【簡単】こころの健康を保つためのストレスチェック

  • 2023年06月27日更新

普段の生活においては仕事・家事・育児などで様々な役割を求められると思いますが、それらをうまくこなしていくには、「こころの健康」を保つ必要があります。

ストレスや疲労をうまくコントロールできずにためこんでしまうと、「こころの健康」が損なわれやすく、体調を崩してしまったり、仕事や家庭生活にも影響が出たりしてしまいます。
今回は友人の精神科医さんに、「こころの健康」を保つ秘訣をお伺いしてみました。

「こころの健康」が及ぼすメリット3選

「こころの健康」を保つことで、

  1. こころの病気にかかりにくくなる
  2. ストレスが原因で起こる身体の病気にかかりにくくなる
  3. 自暴自棄な行動をとりにくくなる

などのメリットがあります。

こころの病気には、不眠症、適応障害、うつ病などがありますが、いずれもストレスによるメンタルの不調が大きな原因になるとされており、「こころの健康」を保つことが最大の予防となります。

また、高血圧、脂質異常症、糖尿病など生活習慣病の多くは暴飲暴食や昼夜逆転などの不規則な生活習慣が原因とされていますが、ストレスの影響も大きいといわれています。

これも「こころの健康」を保つことである程度の予防が可能。
つまり、「こころの健康」が保たれていれば、暴飲暴食などの自暴自棄、自堕落な行動もとる必ことがなくなるのです。

メンタルを健康に保つことは、毎日の生活習慣や、体の健康にもつながる重要なポイントです。

「こころの健康」が崩れた場合のデメリット

「こころの健康」が保たれなくなると、「こころ」、「体」、「行動」のすべてに影響が出てしまいます。

「こころ」の影響により不安、落ち込み、やる気や集中力の低下などあらわれ、自律神経失調症、適応障害、うつ病といったこころの病気を発症しやすくなります。
「体」への影響により、肩こり、目の疲れ、頭痛などが頻繁に起こるようになり、日々の疲れも取りにくくなってきます。ストレス発散のために暴飲暴食、散財などといった「行動」への影響も出やすく、ひどくなると肉体的、金銭的な影響が出る場合もあります。

これらの症状が長引いてしまうと、家庭・仕事などの日常生活をこなすことすら難しくなる場合もあるのです。

どれくらい疲れがたまっているのかチェックしてみよう

ストレス度チェック

「こころの健康」を保つためには肉体的にも、精神的にも疲れをためすぎないことが重要と言われています。東京都では、「家族による労働者の疲労蓄積度チェックリスト」を公開しています。実際に自分がどれだけ疲れているのか、チェックしてみましょう。

最近1ヶ月の疲労とストレス症状の項目に対し、
「ほとんどない」
「時々ある」
「よくある」を、それぞれ1・2・3点としてポイントを付けます。
10点以上かつ「働き方と休養」のチェックが3個以上あった場合には、疲労蓄積度は高い
と考えられます。

最近1ヶ月の疲労とストレス症状

  • イライラしている
  • 不安そうだ
  • 落ち着かない
  • 憂鬱
  • 身体の調子が悪そう
  • 物事に集中できない
  • することに間違いが多い
  • 強い眠気に襲われている
  • ヤル気が出ない
  • 運動後ではないのにへとへと
  • 朝起きた時疲れが残っている
  • 以前と比べて疲れやすい

最近1ヶ月の働き方と休養

  • ほぼ毎晩帰宅は午後10時以降
  • 休日も仕事に出かけることが多い
  • 家に仕事を持ち帰ることが多い
  • 宿泊を伴う出張が多い
  • 仕事のことで悩んでいる
  • 睡眠時間が不足している
  • 寝つきが悪く夜中に目が覚める
  • 家でも仕事のことを機にかけている
  • 家でゆっくりとくつろいでいることはほとんどない

チェックが付いたポイントで大切な項目とは

「物事に集中できない」「することに間違いが多い」に高い点数がついている場合は、明らかにパフォーマンスが落ちている状態

といえます。速やかな休養が必要であり、職場への相談はもちろんですが、なかなか解決しない場合には産業医への相談・精神科・心療内科の受診も考えてみてください。

「帰宅が遅い」「睡眠不足」「寝つきが悪い」など、睡眠にかかわる項目にチェックがついている場合には、睡眠が足りずに脳が十分に休養できていない状態と考えられます。疲れをとるためには睡眠は非常に重要なので、十分な睡眠を確保する工夫をしてみましょう。

「こころの健康」を保つための生活習慣

疲れをためすぎないために、普段の生活にも取り入れやすい生活習慣をまとめてみました。

長時間労働を避ける

最も疲れがたまりやすいのが長時間労働です。
仕事に時間をとられすぎることで、休養・睡眠など休める時間が減ってしまい、疲れがよりたまりやすくなってしまいます。また、最近はインターネットなどで「集中して勉強・仕事ができる」「長時間労働も平気になる」などのうたい文句でいわゆる「スマートドラッグ」を購入することもできるようになっています。

しかし、これらの薬物は非常に危険であり、医師の処方以外の薬物やサプリメントには手を出さないようにしましょう。

良質の睡眠をとる

質の高い睡眠をとるためには、睡眠時間をしっかりと確保し、スマートフォンやノートパソコンを布団に持ち込むのは辞めましょう。スマホやゲーム機などのブルーライトは睡眠の質を悪化させてしまいます。

また午睡の習慣がある方もいらっしゃるとおもいますが、ほどほどにしないと夜に眠れなくなってしまうので注意が必要です。
そして、ナイトキャップ(寝る前のお酒)は寝つきはよくなりますが眠りの質が下がるのでこちらもほどほどにしましょう。

なかなか寝付けない場合には、入眠効果やリラックス効果のあるホットミルクを飲んだり、アロマなどの香りの力を借りたりするのもおすすめです。

身体を動かす

運動をする習慣がない方は、ストレッチでも良いので、意識して身体を動かすようにしましょう。
週に1度、お休みの日には定期的に運動をするように心がけ、日常生活では意識して歩くようにするだけでも効果的です。精神的な疲労がある場合には、脳が過覚醒状態になってしまい、眠りたくてもなかなか寝付けないという場合もあります。

そのため、身体も多少疲れさせるほうが眠りやすくなります。
身体を動かすことで、質の高い睡眠をしっかりととり、疲労を軽減することができるのです。

湯船にきちんと浸かる

シャワーだけではなく、湯船に浸かることで疲れをいやすことができます。
夏場や忙しい時には、湯船にゆっくりと浸からずにシャワーで済ませてしまうことも多いと思いますが、意識して入浴するように心がけ、ゆっくりと湯船に浸かってくださいね。

注意したいのが入浴時間です。
良質な睡眠をとるためには、入浴で一旦身体が温まったあと冷めるタイミングが最も良いそうです。そのため、入浴後少し時間をあけてから布団に入るのがおすすめです。

おわりに

「こころの健康」を保つために色々な方法をあげてみました。
比較的取り組みやすいものを選んではいますが、職場や家庭の環境によっては、ゆっくりできる時間を作ったり、生活習慣を変えたりすることはなかなか難しいかもしれません。
時間の使い方については家族とゆっくり話し合い、職場の環境については産業医や精神科・心療内科への相談も検討してみてくださいね。

この記事を書いた人
あおみ ゆうの

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