民泊と旅館業法の関係。問題点はなに?
- 2023年06月27日更新
2020年の東京オリンピックには、海外からたくさんの観光客が来日することが予想されています。競技施設や周辺の観光設備などの整備が行われていますが、たくさんの外国人観光客を受け入れる宿泊場所の確保が問題となって来ました。現在用意されているホテルや旅館だけでは数が足りず、1万室近くの宿泊場所が不足するとされることから、民泊を活用することで宿泊場所を増やすことが検討されています。
「民泊」とは?
民泊とは、一般の住居に宿泊客を泊めることです。以前から欧米などでは、空き家や空き部屋を旅行者のための宿泊場所として提供することが一般的でしたが、最近は旅行者がネット上で空き家や空き部屋を予約するサービスなどが普及したこともあり、日本国内でも民泊が盛んに行われるようになりました。安い料金で利用できることから、あまり宿泊費をかけたくない観光客などに人気となっています。日本にも昔から民家を宿泊施設として貸す民宿もありますが、民宿は営業目的で運営され旅館業法上の要件を満たしている点が民泊と大きく異なります。
民泊と旅館業法
旅館業法は、宿泊料をもらって人を宿泊させる業務を営む場合に適用される法律で、衛生面や施設の構造などの基準を満たすことが求められます。ホテルや旅館などで旅館業を営む場合は、管轄の役所に届出を出して都道府県知事などの許可を受けなくてはなりません。
民泊は営業目的で宿泊施設を貸すものではないと認識され、旅館業法の適用外いとされてきました。しかし、インターネットの予約サイトなどを利用して常時旅行者に空き部屋を貸す場合などは、民泊であっても営業目的と解釈されて、旅館業法の対象になるのではという議論がされています。

今後の民泊運営で注意しなくてはならないこと
ただし、旅館業法によって民泊を規制するという訳ではなく、増加する外国人観光客の受け皿として、民泊を積極的に認める方向に動いています。国家戦略特別区域法や規制改革実施計画によって、民泊を合法的な存在とする可能性が高くなりました。実際に、外国人観光客の多い東京都大田区や大阪府大阪市では地方自治体の条例によって、旅館業の許可を受けなくても民泊を運営できるようになっています。今後は営業目的で継続的に旅行者を受け入れる民泊も、旅館業法の適用外となる可能性が高いのですが、地域によって条例などが制定される時期も異なりますので、最新の情報をもとに民泊を運営しなくてはなりません。そして、民泊を運営する人は、収益について確定申告を行い、きちんと納税する必要があります。
現在の民泊は旅館業法においてグレーゾーンにある状態ですが、法整備が進み明確なルールによって運営されることで、運営者・利用者・近隣住民が不安を感じることが少なくなるでしょう。外国人観光客が増えることは、国内の経済が活性化することにつながりますので、安心して宿泊できるような民泊が増えることが期待されています。
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