部屋の中でできるカンタン花粉症対策

  • 2023年06月01日更新

1日当たり約2000万個。外から家の中に侵入する花粉の量だ。花王株式会社生活研究センターの実験データによると、花粉の約6割は窓や換気口から入り、約4割は外に干した洗濯物やふとんなどに付着して入る。花粉を部屋に入れないための工夫や注意点、部屋に入った花粉を取り除くための対策やアイデアをまとめてみよう。

玄関前で花粉をシャットアウト!

花粉の約7割を占めるスギ花粉の飛散は1月~5月初旬まで続く。4~5月はヒノキ、5~6月はカモガヤ、秋はブタクサやヨモギなど約60種類もの植物も加わる。できるだけ外出を控えて花粉に触れないのが最善策だ。外出時は湿らせた花粉対策用のマスクやメガネ、帽子は必需品。どのような点に注意すべきだろうか?まず、帰宅時に花粉を室内に入れないこと。1時間外出すると衣類に付着する花粉量は、1時間窓を開けて室内に入る花粉量の6倍以上。玄関の前で上着、帽子、髪、バッグを手で丁寧に払って花粉を落とそう。ウールは静電気で花粉が吸着しやすいので、上着は表面がツルツルしたポリエステルなどの素材に着替えよう。洗濯時は柔軟仕上げ剤などを使って静電気を防いでおきたい。

網戸とカーテンを閉めて換気を

晴れや曇りで気温が高い日、空気が乾燥し、風が強い日は花粉が大量に飛ぶので、窓を開けない。窓を開けて換気する時は網戸とレースのカーテンを閉めれば、花粉を約40%減らせるし、開ける幅を10センチくらいにするだけで、全開時より約85%もカットできる。カーテンは花粉のつきにくい、ポリエステルや織り目の少ない生地を選ぼう。
また、快晴の日は花粉日和だ。気温が上がり、洗濯物が乾きやすい午後1~3時頃は最もよく飛散する。洗濯物は室内干しか、乾燥機を活用しよう。外に干す時は花粉の多い時間帯を避け、洗濯物を1枚ずつよく振り払って取り入れる。ふとんは室内の日当たりのいい場所に広げたり、ふとん乾燥機で湿気をとる。外に干す時は布団カバーに入れて。花粉防止スプレーをかけて干せば、花粉がつきにくく、取り除きやすいのでおすすめだ。

拭き掃除と空気清浄機でスッキリ!

室内で花粉がたまりやすい場所は、じゅうたん、畳、フローリング、カーペット、ラグ、ファブリックのソファ、カーテン、家具の上などだ。掃除のポイントは花粉を舞い上がらせないこと。濡れ雑巾、モップ、水拭き用ワイパーを使って、丁寧に拭き掃除した後、掃除機で吸引しよう。フローリングは毎日濡れ雑巾でしっかり拭き、拭き取った後の雑巾はすぐにすすぎ、すすいだ水は捨てる。カーペットは掃除機をタテ・ヨコを繰り返して十字にかけたり、カーペットの毛並みと逆方向にかけると効果的だ。
空気清浄機も活用したい。イオンを部屋の中に飛ばすタイプは、きれいな空気を部屋の中に吹き出し、床に落ちた花粉やホコリを舞い上がらせ、イオンが包み込んで花粉の働きを抑える。床面より少し高い場所に置けば、さらに効率的。脱臭力のあるタイプならイヤなニオイも消せる。空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜の働きが低下するため、花粉症が起きやすい。加湿器を併用すれば、花粉は湿気を含んで重くなり、床に落ちやすくなるので、湿度は50~55%をキープしたい。
睡眠をよくとる、規則正しい生活をする、ストレスをためない、酒やたばこを控える、カゼを引かないことにも気をつけよう。

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