敬老の日は何歳から祝う?老人福祉法の65歳はあくまで目安

  • 2026年09月10日公開

中秋の名月2026年はいつ?9月25日の月の出時間と見る方角

こんにちは、ヨムーノ編集部です。

敬老の日が近づくと、「うちの親はまだ60代だけど、お祝いしていいのかな」と迷って手が止まることはありませんか。よくわからないまま贈ってしまい、「まだそんな年じゃない」と気まずい空気になってしまった……という話もよく耳にします。

結論からいうと、敬老の日を祝う年齢に法律上の決まりはありません。本記事では、よく耳にする「65歳」という数字の正体や、多くの家庭が実際に取り入れている判断のきっかけ、相手の気持ちを損ねないスマートな渡し方まで詳しくまとめました。

お祝いするタイミグや渡し方のポイントを押さえておくことで、今年のご家庭の方針がすんなり決まり、お互いが笑顔になれる心地よい敬老の日を迎えられます。

敬老の日を祝うのに「何歳から」という決まりはない

敬老の日は「国民の祝日に関する法律」で定められた祝日で、内閣府が示す趣旨は「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」こと。ここに年齢の条件は一切書かれていません。9月の第3月曜日という日付だけが決まっていて、2026年は9月21日にあたります。

老人福祉法が定める65歳とはどんな数字か

ネットでよく見かける「老人福祉法では65歳から」という説明は、少し正確ではありません。老人福祉法には「老人とは何歳以上」という定義そのものが置かれていないからです。それでも65歳という数字が独り歩きするのは、この法律にもとづく福祉サービスや、介護保険で保険料を自分で納める第1号被保険者の対象が、おおむね65歳以上に設定されているためです。

つまり65歳は、行政がサービスを届ける対象を決めるための線引きです。家庭のお祝いをいつ始めるかとは、そもそも目的が違います。「法律で65歳と決まっているらしいから」という理由で焦る必要はありません。

WHOの高齢者の定義との違い

世界保健機関(WHO)も65歳以上を高齢者としていますが、これは各国の統計をそろえるための基準です。一方で日本老年学会と日本老年医学会は2017年、65〜74歳を「准高齢者」、75歳以上を「高齢者」とする提言を出しました。心身の若返りが進み、従来の区分が実態に合わなくなってきたという理由です。

専門家の間ですら線の引き方が動いている以上、「何歳から」を突き詰めても答えは出ません。迷ったときは年齢という物差しをいったん脇に置くほうが、話が早く進みます。

何歳から祝う?基準になるのは年齢より「きっかけ」

実際の家庭では、年齢ではなく出来事を区切りにして祝い始めるケースがほとんどです。なかでも圧倒的に多いのが「孫が生まれたら」という基準です。

孫が生まれたタイミングで祝い始める家庭が多い理由

敬老の日は、社会的な高齢者を祝う日というより、家庭では「おじいちゃん・おばあちゃんに感謝する日」として定着しています。だとすれば、その役割が始まった日、つまり孫が生まれた日がスタート地点になるのは自然です。50代で祖父母になる人も少なくありませんが、この基準なら年齢を持ち出さずに済みます。

贈り主を孫にできるのも大きな利点です。子どもの手形をとった台紙、似顔絵、じいじ・ばあばと呼びかける動画メッセージなら、「年寄り扱いされた」と受け取られる余地がありません。100円ショップのフォトフレームに孫の写真を入れて渡すだけでも、驚くほど喜ばれます。子どもには「いつも遊んでくれるじいじに、ありがとうを言う日だよ」と説明すれば、幼児でも意味を理解できます。

早すぎる・遅すぎるを避けるための相場感

早すぎて失敗しやすいのは、孫がまだいないのに60歳や65歳という節目だけを理由に贈るパターンです。還暦祝いと混同されやすく、本人にとっては「もう高齢者だと思われている」という通知になりかねません。逆に遅すぎるのは、孫が小学生になっても一度も声をかけていないケース。祖父母世代は口に出さないだけで、周囲の話を聞いて寂しく感じていることがあります。

目安としては、孫が生まれた翌年から、遅くとも孫が言葉を話し始める2〜3歳ごろまでに始める家庭が多数派です。予算はプレゼントで3,000〜5,000円程度が中心で、季節の花とお菓子を組み合わせて2,000円台にまとめても十分成立します。金額を上げるより、毎年続けるほうが確実に喜ばれます。

相手が年寄り扱いを嫌がったときの対応

「そんな年じゃない」と言われてしまったら、贈り物そのものではなく、行事名と品物の選び方を変えるだけで解決することがほとんどです。翌年からは次の3点を意識してみてください。

  • 「敬老の日」という言葉を使わず、「いつもありがとうの日」「みんなで集まる日」と言い換える
  • 贈り主を孫にする。親から親へではなく、「〇〇がじいじに描いたんだって」と伝える
  • 老いを連想させる品を避ける。杖、拡大鏡、健康グッズ、寝具などは外し、好きな食べ物、お酒、趣味の道具、外食の誘いに切り替える

それでも気が進まない様子なら、その年は物を贈らず、電話やビデオ通話だけにするのもひとつの手です。「近いうちに顔を見せに行くね」と伝えるだけで、行事の色を消したまま気持ちは届きます。無理に形式を守るより、相手が心地よくいられるほうを選んで構いません。

義父母や施設に入っている祖父母への贈り方

自分の親なら気軽に渡せても、義理の関係や施設暮らしとなると、途端に判断が難しくなります。ここは家庭ごとの事情が大きいので、事前のひと確認が失敗を防ぎます。

義理の父母の場合の考え方

まず配偶者に「実家では敬老の日をやっていた?」と聞くところから始めます。行事を大切にする家か、そもそも習慣がない家かで正解が変わるためです。習慣がない家に嫁や婿の側が張り切って贈ると、かえって気を遣わせてしまいます。

贈る場合は、夫婦や孫との連名にして、自分の実家と同じくらいの予算にそろえておくと後々もめません。手紙を書くのが負担なら、無理に長文を用意しなくても大丈夫です。孫の近況写真を1枚添えるだけで、義父母にとっては何よりの中身になります。

施設に入居している祖父母の場合

施設に贈るときは、届ける前に電話でルールを確認しておくのが鉄則です。確認しておきたいのは主に次の点です。

  • 生花を受け取れるか(衛生管理の都合で不可の施設もあり、その場合は造花やプリザーブドフラワーに替える)
  • 食べ物の持ち込み可否(食事制限や飲み込みの状態によって、控えたほうがよい品がある)
  • 荷物を置けるスペース(居室は狭いことが多く、大きな箱は負担になる)

衣類やタオルを贈るなら、名前を書いてから渡すと洗濯時に紛れません。かさばらず長く楽しめるものを選ぶなら、孫の写真を月ごとに入れたカレンダーや、軽い羽織り物が定番です。面会が難しい時期なら、便箋にひと言と写真を入れて郵送するだけでも十分に伝わります。

敬老の日についてよくある質問

この記事に関してよく寄せられる質問をまとめました。

敬老の祝いは何歳からできますか?

年齢の決まりはないため、何歳からでもできます。実務的には孫が生まれた時点が始めどきで、相手が50代でも60代でも、本人が喜ぶなら問題ありません。判断に迷ったら、年齢ではなく「祖父母になっているかどうか」で考えてください。

なぜ70歳のお祝いは避けたほうがいいと言われるのですか?

70歳は本来、古希として祝われてきた節目です。それでも避けたほうがいいと言われるのは、70歳前後はまだ働いている人も多く、年齢を前面に出したお祝いに抵抗を感じやすいためです。品物や言葉から年齢の要素を外し、孫からの感謝という形にすれば、この年代でも気持ちよく受け取ってもらえます。

敬老の日にタブーとされるプレゼントはありますか?

櫛は「苦」「死」を連想させる、ハンカチは「手切れ」に通じる、時計や靴、靴下は「もっと勤勉に」の意味で目上の人には失礼にあたる、といった言い伝えがあります。菊はお供えの印象が強く、パジャマや寝具は寝たきりを連想させるとして避けられることもあります。ただし本人が欲しがっているなら気にしすぎる必要はありません。確実なのは、事前に「何かほしいものある?」と聞いてしまうことです。

まとめ|敬老の日は年齢よりも祝うきっかけで考えよう

敬老の日を何歳から祝うかに、正解の数字はありません。65歳もWHOの定義も、行政や統計のための線引きであって、家庭のお祝いの基準ではないからです。

  • 祝日法にも老人福祉法にも、祝う年齢の決まりはない
  • 実際の判断基準は年齢より「孫が生まれたかどうか」
  • 贈り主を孫にし、老いを連想させる品を避ければ、年寄り扱いと受け取られにくい
  • 義父母は配偶者に実家の習慣を確認、施設は事前に持ち込みルールを電話で確認
  • 予算は3,000〜5,000円が中心。金額より毎年続けることが喜ばれる

今年どうするか決まらないなら、まずは配偶者やきょうだいに「今年はどうする?」と一言送ってみてください。そこで方針がそろえば、あとは孫の写真を1枚選ぶだけで準備は半分終わります。年齢に縛られず、渡したい相手の顔を思い浮かべて決めれば、それが一番いいタイミングです。

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この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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