2023年秋のお彼岸、墓参りはいつ? 迎える準備・お供え物・やることを簡単に
- 2023年07月07日更新
春や秋にある「お彼岸(ひがん)」。意味や、やること、墓参りをする理由、お供物について紹介します。
2023年のお彼岸はいつ?
お彼岸は春と秋の2回あります。春は「春分の日」秋は「秋分の日」をお彼岸の中日(真ん中の日)とし、前後3日間の合計7日間がお彼岸の期間です。
お彼岸の初日を「彼岸入り」、お彼岸の最終日を「彼岸明け」といいます。
2023年春のお彼岸
春のお彼岸は春分の日を中日とした前後3日間です。2023年の春分の日は3月21日。春分の日と秋分の日はいずれも国民の祝日と法律で定められており、2023年の春分の日である火曜日は祝日になります。
・ 彼岸入り:3月18日(土)
・ 日中(春分の日):3月21日(火)
・ 彼岸明け:3月24日(金)
【春分の日について詳しく解説】 「春分の日」にはどんな歴史や意味があるのかをご存じでしょうか?春分の日の決め方や、関係深いお彼岸についてこちらの記事で解説します。
2023年秋のお彼岸
秋のお彼岸は秋分の日を中日とした前後3日間。2023年の秋分の日は9月23日(土)なので、9月20日(水)から9月26日(火)までがお彼岸です。
・ 彼岸入り:9月20日(水)
・ 日中(秋分の日):9月23日(土)
・ 彼岸明け:9月26日(火)
お彼岸の期間は毎年違う
お彼岸の期間の基準となる「春分の日」と「秋分の日」は、毎年日付が異なります。それに合わせてお彼岸の期間も毎年変わっていきます。
春分の日と秋分の日は太陽の運行に合わせて決められるものです。太陽が天文学上で定められている「春分点」と「秋分点」を通過した瞬間を天文学用語で「春分日」と「秋分日」と呼び、その日付が春分の日と秋分の日になります。
その年の「春分の日」と「秋分の日」は、前年の2月1日に「暦要項(れきようこう)」が官報に掲載されて正式発表となるそうです。
お彼岸とは?
彼岸とは「浄土」のこと
彼岸とは、仏教における悟りの世界である「浄土(あの世)」を意味します。
彼岸は、サンスクリット語で「川の向こう岸」を意味する「パーラミター」という言葉に由来するものです。パーラミターを漢字で音写した「波羅蜜多(はらみった / はらみた)」という言葉が「至彼岸(とうひがん)」と訳され、のちに省略されて「彼岸」と呼ばれるようになりました。
一方、欲にまみれ煩悩と迷いに満ちた世界であるこの世のことを「此岸(しがん)」といいます。此岸の者が浄土のある彼岸へ到達するために「六波羅蜜(ろくはらみつ)」という修行を行っていたのが、本来のお彼岸の行事だったのです。
浄土は西にあり、「春分の日」「秋分の日」は太陽が真西に沈む日。
仏教には、浄土は西方にあるという考えがあります。そのため、太陽が真西に沈む「春分の日」「秋分の日」には、浄土に行けるように夕日を観想(心を夕日に集中させてその姿を観察すること)するという修行があるくらいです。
浄土のある西に太陽が沈む「春分の日」「秋分の日」が「お彼岸(浄土)」と呼ばれるにはこのような理由がありました。
お彼岸に墓参りをするのは日本の風習
「春分の日」と「秋分の日」は、彼岸と此岸が近づくとされています。
そこで修行を行っていない人も、先祖を供養して自分たちも彼岸へ到達できるようにとお祈りをするようになり、今でも続く風習となっていったのです。あの世が近づくお彼岸は、亡くなった方と近づける期間でもあります。そのタイミングで先祖と交流できる場所が「お墓」なのです。
お彼岸にやることは?
では、お彼岸には何をすればよいのでしょうか。お彼岸を迎える準備からご先祖様に会いにゆくお墓参りまで具体的に見ていきましょう。
お彼岸を迎える準備
お彼岸を迎える前に次のような準備をしましょう。
- お仏壇の掃除
- 供花やお供えものの準備
- お墓の掃除 ※お墓参り当日でもOK
お墓の掃除は事前に行っておいてもいいですが、家族でお墓参りの際にみんなでご先祖様が眠るお墓をお掃除してあげるのが一般的です。
お彼岸の前に一度様子を見に行ける方は、草むしりや枯れ葉などの掃除だけ行っておくといいかもしれません。
お彼岸の手土産・お供え物
お彼岸の手土産のマナー
お彼岸に、手土産を持っていくことも多いでしょう。
手土産は、ご先祖さまにお供えできるものを選びましょう。
- 羊羹やゼリーなど日持ちするもの
- 故人が好きだったお酒や食べ物
- お花
- 線香やろうそく
- 果物
金額はおよそ3,000円~5,000円が相場。お供え物には白黒または双銀の結びきりののしを掛けます。表書きは「御供」または「御供物」と記入し、下段に名前を記入しましょう。
表書きは「御仏前」や「御霊前」というのもありますが、これは四十九日が過ぎているかどうかで使い分けが必要です。四十九日が過ぎていなければ「御霊前」、四十九日が過ぎていれば「御仏前」を使います。
これらは一般的なマナーです。地域やご家庭によっては多少異なることもあるため、これまでの習わしに沿った方法でお彼岸を迎えましょう。故人のことを思いながら手土産を選ぶとご遺族の方も喜ばれますよ。
「ぼた餅」・「おはぎ」は同じもの! 春彼岸と秋彼岸で呼び方が変わる
お彼岸のお供えものといえば「おはぎ」と「ぼた餅」ですが、実は2つは同じもの。どちらも、蒸したもち米をあんこで包んだお菓子のことで、呼び名が違うだけです。
春のお彼岸に供えるものは春の花「牡丹」にちなんで「ぼた餅」、秋のお彼岸に供えるものは秋の花「萩」にちなんで「おはぎ」と呼ばれるようになったと言われています。なんとも日本らしい風情を感じられるお供え物ですね。
お花は菊が定番
お彼岸でお供えする花は外に飾ることとなるため、できるだけ日持ちする花を選ぶのが一般的。日持ちする花の定番は「菊」。
スーパーやお花屋さんでお彼岸の供花を見ると、菊が含まれていることがほとんどですね。その他には季節のお花や白や黄色、紫などの色合いの花がよく使われます。
・春のお彼岸花:菊・カーネーション・ユリ・トルコキキョウ・マーガレット・牡丹 など
・秋のお彼岸花:菊・りんどう・ケイトウ・ラン・ユリ など
近年、これまで定番の花ではなく故人が好きだったお花をお供えするという方も多くなってきました。もちろん問題はありませんが、トゲのある花や香りの強い花、毒を持つ花は仏花ではタブーとされているのが一般的です。
これらを踏まえたうえで、故人が喜んでくれるお花をお供えするようにしましょう。
お墓参りでご先祖様に会いに行こう
準備が整ったら、お墓参りにいきましょう。お彼岸の期間であればお墓参りはいつ行っても問題ありません。この日じゃないとだめ!という日はなく、毎年お彼岸の期間も異なるため都合のいい日を選んでお参りしましょう。
お墓についたらまずは掃除です。周辺のゴミを拾い、お墓に水をかけて洗い流しましょう。花立てや香立てはゴミが詰まりやすいので、外して丁寧に水洗いします。
掃除が終わったら、お花やお供え物をして線香を焚き、ひしゃくで墓石に水をかけて合掌礼拝しましょう。このとき先祖代々続く作法でお参りをして問題ありません。ご家族・親戚のやり方をみて、それに習いましょう。
お供え物はクマなどの野獣やカラスのエサとなりお墓が散らかってしまう原因になるので、お参りが終わったら必ず持ち帰りましょう。お墓によっては、「お供え物はご遠慮願います」としているところもあるようです。
まとめ
これまでお彼岸の意味を知らなかった方やなんとなくお墓参りをしていた方にも、お彼岸の大切さを理解していただけたと思います。
年2回のお彼岸はご先祖様を近くに感じられる期間です。お花やお供え物などのマナーに気を付け、供養とお祈りをしていいお彼岸にしましょう。
「秋といえば」ほかに何がある?
超のつくめんどくさがり屋ということもあり、プチミニマリストで時短テクが大好き!普段は一児の母としても奮闘中。ハンドメイドをするのも、見るのも好きな転勤族の妻です!
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