意外と知らない!?「大寒」の意味とは?「食べると金運アップ!」おすすめ風習も解説
- 2024年10月01日更新
こんにちは、ヨムーノ編集部です。
1年の中で最も寒い時期として使われている「大寒(だいかん)」という言葉はご存知ですか?
大寒とは季節をわかりやすく表した暦「二十四節気(にじゅうしせっき)」の中の24番目の節気を示します。この二十四節気は中国から伝わってきた暦ですが、現代もニュースなどで季節を表す言葉としてよく耳にする馴染みのあるものです。
そこでこの記事では、大寒にスポットを当てて二十四節気や、大寒と隣り合う節気「小寒(しょうかん)」についてご紹介していきます。
二十四節気のひとつ「冬至」にはかぼちゃを食べたりゆず湯に入ったりする伝統があるように、大寒にすると良いとされる風習もご紹介しています。
二十四節気とは?
二十四節気は1年を24等分にし季節の移り変わりをわかりやすくするため、それぞれの時季に名前を付けた暦のことです。もとは古代中国で農業の目安として作られたもので、その後日本へ伝わり平安時代から使われています。
1年を24等分にすると「365日を等分する」と考えられがちですが、二十四節気は日付が定められていません。なぜかというと太陽と地球の位置関係によって決められるからです。
太陽は地球の周りを公転し、毎年同じ日の同じ時間に同じ位置を通るわけではありません。そのため、日付を定めることができないのです。
よく耳にする「春分」「夏至」「秋分」「冬至」も二十四節気です。この4つは春・夏・秋・冬の中心と定めた節気のことで「二至二分」と呼ばれています。
夏至は1年で最も太陽が出ている時間が長い日、冬至は1年で最も太陽が出ている時間が短い日。春分と秋分は昼と夜の太陽の出ている時間が同じ日を指しています。
- 春… 立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨
- 夏… 立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑
- 秋… 立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降
- 冬… 立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒
また、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」は四季の始まりを示す重要な節気です。これを「四立」といい、二至二分と合わせて「八節」と呼ばれます。
八節は今でもニュースなどで取り上げられることも多く、馴染みのある言葉でしょう。それは二十四節気の中でも重要とされている日だからでしょう。
【ほかの二十四節気を知りたい方はこちらもチェック】
【土用の丑の日】「なぜうなぎ?」意外と知らない風習・うなぎ以外の食べ物
大寒とは?
大寒は冬の季節の最後の節気で、二十四節気では24番目にあたる節気です。1月20日頃から立春(2月4日頃)までの約15日間のことをいい、文字の通り1年で最も寒い時期を表します。
寒さを耐えしのぐ季節ではあるものの、「三寒四温」という言葉があるように3日寒い日が続くと4日は暖かくなり、少しずつ春に向かって季節が移り変わっていく時期でもあるのです。
しかし、日本で言う最も寒い季節を連想するのは2月に入ってからではないでしょうか。暦と実際の体感する季節のズレは、二十四節気は元が中国で使われていた暦というところにあります。大寒の次の節気は立春で、暦の上では春を示します。
日本の2月はまだまだ春とは言い難い時期ですが、二十四節気が作られたとされる中国の「中原」は東京を基準とする日本と比べると、1~2ヵ月ほど季節の歩みが早いので二十四節気は納得のいく表しとなっているのです。
小寒とは?
小寒とは大寒の前の節気のこと。1年で最も寒くなる前のことをいい、大寒である1月20日頃の約15日前、1月5日頃を指します。
小寒は寒さが加わる頃という意味もあり「寒の入り」とも呼ばれ、この頃に寒中見舞いを贈りはじめる慣わしはここから来ているのです。小寒と大寒をあわせた約1カ月間を「寒」といい、大寒が終わる日を「寒明け」それまでの期間を「寒中」と呼びます。
小寒は年が明けて最初に来る節気です。1月5日が仕事初めとなる会社も多いので、寒さが増す一方で体調も整えたいところ。
1月の行事として今でも親しみのある「七草粥」は小寒がはじまった2日後の1月7日に七草を入れたお粥を食べる文化があります。縁起物の七草から新たな生命力を得て、1年間の無病息災を祈願する風習です。お正月で乱れた腸内環境を整えてくれる効果もあるため、食べてみてはいかがでしょう。
また、小寒の9日目に降る雨は「寒九の雨」と呼ばれています。これは豊作の兆しがあると喜ばれ、この日に汲んだ水は「寒九の水」といい薬が良く効き、水そのものが薬になるという言い伝えもあります。
二十四節気すべてを実施するママAMIさんの七草粥エピソード
こんにちは。ヨムーノ編集部のAMIです。お正月が終わってホッとした頃にくる小寒の「七草粥」。結婚前は食べる習慣が無かったものの、結婚してから必須イベントになりました。
義祖母が特に大切にしていた行事のようで、1月5日くらいに義父母から「七草は買いましたか?」とチェックが入ります。あまり作りたくないのが、バレていますね。でも、子どもたち(6歳・3歳)が全く食べないし……というつぶやきは届いているはず。
しかし!それをも上回る義父母の「1年間無病息災」への想い。その気持ちを確かに受け止めて、毎年作っています。朝食に食べるように…と言われているのですが、夕食に出しているのはヒミツ。
塩のみの味つけから、中華風にアレンジして卵や鶏肉まで入れたりして、近年は「おじや」化。7年近くそんな風に毎年食べていると…なんということでしょう。めちゃくちゃおいしい!と思うようになったのです(加齢のせい?)。
年末年始の暴飲暴食に耐えた胃腸に沁みる優しい味。すごく理にかなっていますよね。子どもたちには、七草を切る前に「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」と唱えてもらい、春の七草の知育も完璧。「ぜんぶクサじゃん!」と言っては大爆笑の次女が早く食べられるようになりますように。
大寒の時期に旬を迎える食べ物とは
春一番に食べられる山菜のひとつ「フキノトウ」や食べると健康になると言われる貴重な卵「大寒卵」、大寒に仕込むものは逸品になる「寒仕込み」。ここでは大寒と食との関わりについてご紹介します。
大寒の時期が旬のフキノトウ
大寒の時期に旬となるのがフキノトウです。地域の寒暖差によって異なりますが、フキノトウは大寒の頃、厳しい寒さの中でもそっと黄色いつぼみが芽吹きます。
寒さに耐えながら地中で着々と春支度を進め、雪解けを待たずに顔を出すことから春に最も早く食べられる山菜のひとつ。
アクの強い山菜として有名です。おひたしや和え物にする場合はアク抜きが必要。苦味が苦手な方は天ぷらや炒めものなどにして食べると美味しく召し上がれます。フキノトウが顔を覗かせると春が近いことが感じられますね。
大寒の日に産まれる大寒卵
大寒の日に産まれた卵を「大寒卵」といいます。現在のニワトリは1年中卵を産みますが、昔は寒い季節には産まなかったそうです。そのため、冬に産まれる卵はとても貴重なものとされ、その中でも大寒の日に産まれた卵は縁起物として扱われるようになりました。
大寒卵を食べるとこの先1年は健康に過ごすことができ、子どもが食べると体が丈夫になると言われていたそうです。また、最も寒い節気の始まりである日に産まれた卵だけに、強運を持っていることから金運をもたらすと言われています。
現在は各地で産まれた大寒卵を取り寄せすることが可能です。ただし、大寒卵は大寒の日に産まれた卵だけなので数に限りがあります。気になる方は早めに予約することをおすすめします。
寒の季節に仕込む寒仕込み
小寒から大寒の期間を「寒」や「寒中」といいますが、この時期は豆腐や酒、味噌など寒気をうまく活用して食物を仕込んでいた時期でもあります。
前述したように、この時期の凍てつくほどに冷たい水は「寒の水」と呼ばれており、神聖な水であるという言い伝えがあります。さらに、雑菌などが繁殖しにくくゆっくりと発酵を進めてくれることから、酒や味噌、醤油などをこの時期に仕込んでいたようです。
現代でも寒仕込みという言葉が残っているように、この時期に仕込まれたものは美味しいとされています。醤油や味噌などの手作りを考えている方は「寒」の時期に仕込んでみてはいかがでしょう。
まとめ
大寒という言葉は聞いたことがあっても、その意味や慣わしなどは知らなかったという方も多いのではないでしょうか。二十四節気のすべてを行うことは難しいですが、重要とされていた八節の日には食材を食卓に並べてみたり伝統的な行事を行ってみたりすると季節を感じられていいかもしれませんね。
大寒は最も寒さが厳しい時期となりますが、大寒卵や七草粥などを食べて健康を保ち、早く暖かくなることを祈願しましょう。
超のつくめんどくさがり屋ということもあり、プチミニマリストで時短テクが大好き!普段は一児の母としても奮闘中。ハンドメイドをするのも、見るのも好きな転勤族の妻です!
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