映画毎日観るマニアの編集部員セレクト!「アラフォー世代にザクザク刺さる(泣)青春邦画・ドラマ」3選!

  • 2023年09月28日更新

こんにちは!10代の頃から「映画好き」を自称しているくふうLive!編集部員(38)です!

気持ちだけは瑞々しい頃のまま変わらずとも、気付けば立派なアラフォーになってしまった僕らの世代。
毎日を必死に生きていると、気が付くと時間は経ってしまっていますよね。

様々な自由が増える年齢ですが、その反面諦めなければいけないこともまた増えていくもの。
そんな中で、過ぎ去りし昔日の記憶にセンチメンタルにならざるを得ないことも、少なくないのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、毎日映画・ドラマを視聴する”映画マニア”なアラフォー編集部員が選ぶ

「アラフォー世代にザクザクささる青春邦画3選!」

をご紹介します!
僕と同世代であれば必ず共感できる作品ばかりなので、ぜひ最後までお付き合いください!

※本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

アラフォーにささる青春邦画①「ここは退屈迎えに来て」

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■ストーリー

地方都市出身の若者が夢を見て上京し、都落ちしたその後の人生を描いた群像劇。

なんとなく上京した10年後に地元に戻った27歳の主人公は、ひょんなことから高校時代に好きだった男子と会う約束をする。
当時みんなの憧れだった「目立つ系グループ」の”椎名君”に会いに行く道中で、様々な人物の過去と今が交錯していく。

未来への希望に溢れていた”あの頃”と、現実にがんじがらめにされた”現在”を行き来しながら、地元の田舎街で散らばった想い出をかき集めていく登場人物たち。

“あの頃”思っていたような自分はどこにいるのか。
それぞれの登場人物たちは、理想と現実をすり合わせていく。

■ここがおすすめポイント

主人公たちの年齢は27歳という設定ですが、作中の時代背景は東日本大震災のすぐ後なので、実質アラフォー世代のひと昔前。
つまり、2000年代初頭に10代の青春時代を過ごした僕たちと同世代のリアルが描かれています。

まだYouTubeもサブスクもiPhoneもなく、インターネットすら今ほど普及しきっていなかったあの頃。
トレンド情報の収集手段が雑誌やテレビだった最後の世代でしょう。
放課後になれば、学生服のままゲームセンターやボーリング場にカラオケを謳歌していた”あの当時”の空気感を思い出すことができます。

また、作中の舞台がとある地方都市なので、地元から上京した経験がある同世代にはより強く共感できるところがあるように思います。

■人が人生で浴びるスポットライトの総量は一定なのか

この作品のキーパーソンは、クラスに必ず一人はいた人気者の男子である椎名君。
ほとんどの登場人物が彼との関係や想い出を振り返る形で物語は進んでいきます。

いつも彼の周りには多くの人が集まり、学校で彼を知らない人はいないほどのアイドル的な有名人。
皆さんの高校時代にもこういう男子がいたのではないでしょうか。

しかし、輝いたまま大人になっていければ良いのですが、物語が進むにつれ、高校を卒業した椎名君のその後が光を失っていっているようであることが明らかになっていきます。

「鼻から牛乳」などのヒットで知られる、お笑いシンガーソングライターである嘉門達夫氏は、こんなことを言っています。

「人が人生で浴びることのできるスポットライトの総量は決まっていて、高校時代に浴び切ってしまうとその後に人生がパッとしないものになる。」

作中の椎名君を見ていて、僕はこの言葉を思い出しました。

■2000年代の若者文化

僕が個人的にこの作品で特に感銘を受けたのは、2000年代初頭の若者文化でした。
特に地方都市のそれが見事に描かれている点は見事です。

男子生徒の制服の着くずし方、女子生徒のルーズソックスや織り込んだスカートなど、ファッション面はもちろんのこと、地方都市独特の大きなゲームセンターやフードコートなど、今では絶滅の危機に瀕している文化が盛っている光景を映像で見ることができます。
※今では信じられない話ですが、20年くらい前までは24時間営業のゲームセンターがたくさんありました

過去の回想と現在を行ったり来たりする中で、若者の盛り場の象徴であった巨大ゲームセンターの廃れ具合も表現されており、それがまた異常なまでにリアルなのです。

昔はたくさんの客で溢れていた店内に人がほとんどいなく、筐体の電子音だけがむなしくこだましている光景。
あの時代に青春を過ごした多くの大人の目には、切なく映ることでしょう。

ただ、作中ではフジファブリックの楽曲が使用されているのですが、個人的にこの選曲は他で代替してほしかった気がしています。
なぜならフジファブリックは2000年代初頭のバンドではないので。
その辺は「大人の事情」なのでしょうか。

■地方都市と東京、違う環境で生きる大人たち

この作品の大きなテーマはざっくり言えば「青春」になるのですが、「地方都市と東京」もまた重要な要素でしょう。

都落ちした登場人物が、田舎町にいながら「俺の魂はまだ高円寺をさまよっている」といううすら寒いセリフをはくなど、踏ん張れずに東京に弾き飛ばされて地元に戻った大人にしか分からない葛藤や、東京に憧れを抱いたまま地元に留まった大人の諦観など、経験者にしか分からないであろうリアルが随所に描かれています。

そのような点からも、現在アラフォー世代で、地方都市や東京で毎日を生きている全ての大人におすすめできる珠玉の名作です。
「ここは退屈迎えに来て」を観て、ちょっとだけ「あの頃」を思い出してみてください。

真夜中に真っ暗な部屋で観ることをおすすめします。

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アラフォーにささる青春邦画②「あなたに聴かせたい歌があるんだ」

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■ストーリー

とある高校の1クラスで、27歳の女教師が学費のために過去出演した成人雑誌がさらされ、クラス全員から吊し上げにあう。
集団から嘲笑の中からかわれつつ、彼女は生徒たちにこう言う。

「皆さんもあと10年経てば私と同じ27歳に、必ずなります。その時、後悔することが私よりも少ないことを願っています。」

そして女教師はそのまま学校に来なくなった。
その後10年が経ち、当時そのクラスにいた生徒たちは皆27歳になった。

女教師の成人雑誌をさらした不良は、卒業することなくバイク事故で亡くなっていた。
アイドル、小説家、役者、バンドマン、モノマネ芸人。
目指していたそれぞれの夢との折り合いを付けられないまま、あの日あの教室にいた生徒たちは、女教師が言っていた言葉を思い出し、各々の人生を見つめなおしていく。

■ここがおすすめポイント

アラフォーの僕たちが、アラサーだった頃に葛藤していた想いを「そうそう!」といった感じで振り返ることができます。

背伸びなしで「30歳」という年齢が見え始める27歳という年齢は、多くの大人にとって残酷な現実から逃げられないことを実感していく頃ではないでしょうか。
青臭い夢を見るには年を取りすぎていて、青臭い夢を諦めるにはまだ早い。
宙ぶらりんな「27歳」の頃に感じていた、何とも言えない焦燥感を思い出すことができます。

余談ですが「27クラブ」というものがあり、「ロックをやっていると27歳で死ぬ」という都市伝説的な概念があります。
ジミヘンやブライアンジョーンズにカートコバーンなど、多くのミュージシャンが27歳でこの世を去っています。
僕はこれは、「若いころの無茶苦茶が蓄積してちょうどその頃に爆発する」的なことだと思っているのですが、27歳という年齢は人生における何か区切りのような年齢なのかもしれません。

この作品を見ることで、そんなターニングポイントだったあなただけの”あの頃”を振り返れることは、大きなおすすめポイントです。

■17歳→27歳の10年間

未来への希望に満ち溢れていた17歳の高校生も、10年が過ぎるとその多くが「あの日思っていたつまらない大人」になります。

煮え切らない毎日の中で焦りつつ、叶わない夢を追い続ける人の中からは、徐々に諦める人も出てきはじめます。それも、この年齢にありがちなことの1つでしょう。

27歳といえば、社会に出て数年が経ち、自分がどの程度の人間であるのかが見え始めてくる頃。
これでいいのか、こんなはずじゃなかったという思いを抱えながらも、毎日必死に生きている登場人物たち。
17歳から27歳までの10年間を振り返りながら、必死にもがく彼らの姿には、胸をアツくするエモさがあるでしょう。
なぜなら彼らがさらに10年過ごした姿は、アラフォーである今の僕たちなのです。

この作品を見ることで、アラフォーの僕たちは、ちょっとだけ気恥ずかしい気持ちに浸りながら、30歳を目前にもがいていた自分自身を思い出すことができます。

■「ボクたちはみんな大人になれなかった」の作家・燃え殻

この作品は、作家の燃え殻氏が映像化のために書き下ろしたオリジナルストーリーです。

「ボクたちはみんな大人になれなかった」など、青春小説の名手が紡ぐ群像劇。
原作者のファンはもちろん、その昔葛藤しながらくすぶっていた全ての大人たちにはぜひ見ていただきたい作品です。
これもまた、真夜中に一人でお酒とか飲みながら見ていただくとよりイイ感じだと思います。

ただ、全編通してとにかく「クラい」です。
夢や現実が決して優しいものではないことを、リアリティ抜群のクラさで叩きつけてきます。
そのクラ過ぎる描写が確実に自分の27歳頃の何かとリンクするので、“ささり過ぎ“には注意しましょう。
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アラフォーにささる青春邦画③「東京男子図鑑」

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■ストーリー

「東京で生きる意味」を模索する一人の男性が、金と仕事と女に躍起になって奮闘しつつ年齢を重ねていくリアルな回想録。

地方出身の大学生の主人公は、年上の男性に彼女を奪われ「女は所詮金だ」という傷を負い、復讐に似た思いを一心に「奪う側」に登り詰めようとする。
一流商社で頭角を現し好調なスタートダッシュを切るも、空虚な毎日の中で徐々に軸を見失い、見下していた同期に先を越されたことで会社を去る。

「自分はこんなもんじゃない」という根拠のない自信が徐々に現実に削られ角を失っていく中で、本当に大切にすべき価値観を少しづつ手繰り寄せていく。

■ここがおすすめポイント

1人のどこにでもいる大学生男子が、最終的にアラフォーになるまでの10年ちょっとの軌跡を描いた作品です。

作中の年代的には2000年代後半から2010年代後半くらいまで。
まさに現在のアラフォーが社会に出た頃とドンピシャな年代なので、これを観ることでご自身の10年ちょっとを懐かしく振り返れるのではないでしょうか。

アラフォー世代であれば誰しも経験している、令和の今では推奨されない無茶な働き方や「社会人の常識」を強いられながらも、社会に負けないように歯を食いしばったあの頃。
若かりし日の、青臭いながらも必死に仕事と向き合ったあの日々を思い出せるのでおすすめです。

■社会に揉まれて一人の大人として成熟してくこと

「渋谷」という街を切り口に、数年ごとに進行していく物語中でそれぞれの時代の「分かるわー!」が表現されています。

若手から中堅社員になっていく過程で経験する、仕事の成功体験や挫折、プライベートでのあれこれなど、現在アラフォー世代の僕らにとって懐かしく思いながら見ることができるではないでしょうか。

ただ、どちらかというとこの作品は男性目線が強めかもですね。
これを女性目線で描いた「東京女子図鑑」という作品もあり、僕はこちらも全部見ましたが、感想的には「なんか諸々の感覚が時代錯誤だよね」という感じは否めませんでした。

筆者の僕個人の勝手な想像ですが、もしかしたらこの作品にGOサインを出したお偉いさん方が昭和世代にバブル好景気を経験した層なのかもしれませんね。
ストーリー自体は非常に秀逸で面白いのですが、醸し出る価値観的な部分が現代のそれと乖離がありすぎるなというのが個人的な感想です。

■竹財輝之助さん演じる”翔太”のボキャブラリーが実生活でも使える

この作品の主人公である“翔太”は、世渡り上手で先輩後輩はもちろん、女性とのコミュニケーション能力も超一流です。
ちょっとした嫌味やお説教への切り替えしなど、僕たちが実生活で普通に使えるボキャブラリーに溢れています。

立ち居振る舞いや”感じのいい”受け答えなど、架空のドラマ上とはいえ僕たちが現実生活で十分使える秀逸な切り返しの言葉が連続で出てくるのです。

一例をあげると、仕事で成功した翔太に昔の先輩が「いい気になってるとすぐに転げ落ちるぞ、一瞬で」みたいな嫌味を言うのですが、割と一触即発の空気の中でも翔太は「怖いこと言わないで下さいよー」とにっこり笑って空気を和ませます。

こういった、実際によくあるシーンで”使えるボキャブラリー”が多いので、仕事を頑張る大人が見ることで多くのことを吸収できるのではないでしょうか(筆者の僕は結構実生活で”翔太節”使ってます)。

■無茶な働き方で「生きにくい日本」を作った世代の回顧録という見方

主人公含め、登場人物は全員基本的に超ハードワーカーです。
その働き方は、僕らアラフォー世代にとっては悪い意味で懐かしいもの。

土日もスーツで出社することはもちろん、電気の落ちた深夜の会社に残っていたり、明け方4時まで上司に飲み会(女性がいるお店)に付き合わされそのまま通常出社したり、ライフワークバランス面では最悪な働き方をしています。

それでいてそれを「頑張っている」とされる価値観なので、舞台はわりと近代なのに30年以上昔の昭和の会社員を見ている印象を受けました。

「あなたたちがそういう非効率的な働き方や精神論を良しとしてきたから、今の日本がこんな状態になってしまったんですよ」といった感じです。

日本の経済成長が右肩上がりの時代にこの働き方をしていた方々は、もちろん終身雇用に年功序列が効いていて、残業代もベタ付きでしょう。
今の現役世代は、過去のロールモデルが崩壊した大不況下で、いまだにこういった時代錯誤な価値観を強いられ、残業代すら出ない状況で同じ働き方を求められているのだとしたらたまりません。
前提条件が違う状況で古い常識を押し付けることは、甚だナンセンスではないでしょうか。

そういう意味では、この作品は『無茶な働き方で生きにくい日本を作った世代の回顧録』という見方もできます。
「今の時代そんな奴いないわw」とツッコミを入れつつ観るのも面白いでしょう。

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今現在アラフォーなあなたにおすすめしたい珠玉の名作3選

今回の記事では、毎日映画・ドラマを視聴する”映画マニア”なアラフォー編集部員が選ぶ「アラフォー世代にザクザクささる青春邦画3選!」をご紹介しました!

学生時代の青春を思い出せる作品から、社会人になってからの頑張ったあの日々を懐かしめる作品まで、どれも名作揃いです。
気になった作品があった方は、ぜひ一度鑑賞してみてください!

サブスクに課金すればほかにももっと作品をディグることができるので、ご自身のお気に入りを探して観たい!という方はこの機会にぜひ映画のサブスク課金をご検討してみてください!
僕は「アマプラ」「ネトフリ」「Hulu」を使い分けて毎晩楽しんでいます(^^)/

この記事内の作品を見て「明日も頑張ろう!」という気持ちになっていただけたら嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

「くらしをもっと楽しく!かしこく!」をコンセプトに、マニア発「今使えるトレンド情報」をお届け中!話題のショップからグルメ・家事・マネー・ファッション・エンタメまで、くらし全方位を網羅。

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