみません) まさしくこれは、お店を立ち上げた社長の狙いで、自分の祖先がまつられている鬼無里村を知ってもらいたいという思いから店名にこの名前をつけたとのこと。知ってもらうことで、観光や特産品販売などにつ繋げ、過疎化がすすむ地域の活性化を支援したいと考えたようです。

鬼無里村の伝説

珍しい地名なのでもう少し詳しく調べてみました。地名の由来になっている伝説がいくつかありますが、最も有名なのは「鬼女紅葉伝説」です。

伝説の主人公は、平安時代の源経基(清和源氏の祖)の側室になった”紅葉”という美しい女性で、妖術を操る”鬼女”だったとされます。
源経基の正妻が病気になったとき、紅葉の妖術が原因だと濡れ衣をきせられ、信州に流刑されました。紅葉は流刑された地で、薬学や文芸・文学などの知識を村のために使い、村人に敬愛されるようになります。

しかし、わが子を一目都の父に合わせたいという願いが叶わず、次第に妖術で悪党を率いて悪さをするようになったので、都から派遣された武士に殺されてしまいます。

それ以来、鬼がいない里という意味で”鬼無里”という地名になった、ということです。

鬼無里のこと | 信州鬼無里の観光情報/長野市鬼無里観光振興会公式サイト

ひとつの地域の名前を調べてみただけでも、興味深い話がでてきて、信州がぐっと身近に感じられるようになりますね。

いい意味で、まんまと社長の思惑にはまってしまいました。今後、信州や長野という言葉から鬼無里を連想することでしょう。

ちなみに、こちらのお店のブランドロゴは、紅葉の葉っぱと伝説の女性”紅葉”が着物で舞っている姿を表しているそうです。

おしゃれなKINASA(鬼無里)カフェメニュー

さて、気になるメニューですが、ランチは基本的にデリプレート、カレー、バゲットサンドの3種類の中から選びます。
そのときの仕入れ状況によって具材は変わるそうです。残念ながらランチで”おやき”は出していません。夜のグランドメニューとして提供されています。

昼間はカフェとして、デザートとドリンクのみの喫茶としても利用できます。

ドリンクはサイフォンで淹れる本格コーヒーのほか、信州といえばのりんごジュースとそば茶もあります。
アルコール類は、ワイン、焼酎、日本酒などがとりそろえてあり、筆者が伺ったときは、ミドル世代の女子会でお酒を楽しんでいるお客さんもいました。

お酒にも合いそうなKINASA(鬼無里)ランチ

今回注文したのはデリプレート(1,400円)です。
ローストビーフ、鶏ハム、スモークサーモン、ウフマヨ(ゆで卵にマヨネーズベースのソースをかけたもの)、大根のサラダ、キャロットラペ、グリーンサラダがワンプレートに盛られており、華やかな見た目でわくわくします。通常パンとスープがついてきて、この日のスープはとうもろこしの冷静ポタージュでした。

まずは冷静ポタージュをいただきます。とうもろこしの甘さが濃厚なポタージュで、とうもろこしをそのまま食べている感覚です。

次にプレート内の料理ですが、ローストビーフと鶏ハムはやわらかいながらも歯ごたえがあり、旨味が凝縮しています。スモークサーモンは身が厚くて脂ものってとろけるようです。ウフマヨは卵のゆで具合がぷるんぷるんで、黄身が固まりきらない一歩手前の状態。

肉系だけではなく野菜もおいしくて、人参・大根は歯ごたえが残る程度に丁寧に調理されています。味付けのドレッシングが、酸っぱすぎない甘めのもので食べやすくなっているのもいいですね。

このクオリティでこの品数を家で用意するのはなかなか大変なので、デリプレートのようなメニューを頼んだときに、外食の醍醐味を強く感じます。

きっと、お酒のおつまみで食べると美味しいだろうなぁと思います。ワインを飲んでいたお客がさんが「デリプレートを食べに来たのよ!」と言っていたので、間違いないでしょう。
お酒の飲めない筆者は、パンに料理をはさんで食べてみたら、極上のミニサンドイッチになりました。

ただ、ボリュームはそんなにないので、お腹を満たすのならカレーのほうがいいかもしれません。

レコード音楽と畳

いい気分になれるのは料理の味だけではなく、お店の雰囲気も素敵だからでしょう。

BGMにはレコードで洋楽が流れています。
ジャンルはポップかジャズかインストゥルメンタルで、心地いい響きです。

全体的に明るめの木目調のテーブルで清潔感があり、ドリンクキッチンを半分囲むようにカウンターがあるので開放感があります。

そのうえ、床が畳なのでなんだか落ち着きます。そうはいっても席は掘りごたつになっており、座椅子が用意されているので疲れることもありませんでした。料理だけでなく店内も和仏融合になっている徹底ぶりです。

カウンターの後ろにあるテーブル席では、ママ友らしきお客さんが赤ちゃんを畳に寝かせてランチを楽しんでいました。確かに、椅子とテーブルよりも子供を連れて来やすいかもしれません。

2つだけ気になるところをいうと、玄関で靴を脱ぐので、それを知らずに行くと裸足で店内を歩くことになってしまいます。靴下を履いていくことをおすすめします。

また、エレベーターがなく階段で2階までいく必要があります。ベビーカーや車いすには対応していないので、ご注意ください。

最後に

西荻窪の駅の近くに信州の料理とフレンチを融合した素敵なビストロがありました。
昼間はカフェも兼ねていて気軽にカフェ飯が食べられます。レコードから流れる静かな音楽を聴きながら、気のおけない友達とおしゃれに鶏ハムやスモークサーモンを食べるのもいいですね。

清潔感のある畳の店内で落ち着いて食事やお茶ができるのも魅力です。そしてちょっと不思議な響きの店名が信州の地名から来ていることを知り、社長の信州愛を感じました。

心が癒されるお店でした。
皆さんぜひ、行ってみてください!

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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