【漫画】「全員、動けない…」人生初登山で標高4,700mへ→高山病で仲間が次々ダウン!その時、突然響いた“叫び声”とは
- 2026年07月11日公開
こんにちは、約2年かけて1人で世界一周したヨムーノライターの佐々木舞です。
世界60カ国ほどを巡った中で特に印象に残った経験が、アフリカ大陸最高峰「キリマンジャロ」に登ったこと。しかも"人生初登山"で。
今回はキリマンジャロ登山3日目のお話。今思い返しても、この日は本当に本当にしんどかった。辛かった。だけど幸せだった。
そんな、特別で大切な日のお話。
この日は、登山日程の中で一番ハードと言われているコースで、標高3000mからスタートし、3840mまで登ります。
人生初登山の佐々木舞は耐えられるのか!?
噴き出す鼻血と折れた心。リタイアを決める

まだ誰も起きていない明け方。3,840m地点の朝は、空気がキリッと冷たくて、風もなく、何も聞こえないくらい静かで、まるで世界の時間が止まったよう。
この神秘的な景色を贅沢にも独り占め。

すでに高山病にかかった状態での高地キャンプ場滞在は過酷で、昨晩は頭痛と吐き気がひどくて、ほとんど眠れなかった。
あちこちから他の登山者の気持ち良さそうないびきが聞こえる。
「また私ばっかり。もしこの病気がなかったら、今頃私も気持ちよく眠れていたのかな……」※私はムンプス難聴で気圧の変化に極端に弱いです
悔しさと悲しさで涙が溢れた。自分のこの弱さも嫌だ。「リタイア」の4文字が頭に浮かぶ。
マックスが隣にやってきて……
ぼーっと考えていたら、いつの間にか夜が明けていて、早起きのマックスが私の横にやってきた。
マックス「マイサン、ドウシマシタカ?」
心配そうに私の顔を覗く。リタイアすると思う、と伝えるとマックスはしばらく何かを考え、私の肩を優しくポンポンと叩いて、テントへ戻って行った。
朝食の時間。食事用テントに入ると、すでに私以外の全員が席についていた。そして私を見るなりぎこちない日本語で励ましてくれた。

私と目が合ったマックスがニコリと微笑む。
ジャスティン「僕達の成功はキリマンジャロに登りきる事じゃない。チーム全員で山頂の景色を見ることだ!!」
ジャスティンが私の目をじっと見る。
「その確率は100%だ!!!!」
みんな、ありがとう。本当にありがとう。
私、もう少し頑張ってみるよ。
【チーム全員のピンチ】標高4,700mの悪夢

この日は標高順応日。高山病予防のため、そして山頂へのファイナルアタックに向けて、今日は標高の高いところを10時間トレッキングして体を順応させます。
標高3,840m地点からスタートし、標高3,963mにあるキャンプ場を目指すのですが、途中で一度標高4,700mまで登ります。
標高の低いところから(と言っても富士山以上の高さ)、高いところまで上がったり下がったりする、超ハードなスケジュール。

これまでの崖登りのような過酷なルートとうって変わって、一見なだらかな道を歩き続けるだけなのに……全員が高山病でダウン!
いつも大きな声でガハハーーーッ!と笑い飛ばしてくれるマックスも
お茶目な話でみんなを笑わせてくれるムードメーカーのカイも
常に私の真後ろを歩き、私を気遣い、励ましてくれるジャスティンも
同じペースでひょうひょうと歩き続けてきたジェームスも
その場を動けない。立ち上がれない。

体が重い。息が出来ない。歩かなきゃいけない。分かっている。頭では分かっている。でも体が言うことを聞かない。
いくら深呼吸をしても頭がぼーっとする。痛い。頭が痛い。吐き気がする。目の前が回る。
ガイドさんが私たちに声をかける。
「焦ってはダメだ。無理もダメだ。その症状も特別なものではない。ノーマリーだ。何故ならばここは、標高4,700mだから」

せっかく作ってもらったお弁当も全く喉を通らない。
マックスが大きな声で……
動けずにしゃがんでいると、さっきまでひどい高山病で返事すらできなかったマックスがいきなり大きな声を出す。

その声を合図に、カイもジャスティンもジェームスも立ち上がる。
ジャスティン「荷物持つの手伝うよ!」
カイ「舞!美味しいジャパニーズフードの話でもしながら歩こうよ!」

みんなの優しさに涙がでそうになったけど、グッと堪えて精一杯笑った。そして私たちは、ゆっくりゆっくり、今夜のキャンプ場へと歩いた。
キャンプ場で交わした約束
山頂へのファイナルアタックを控えたテント。
晩御飯を食べながらみんなで話したんです。それぞれ頂上で大切な人へのメッセージを書いて写真を撮ろう。そして下山したら、大切な人に送ろうって。
マックスが「もし私がリタイアしたら、誰か私のメッセージを持って写真を撮ってきてくれ。後で顔の部分だけ私にすり替えるから。ガッハハーーーッ!」
って言うもんだから、それいいねぇー!!ってみんなで笑ったりして。
カイが続けます。
「舞は一人だけ女の子だからその技は使えないねー!だから絶対登らなきゃね」
みんなが、そーだそーだ!!ってまた笑ってくれて。
なんでも笑い飛ばしてくれるみんな。

でもね、知ってるよ。
みんなが、私の登頂成功は厳しいって本当は気づいていることを。
目の前いっぱいに広がるキリマンジャロを見ながら「私のメッセージは届くことはないんだろうな」なーんて考えた。
だけど、もし登ることが出来なくても、ここまで来たら1mでも高く登りたい。1秒でも長く挑戦したい。
こんなしんどい状態から今すぐ楽になりたい。だけど、まだ負けたくない。
明日はいよいよ、キリマンジャロの麓まで行きます。
おまけコーナー:登山メンバーの小さな裏話
ここでは、一緒にキリマンジャロを登った仲間たちの“武勇伝”をこっそりご紹介。みんなキャラが濃すぎて、山よりクセが強い!?でも、だからこそ最高のチームでした。
No.4「マックス」

スキーが大好きで何度も日本に来たことがあるマックス。ずっと昔、初めて日本に来た時にあまりに英語が通じず苦労した経験から日本語を勉強し、今ではペラペラ!
大きな声で豪快に笑う、チームのリーダー的存在。
次回、「トイレに行くことすらままならない」。意識は朦朧、体は限界。生死を分かつ極限状態で見た景色とは。次回、キリマンジャロ編ついに完結!【続きをお楽しみに!】
イラスト:きびのあやとら
週3回以上100均で宝探しをしています。「お得に、だけど我慢しない豊かで快適な暮らし」をモットーに工夫しながら毎日を過ごす元TVリポーターのwebライター。趣味はグルメと海外旅行、特技はコスパ最高アイテムを見つけるコト!そんな私が見つけた素敵なモノをご紹介します♪
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