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エアコンの掃除は自分でする?業者にお願いする?プロが教える掃除方法・頻度とは

  • 2022年11月01日更新

6月に入り、そろそろエアコンの冷房を使用する時期になりました。

いざ、エアコンを運転してみると「エアコンからほこりやカビの嫌な臭いがする」「エアコンの効きが悪い」などという困ったケースもあります。

今回この記事では、自分でできるエアコン掃除とプロの業者にお任せしたいエアコン掃除について解説していきたいと思います。

※この記事では、エアコン掃除のプロである、株式会社ベアーズの広報の高山直樹さんにお話しを伺いました。

エアコンの掃除を自分でできるのはどの部分?

エアコン掃除は自分でできるものなのでしょうか?
実はエアコン掃除には、自分できる部分と自分ではできないプロに任せたほうがいい部分があります。

自分で掃除ができるところ

自分で掃除ができるのは、以下の部分となります。

  • 本体カバー
  • フィルター
  • ダストボックス(お掃除機能付きエアコンのみ)
  • 吹き出し口
  • ルーバー(フラップ)

※ダストボックスはお掃除機能がついていないエアコンにはありません。

プロの業者に任せたほうがよいところ

  • 熱交換機(アルミフィン)
  • 送風ファン
  • 室外機

熱交換器(アルミフィン)、送風ファンの掃除はプロに任せたほうが良い箇所となります。 また、エアコン本体ではないですが、室外機もプロに任せる部分となります。

プロの業者に任せた方がいい理由とは?

  • 熱交換器:分解洗浄が必要で電装部分など濡れると故障の危険があるため
  • 送風ファン:分解洗浄が必要であり、洗浄しようとすると大がかりな養生が必要になるため
  • 室外機:内部まで清掃するためには高圧洗浄機が必要となるため

自分でエアコンの掃除をする方法とは?

自分でエアコン掃除ができる部分について、プロに掃除方法を伺いました。

掃除に必要なもの

掃除機、雑巾、中性洗剤、歯ブラシ、水場(洗面所やお風呂場)

掃除の手順

カバーや吹き出し口は拭き掃除

カバーや吹き出し口は、拭き取り掃除で十分に自分で掃除ができます。
表面にはホコリが付いていることが多いため、しっかりと拭きましょう。

取り外しできるものは水洗いでしっかり洗浄

フィルター部分やルーバー(フラップ)は取り外して、掃除機でホコリを吸い取り、水洗いがおすすめです。

ルーバー(フラップ)は、機種によっては取り外しができない場合もあるため、無理して外すと破損のリスクがあるため、湿った布などで拭き取りましょう。

フィルターはいきなり水で濡らさず、先に掃除機で吸うとホコリが取りやすくおすすめです。

フィルタのホコリがよく取れない場合は、中性洗剤を水で薄めて、やわらかい歯ブラシでのこすり洗いもおすすめです。(ただし、あまり強く擦りすぎると、フィルタを傷つけますので気を付けましょう)

ダストボックスが付いている場合は、こちらも自分で掃除をすることができます。ダストボックスに溜まったホコリを取り除き、水洗いをしてしっかり乾かします。

汚れが取れたら、しっかりと洗い流しましょう。

洗浄後はしっかり乾燥

水洗いをした後はしっかりと乾かします。ここでしっかり乾かさないと、カビのもとにもなりますので、気を付けましょう。

また、エアコン本体ではないですが、室外機の表面を拭き取りも忘れずに行いましょう。

場所ごとの掃除対応まとめ

掃除する場所 頻度 自分かプロか 掃除内容
カバー/吹き出し口 月1回 自分 雑巾で拭き掃除
フィルター 月1回 自分 水洗い洗浄でしっかり乾燥させる
ダストボックス 月1回 自分 水洗い洗浄でしっかり乾燥させる
ルーバー(フラップ) 月1回 自分 水洗い洗浄でしっかり乾燥させるor雑巾で拭き掃除
熱交換機(アルミフィン) 年1~2回(シーズン毎) プロ 特殊な洗剤で掃除・高圧洗浄してしっかり乾燥させる
送風ファン 年1~2回(シーズン毎) プロ 特殊な洗剤で掃除・高圧洗浄してしっかり乾燥させる
室外機 年1回 プロ 室外機のフィンがホコリやゴミで詰まると熱交換の効率が下がってしまうため、高圧洗浄で詰まりを除去します

市販のエアコン掃除スプレーのおすすめは?

市販のエアコン掃除スプレーで、プロの業者に任せた方がいいと言われる熱交換機(アルミフィン)、送風ファンの掃除はできるのでしょうか?

「ご自身の手間の割にリスクが高いため推奨していません」と、ベアーズの高山さん。

リスク例としては、以下が挙げられるそうです。

【エアコン掃除スプレーを使用するリスク例】

  • すすぎ不十分で汚れつまりやニオイが発生するリスク
  • 電装部分に洗剤分がかかって故障や火災の原因になるリスク

また、自宅に高圧洗浄機がある方は自分で洗浄する方もいるようですが、水圧が強すぎてフィンが折れてしまうケースも多いようです。

プロの掃除と自分でする掃除の違いとは?

エアコン分解・洗浄・取付に際しての正しい知識と技術の有無がプロの掃除と自分でする掃除の違いだそう。

エアコンには電装部品を始め濡らしてはいけない部分があり、しっかりと養生する必要があります。また熱交換器(アルミフィン)の部分にカビが発生していることが多く、専用の薬剤や高圧洗浄機で熱交換器部分を洗浄することが可能です」(ベアーズの高山さん)

エアコンスプレーでは流し切れず詰まる恐れのある汚れについても、プロに依頼をすればたっぷりの水ですすぐことができます。

誤った作業を行うことによる故障のリスクも高いため、それであれば料金は発生しますが、プロの業者の方に頼んだ方が良いのではと思いました。

プロの業者の方がエアコン掃除依頼の流れ・やってくれること

では実際にプロの業者にエアコン掃除を依頼したら、どのような流れで掃除をしてもらえるのでしょうか。
今回は、筆者が実際にベアーズさんに、エアコン掃除を依頼してみましたので、その様子をレポートしたいと思います。

今回掃除をしてもらったエアコンは、お掃除機能付きのエアコンで、購入して7年経過・2年前にもプロによる掃除をしています。

依頼から掃除完了までのスケジュール感(繁忙期と閑散期)

閑散期は「明日来てください」でもOKな日もあるようですが、繁忙期と言われる5月下旬~7月は特に人気のスタッフは1ヵ月先まで埋まっていることもあるそう。

平日に依頼する、もしくは人気のスタッフを指名したい場合は早めに予約をしましょう。

(1)入室前にしっかりアルコール消毒

ベアーズでは入室前にスタッフの方は、アルコール消毒を行い、自身で持ち込んだスリッパで入室します。

スタッフの方のスリッパを用意しなくていいのかな?と悩むこともありません。

(2)周辺家具や動線の養生

エアコン掃除には、専用の薬剤や高圧洗浄機を使用するため、エアコン周辺の家具に薬剤がかからないようにしっかりと養生してくれます。

また、お風呂場で部品を洗ってくれるため、エアコンからお風呂場までの動線にもしっかりと養生してくれます。

(3)各種パーツ(お掃除ロボット含む)を分解

自分ではどの部分を取り外せるのかもわかりませんが、スタッフの方が慣れた手つきで、各種パーツを外していきます。

メーカーや機種によって、取り外し可能な部分が違うのですが、プロならメーカー・機種ごとのエアコンの構造を熟知しているため、無理やり外したり、逆に外せる部分を外さなかったということもありません。

※使用状況により、外せないケースもあります。

(4)熱交換器と送風ファンを露わにさせる

(5)養生をして洗剤を塗布しつけ置き

テープを巻いたり、ビニールで覆うなどして、電装部品触れないようしっかり養生します。

その後、カビ汚れが強い場合にはカビ取り洗剤、ホコリを含むエアコン内部の汚れが強い場合にはアルカリ性の洗剤を使用し、つけ置きします。

(6)つけ置き中にパーツを洗浄

お風呂場やベランダで、フィルター、ダストボックス、ルーバー(フラップ)などのパーツを洗います。

(7)高圧洗浄機ですすぎ洗いする

つけ置きをして、汚れが取れたら、高圧洗浄機ですすぎ洗いをします。
しっかり養生しているので、高圧洗浄して出てきた汚水が周辺に飛び散ることなく、ビニールを伝って下に置いているバケツに汚水が溜まっていきます。

(8)洗浄した本体に洗ったパーツを付けて終了

パーツを取り付け、乾燥させ終了です。 清掃終了後に試運転をし、無事に運転できるか確認させてくれます。

お掃除機能付きのエアコンの場合の作業時間は約2時間程度でした。

その後、1時間くらい、エアコンをつけっぱなして、内部を十分に乾かします。

ベアーズのエアコン掃除

プロによるエアコン掃除をしてみた感想は?

気になるプロによるエアコンクリーニングの結果ですが、「さすが!」の一言に尽きます。 見てください、このグレーがかった汚水を……。 特に掃除をしてもらうまで、カビやホコリの臭いが気になったことがなかったのにもかかわらず、こんなに汚れが付いていたのです。

この黒いのは、ホコリやカビだと思うと、夏本番を迎える前にエアコン掃除をしておいてよかったと思いました。

そして、カビやホコリの汚れが付きやすい送風ファンの、ビフォー・アフターです。

見ての通りビフォーは衝撃の汚さですが、やはり、アルカリ性洗剤とカビ取り洗剤と高圧洗浄機によるすすぎの効果はテキメン。とってもきれいになっていました。

また、今回エアコン掃除のプロのベアーズさんに依頼して感じたのは、技術の高さだけでなく、ホスピタリティの高さでした。

2年前にはメーカーの方にエアコン掃除をしていただいたのですが、ここまで周辺の家具や歩く動線を養生はされていなかったので、今回はとても安心できました。

独自技術審査全70項目のテストに合格したベアーズさんの専門スタッフの方が担当されるので、技術レベル・ホスピタリティともに高い印象を受けました。

気になるエアコン掃除をプロに依頼した場合の相場とは?

大手のエアコン掃除をしてくれる業者の、エアコン掃除の相場です。
ほぼ、どこの業者も同じくらいの金額でした。

大手の場合は各社が保証期間を設けており、今回お願いしたベアーズの場合、エアコン掃除後2週間の保証期間を設けているそうです。

技術力やホスピタリティ、保証などのアフターサポートを考慮すると大手にお願いしたいところですが、個人業者などに依頼するともう少し価格を抑えられるかもしれません。

会社名 掃除内容:料金
ベアーズ 壁掛けエアコン:14,190円(税込)
お掃除機能付き 21,780円(税込)
ダスキン 壁掛けエアコン 14,300円(税込)
お掃除機能付 25,300円(税込)
おそうじ本舗 壁掛けエアコン:12,100円(税込)
完全分解洗浄の場合14,300円(税込)
お掃除機能付き 20,900円(税込)
完全分解洗浄の場合23,100円(税込)

プロに聞く!エアコン掃除のQ&A

エアコンの風が生乾き臭いときはどうしたら良い?

裏技ですが、軽い生乾き臭であればエアコンを暖房の最高温度・最大風力に設定し、1時間程度運転することで、熱交換器を高温にすることができ、生乾きそ臭さを消すことができる場合があります。

その後、冷房の設定温度を低くする(16~18度)ことで、熱交換器周りの温度が下がりエアコン内部を結露します。 結露によって発生した水滴に臭いのもとが流れ、ドレンパンに集められ排出されます。

プロの業者にエアコン掃除をお願いするとき、お掃除機能付きエアコンの方が高くつきますか?

お掃除機能付きのエアコンの方が高額になります。

お掃除機能付きエアコンの方が構造が複雑で、分解するために技術と時間がかかるため、お掃除機能がついていないエアコンより清掃代は高くなります。

なお、お掃除機能はあくまでフィルターを掃除する機能です。フィルターお掃除機能では内部に発生したカビ汚れは取れないので、お掃除機能が付いていたとしてもお掃除機能の無いエアコンと同様に清掃は必要です。

引っ越したばかりの賃貸はエアコン掃除済み?

物件管理会社や、物件のオーナーによって異なります。

入退去後清掃を清掃業者で請け負うことも多いですが、約半数の確率でエアコン内部も掃除しますが、残りの半数は掃除していないことが多いです(フィルター等は簡単にホコリを取ります)。あくまでも物件管理会社や、物件のオーナーからの依頼内容によります。

取材協力:株式会社ベアーズ

この記事を書いた人
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ヨムーノ 編集部

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