アイドルの歴史を語源から見る

  • 2021年03月22日更新

アイドルの語源って知っていますか?
日本特有の造語か何かと思っている方もいるかもしれませんが、その由来はなんとラテン語だと言われています。アイドルという言葉から、その歴史を紐解いてみましょう。

そもそも「アイドル」の語源は?

アイドルの語源は遙か昔、ラテン語の「偶像崇拝」から来ていると考えられています。
この言葉は、神や仏陀といった存在を、像の形に模して崇拝することを意味しますが、物質的に表現できないものを像などにして代用していることを不適切と考え、揶揄する時に用いられる表現でもあります。

現代日本で若い女性をアイドルと呼ぶようになった理由は、1900年代半ば頃から、アメリカで「若くて人気のある人」を示す際に用いられたことに起因します。
元の意味である「偶像崇拝」から「崇拝」の部分だけが抜き取られ、熱狂的に応援を受けている人という要素と結び付けられたことによって、アイドルという呼び方が用いられたと考えられます。

日本以外においては、性別やキャラクター性に関する制限はなく、あのロックミュージシャンのエルヴィス・プレスリーやビートルズも、デビューした当時はアイドルと呼ばれていました。

移り変わる「アイドル」という言葉の意味

日本におけるアイドルと言う言葉の語源は、アメリカの人気スターなどと共に広まったため、最初は外国人の人気芸能人を示すものとされていました。

この時、既にスターという呼び方が定着していましたが、ビートルズを始めとするアイドルブームに乗って、広く使われるようになります。

1970年代に入ると、まだ完成していない愛らしさ、初々しさ、そして親しみやすさといったキャラクター性を持つ人を好むという日本独特の嗜好に対し、そういった人物をアイドルと呼ぶようになりました。

以降、日本におけるアイドルとは、グループ化や多様化をしていますが、その根源は1970年代に作られたアイドルというキャラクター性にあると言えます。

また、大金を投じてグッズを購入するなどといった熱狂的なファンがつくことも珍しくなく、そもそもの語源たる「偶像崇拝」が持つ意味に近づいているとも言えるでしょう。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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