節約できないのには理由があった!節約志向になるための3つの行動をFPが解説
- 2023年06月27日更新

こんにちは、キッズ・マネー・ステーション認定講師で保険代理店店主、ファイナンシャルプランナーの渡邉詩子です。
人はお金が絡むことには、しばしば不合理な行動を起こすと言われています。物やサービスを購入する際にお金と行動の関係について(これを行動経済学というのですが)予め知っておくと節約思考になれますよ!
というわけで数多くある中から厳選したものをご案内したいと思います。
「今だけお得!」や「期間限定」に弱い…"現在志向バイアス"
私たちは本能的に未来の利益より目先の利益を優先させる傾向にあります。
将来のためにお金を貯めることより、今欲しいものにお金を使ってしまう、これを「現在志向バイアス」と言います。
特にバーゲンシーズンなどで気に入った商品があると「今すぐほしい!」と昂る感情が抑えられず、気が付いたら買う予定ではなかった物まで買っていた、なんてことはありませんか?
ほしい物に出会ったら「いったん時間をおいて考える」「買う余裕があるのかを確認する」など現在思考バイアスに流されないルールを作っておくことをおすすめします。
値引きに魅かれてしまう…"アンカリング効果"
これもバーゲンシーズンによく見られます。
買い物をしていると「7900円」の値札に二重線が引かれ「3950円」と半額表示を目にしたら、胸がときめきついつい買ってしまったりしませんか?
このように、最初の値段や情報が消費者の購買に大きな影響を与えることを「アンカリング効果」と言います。初めに見た数字や情報が印象に残っていると、それが買う時の判断基準になるという心理状態です。
3950円がお買い得と感じるのは7900円という値札がついているからこそなんですね。
アンカリング効果は値引きの際には当たり前の様に使われているので、こうしたトラップに引っかからないように「安くなっていても本当に必要なものかどうか?」とそのものの価値を冷静に判断して買い物をしましょう。
ついつい真ん中を選んでしまう…極端回避性&人に流されてしまう…"同調行動"
ランチ時などによくあるセットメニュー、下記の2択の場合どちらを選択しますか?
- Aランチ:2000円
- Bランチ:1500円
メニューの中身を見てAランチの方が食べたい!となれば話は別ですが、この場合ほとんどの人がコストパフォーマンス(以下コスパ)の良いBランチを選択します。
さて2か月後、同じお店に行くとメニューが以下の様になっていました。
- Sランチ:3000円
- Aランチ:2000円
- Bランチ:1500円
皆さんならどれを注文しますか?
普段はコスパ最強を優先している私ですが(笑)、2択のケースより即決という感じにはならず、Aランチにしちゃおうかな♪と迷いました。
こんな風に2択ではコスパが悪いと選ばれにくかった2000円ランチですが、上記のように3択にすると2000円ランチを選ぶケースが格段に上がるそうです。
私たちは3つの選択肢を提示されると一番下や一番上と言う極端な選択肢を避け、できるだけ無難な真ん中を選ぶ傾向があります。
よく考えたら、我が家も某焼肉屋の食べ放題メニューで3択のまさに中間メニューを選んでるなぁと(苦笑)。
最初は『高い』と避けていた金額も選択肢が変わることでころっと評価が変わってしまうんですね。
この様にお店側は消費者の心理を見抜いていて、商売に取り入れています。
また数人でランチに行くと陥る心理があります。それは「同調行動」です。
私たちは不合理だと頭で理解していても、自分の意思を貫けず周りの人達に合わせて行動してしまうことがあります。
ランチメニューのケースだと自分は本当は1,500円ランチで良いと思っているのに周りが2,000円ランチを注文していると「私もそうしようかな…」といった感じです。
思い当たる方もいるのではないでしょうか。
同調行動が悪いというわけではありませんが、周囲に流された結果、浪費になってしまったということにならない様気をつけましょう。
上記は行動経済学のほんの一部でして、お金にかかわる人間の行動心理は奇妙かつ興味深いものがまだまだたくさんあります。
「病は気から」と同様、「節約は心理から」という視点で日々の消費行動をメタ認知(自分自身を客観的に観察)することをおすすめします。
ちょっと気をつけるだけで、日々のお金の使い方(浪費、消費、投資)がより良い形になっていくことでしょう!
渡邉詩子(わたなべ うたこ)
キッズ・マネー・ステーション認定講師、阪上保険事務所 店主
ファイナンシャルプランナー、家計整理アドバイザー
HP:https//chiicomi.com (「阪上保険事務所」で検索)

キッズ・マネー・ステーションとは、「見えないお金」が増えている現代社会の子どもたちに、物やお金の大切さを知り「自立する力」を持ってほしいという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行います。2018年までに1000件以上の講座実績を持っています。
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