出家して「信玄」と名乗った武田信玄の幼名は?【間違えたら恥ずかしい】「学校で習ったっけ?」→「覚えておきます!」
- 2025年12月30日公開
こんにちは、ヨムーノ編集部です。
氷河期世代が青春時代に遊んだゲームといえば、KOEIの「三国志」や「信長の野望」が5本の指に入ると言っても過言ではない大人気ゲームでした。
さて、その「信長の野望」といえば、戦国時代戦国最強と謳われた騎馬軍団を率い、上杉謙信と何度も激突した武田信玄(たけだしんげん)。
その軍事的な才能は広く知られていますが、彼がまだ若く、父から家督を継ぐ前の少年時代、どのような名前で呼ばれていたかご存知ですか?
信玄の幼少期は、父との対立など波乱に満ちていました。
この記事では、「甲斐の虎」の幼少期の名前をクイズ形式でご紹介します。あなたの歴史知識に挑戦してみましょう!
りんごのイラスト/タワシ
「甲斐の虎」武田信玄の幼少期の名前は?
戦国最強と謳われた騎馬軍団を率い、上杉謙信と何度も激突した武田信玄(たけだしんげん)。
彼がまだ幼く、後の武将としての本名「晴信(はるのぶ)」を名乗る前に呼ばれていた真の幼名をご存知ですか?
織田信長の「吉法師」、上杉謙信の「虎千代」と並ぶ、武田信玄の幼名は何だったのでしょうか。
この記事では、「甲斐の虎」の幼少期の名前をクイズ形式でご紹介します。あなたの歴史知識に挑戦してみましょう!
次のうちから選んでみてください。

① 勝千代
② 梵天丸
③ 彦太郎
正解は……

正解は……①の勝千代(かつちよ)でした!
武田信玄は、幼い頃「勝千代(かつちよ)」という名前で呼ばれていました。「勝」という文字は、武士の家に生まれた嫡男として、生涯にわたる勝利が期待されていたことを示しています。
彼の生涯は、父・信虎を追放するところから始まり、その名に込められた「勝ち」への執念を体現するものでした。
ちなみに、他の選択肢は以下の通りです。
② 梵天丸(ぼんてんまる):伊達政宗の幼名です。
③ 彦太郎(ひこたろう):信玄は元服後「太郎」を通称としていましたが、「彦太郎」は織田信長の弟(織田信行)などが名乗った名前であり、信玄の幼名ではありません。
信玄の「名前の変遷」が複雑な理由
武田信玄は、その生涯で何度も名前を変えています。
勝千代(かつちよ):幼名
武田晴信(たけだ はるのぶ):元服(成人)後の正式な名前(諱:いみな)
この時、通称(仮名)として「太郎(たろう)」とも名乗っていました。
「晴」の字は、当時の将軍・足利義晴から偏諱(へんき:名前の一部)を与えられたものです。
- 武田信玄(たけだ しんげん):出家(仏門に入ること)後の法名(ほうみょう)
信玄は、出家した後も政治・軍事活動を続けたため、「武田信玄」という法名が、武将としての名前として最も有名になりました。
豆知識:孫子の兵法を禅僧から学んだ

武田信玄は軍師としての才能も優れており、中国の兵法書『孫子(そんし)の兵法』に深く精通していました。
彼が孫子の教えを学んだのは、主に禅僧を経由した説が有力です。当時の高名な禅僧は、仏教の経典とともに大陸の思想や兵法書を日本に持ち込み、知識人層に伝えていました。
『甲陽軍鑑』への反映

信玄の戦略や哲学が記された軍学書『甲陽軍鑑(こうようぐんかん)』には、孫子の思想が色濃く反映されています。
特に有名なのが、信玄の旗印に掲げられた「風林火山」の四文字です。
- 「風林火山」:元々は孫子の兵法書の『軍争篇』にある一節です。
「其の疾(はや)きこと風の如く、其の徐(しずか)なること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し」
信玄は、この孫子の教えを自軍の行動規範とすることで、その戦術の神髄を学んだと言われています。
兵法書自体の輸入
『孫子』は、鎌倉時代以降、日本にも書物として輸入されていましたが、戦国時代には武士の必須教養として広まり、信玄の手元にも書物として存在していた可能性が高いです。
しかし、それを深く理解し、自らの戦略に昇華させたのは、禅僧らの解釈や講義があったからこそだとされています。
豆知識:信玄が「全国区の英雄」になったのは50代、敗者家康のおかげ?
信玄は「甲斐の虎」として有名ですが、彼が全国にその武名を轟かせたのは、若い頃の信濃平定戦ではなく、50代になってからの晩年です。
名声を決定づけたのは、信玄が京を目指す「西上作戦」中に、徳川家康と衝突した三方ヶ原の戦い(1572年、信玄52歳)です。

この戦いで、信玄は若き家康軍を圧倒的な力で打ち破り、家康は命からがら居城へ逃げ帰りました。この「徳川家康が完膚なきまでに叩きのめされた」という強烈な敗北体験は、家康やその家臣団によって後年まで語り継がれました。
その結果、武田信玄の強さが「家康を震え上がらせた最強の敵」として全国に広まり、彼の死の直前に「戦国最強の武将」という名声が決定づけられたのです。
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