来年から「妊活」をはじめる人へ。治療は早い方がいい?不妊治療専門医に聞きました
- 2021年12月31日更新
将来、子どもが欲しいと考えている人へ
来年春から、保険適用の範囲が拡大します
2022年4月から、“不妊治療”の保険適用の範囲が拡大することをご存知ですか?
すでにニュースなどで目にしている方もいるかもしれませんが、妊娠を希望されている人でも「よく知らない」という人は多いかもしれません。
いま注目されている“不妊治療”
不妊治療を検討する人が増える可能性も
不妊治療専門のクリニック「医療法人浅田レディースクリニック」では、全国の20代~40代女性300人を対象に「不妊治療の保険適用に関する意識調査」を実施。
不妊治療が保険適用された場合、「不妊治療を検討したい人」は約6割(56.1%)と、半数以上が不妊治療を検討していることがわかりました。
来年から保険適用の範囲が拡大することで、不妊治療を検討する人が増えていることがうかがえます。
不妊治療の延期を考える人も
また、不妊治療が保険適用されるまで治療延期を検討すると答えた人は、全体で83.9%という結果に。とくに注目したいのは、「延期を検討する」と回答した30代が92.3%と最多でした。
不妊治療の保険適用待ちはリスクにつながる?
不妊治療専門医・浅田先生に聞きました
不妊治療の保険適用の範囲が広がることで、妊活への影響が大きくなることが見受けられますが、治療を延期することでリスクはないのでしょうか。
そこで今回は、不妊治療専門のクリニック「医療法人浅田レディースクリニック」の浅田義正先生に、「妊活」について素朴な疑問をぶつけてみました。
「妊娠は自然にまかせたい」「クリニックに行くのはちょっと怖い」…という人も必見です!
ーーこれから妊娠を希望している場合、産婦人科に相談に行くのは早ければ早いほどいいのでしょうか。
「普通に性交渉がありながら1年以上妊娠できない場合を不妊症と医学的には定義しています。そのバックグラウンドとしては自然妊娠した人の場合、3ヶ月で6割、半年で7割、1年で8割、妊娠しているというデータです。
ただこれは若い人においてですので、35歳ぐらいまででしたらしばらく自力で頑張り、それから受診でもよいと思いますが、35歳を過ぎた後、まして40歳以上になったらすぐ産婦人科を受診した方がよいと私は思います。
なぜなら、女性の卵子は生まれる前に一回だけつけられて二度と作られない、年齢とともにどんどん古くなっていく細胞で、その細胞の生きる限界が迫ってきて、妊娠しにくくなるという理由があります」
ーーすぐに妊娠を希望していない場合でも、生理の周期が安定していなかったり、生理痛がひどい場合は、産婦人科を受診してケアしておいた方がいいですか?
「思春期の頃でしたら生理の周期が安定していなくても、そんなに問題にはなりませんが、成人になってからも安定していない場合、生理がしっかりこないとすると排卵障害なのか、それとも早発閉経で卵が早くなくなる人なのか、そういった可能性があります。ですから産婦人科を受診して、早発閉経の予備軍なのか、早発卵巣不全なのか、多嚢胞性卵巣のように卵がたくさん残っているのに排卵しにくいのか、という生理が不順な原因を確認した方がいいと思います。また生理痛がひどいというのは、子宮内膜症の可能性もありますので、内膜症だとしたらピルを飲んだり色々早いうちからケアしておくということが後々のためにも非常に大切になってきますので受診すべきだと思います」
ーー初診の際、パートナーと揃って受診する方が望ましいですか?
「初診の時に二人揃って受診しなければならないと私は思っていません。
当院では受診前の説明会を行っており、その説明会にはなるべくお二人で説明を聞いてほしいと思っていますが、お互い仕事もありますし二人揃わないと治療を始められないというわけではありません。
ただ色々治療を進めていた後でご主人が無精子症だったということになれば、それまでの治療が無駄だったというこういうことになりますので、早い段階で精子があることを確認しなければいけませんし、精子の数が少なければ、人工授精や顕微授精に通常よりも早くステップアップしなければいけません。なるべく早い段階でお二人とも初期の検査を終えることが大事なことだと思います」
ーー産婦人科を受診する前に、自身の生理周期や基礎体温など把握している方がスムーズに受診できるのでしょうか。また、その場合は何ヶ月分ぐらいのデータが必要でしょうか。
「月経周期は何日でだいたい何日間出血があるかどうかというのは一般的な産婦人科の問診の最初になりますので、ある程度わかるようにしておいた方がいいと思いますが、28日から30日とか、26日からが28日などだいたいで良いと思います。
昔の不妊治療では基礎体温を把握することもありましたが、現在、当院では基礎体温を見ていません。体温はそこまで重要な指標ではありません。逆に体温をつけることを意識しすぎて、患者さんが余計なストレスを抱えることになるのであれば体温測定は不要だと思います。我々はホルモンの検査や超音波の検査等で月経周期を把握することができますので、ちゃんと近代的な検査ができるところであれば、検査の値の方が優先されるという風に考えていただいて良いと思います」
ーー妊娠を希望する場合、普段の生活で気をつけた方がいいことはありますか?
「これは昔からいろんなことが言われています。
生活習慣はそれぞれいろいろです。国や人種、気候によりみんな違っているわけですが、人類は世界中の色んな所でたくさん子供を残してきました。今でも世界中の紛争地域では、難民キャンプで栄養失調のお母さんが栄養失調の赤ちゃんをいっぱい産んでいます。何か体に悪いことをしたら妊娠できなくなるというようなことは実はほとんどありません。ここで気をつけてほしいことは、妊娠率を上げたり下げたり自分でできることはほとんどないということに気づいて頂きたいと思います。
妊娠した後、赤ちゃんが栄養失調や成長が異常にならないために、基本的な栄養素が不足する事ないように、肥満等の悪影響は起きないように気をつけることは、赤ちゃんとその後の妊娠経過、出産のために必要なことです。
もちろん妊娠中は赤ちゃんのためにお酒は飲まない方が良いですし、タバコも吸わない方がいいですが、そういう妊娠中の注意事項が、不妊症の治療でも有効と考えることは間違いです。若い人だったら妊娠しやすいですし、30代後半からは一生懸命努力してもなかなか妊娠しないのは当たり前なのです。
ということで、妊娠に関しては自分で何とかなるとか、努力でなんとかなるというものではありません。卵子の老化や卵巣予備能をしっかり把握していただき、正しい知識を身につけ自分の体の状態を知ることが1番大事だと考えていただきたいと思います」
妊娠を考えていたら、早めに産婦人科へ
不妊治療の保険適用の範囲が広がることで、選択肢が増える人もいるかもしれません。でも、将来妊娠を望む場合は、少しでも早く産婦人科に受診することがいかに重要だということを浅田先生のお話からも理解することができます。
この先の将来設計のためにも、まずは自分に合った産婦人科を探すことからはじめてみてはいかがでしょうか。
▼教えてくれたのは…浅田レディースクリニック 理事長 浅田医師
日本でも有数の体外受精成功率を誇り、愛知・東京でクリニック展開する「医療法人浅田レディースクリニック」の理事長。海外での体外受精研究実績を持ち、顕微授精の第一人者。妊娠という“結果”を重視した「浅田式」不妊治療を行っています。
浅田レディースクリニックについて
働きながら不妊治療できる取り組みも
「奇跡ではない 感動の妊娠との出会いをあなたに」をスローガンに不妊治療により患者の皆様を幸せにすることを目標とする不妊治療専門のクリニック医療法人浅田レディースクリニック。国内で数少ない顕微授精の実績があり、最先端の不妊治療を受けることが可能です。通常65%の採卵あたりの受精率が浅田レディースクリニックでは、85%以上。経過ではなく結果にこだわる治療を行っています。
待合室にはWi-Fiも完備。待ち時間にお仕事も
待合室にはWi-Fiも完備しているのですが、驚くのはパーテーションで区切られたデスクスペースも完備していること!
待ち時間にクリニック内で仕事をすることができるので、働きながら通院する人にも安心です。
出勤前の診察も可能!早朝診察対応
週水曜日と金曜日は朝8:00~の早朝診察を実施。
浅田レディース品川クリニックでは実施日には来院者の内およそ2割がこの早朝診察を利用しています。
浅田レディースクリニックのオリジナルアプリもすごい!
東京、愛知に3院を展開する浅田レディースクリニックでは、診察予約や検査結果の確認がすべて行えるオリジナルのアプリを開発。
診察の予約・変更ができるほか、受精の結果報告などもすべてアプリから一括確認できるため、待ち時間短縮・通院頻度の削減につながっています。
アプリ機能①診察の呼び出し機能 → 待ち時間を削減
オリジナルのアプリに呼び出しが来るため、待ち時間をクリニック内で過ごす必要がありません。
会社が近い人は受付後、一度会社に戻り仕事をしながら待つ人もいます。
また、クリニック内で名前を呼ばれることがないため、プライバシー保護の面でも安心です。
アプリ機能②検査結果確認 → 通院数を削減
「受精等の報告書」「検査や手術前の事前説明」等をアプリから確認できるようになっています。
病院によっては治療の結果を聞くためだけに受診が必要な場合もありますが、浅田レディースクリニックはアプリで確認出来ることによって、通院回数の削減につながっています。
アプリ機能③診察予約・変更 → スケジュール調整がしやすい
アプリで簡単に診察予約・変更ができます。急な仕事が入ってもアプリから簡単に変更ができるため、仕事との調整がしやすく、働きながらでも通院しやすい仕組みを整えています。
【調査概要】
インターネット調査
・調査方法:インターネットアンケート
・調査実施機関:株式会社ネオマーケティング
・調査実施期間:2021年9月9日(木)~2021年9月10日(金)
・対象地域:全国
・対象者:300名(20~40代 各年代 100名)
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