【鮭鱒の保存方法】"魚市場のプロ"が教えるコツ「基本的にその日のうちに食べきる前提ですが…」

  • 2025年05月03日公開

こんにちは!ヨムーノライターのたすくです!

鮭(鮭鱒)はスーパーの特売などで安かったり、美味しそうだったりするととつい買い過ぎてしまって、食べきれないということも。後日おいしく食べるにはどのような保存方法がよいのでしょうか。

今回の記事では、魚市場を運営する水産流通の卸売商社「株式会社クラハシ」さんに「スーパーで買ってきた鮭鱒の保存方法」について教えてもらいました!

【鮭鱒の保存方法】水産流通の卸売商社直伝「おすすめのやり方」

今回、「スーパーで購入した鮭鱒の保存方法」を教えてくれたのは、広島県福山市地方卸売市場内にある株式会社クラハシさん!

魚市場を運営する「市場事業」のほか、水産加工品・冷凍食品などを総合的に取り扱う「商事事業」の2つの柱に展開する、総合卸売商社です。

鮭鱒の保存方法「切り身・サク・衣付き等の揚物用」"魚市場のプロ"直伝!

クラハシ担当者:大前提として、基本的に生の鮭鱒は購入したその日のうちに食べきるのがベストです。

ただ、なかなか食べきれない場合ももちろんありますよね。そんなときはこんな保存方法がおすすめです。
スーパーで鮭鱒を購入する場合、「切り身・サク・衣付き等の揚物用」であることが多いでしょう。それぞれ保存方法が違うので、個別に解説します。

切り身の場合「保存袋で冷凍」

クラハシ担当者:切り身の場合は、水気をしっかり拭き取ることが一つのポイントです。

■切り身の場合の保存方法
⓵軽く水洗いして、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る

⓶軽く塩をして、数分おき(切り身の大きさで調整)、表面にじわっと水分が浮き出たら水で洗う

⓷水分をしっかり拭き取り、1切ずつ給水紙(キッチンペーパー可)に包み、しっかりとラップする
※できれば食品保存用袋などの密封できる袋に入れてください(空気をよく抜く)。

⓸凍結時間が短くなるように、できるだけ広げておく
※金属製のバットなどを使用すると熱伝導がよいため、凍結時間が短くなります。
※塩蔵処理の場合は上記同様で結構ですが、調味液などを使用している場合は⓶を飛ばしてください。臭いが気になる場合は上記のままでもOKです。

⓹解凍はできるだけ冷蔵庫内で自然解凍
※解凍後にドリップ等が気になる場合は軽く水洗いしてもいいですが、洗えば洗うほど旨味が抜けるので注意が必要です。

⓺塩気、調味などについては調理時に再調整

サクの場合「キッチンペーパーとラップで保存」

クラハシ担当者:サクの場合も切り身同様ですが、サイズ感が大きくなるので少し工夫をするとよいでしょう。

■刺身用サクの場合の保存方法(スライスしたものは不可)

⓵軽く水洗いして、ドリップなどを流す

②軽く塩をしてから数分おき(切り身の大きさで調整)、表面にじわっと水分が浮き出たら酢水で洗う
※生食の場合は汚れをしっかり落としておく必要があるので、酢水が効果的です。
※これは冷凍する場合に限らずサクの場合は調理前にも行うとよいでしょう。

③水気をしっかり拭き取る

④1柵ずつ給水紙(キッチンペーパー可)に包んで、しっかりラップする
※できれば食品保存用袋などの密封できる袋に入れてください(空気をよく抜く)。

⑤凍結時間が短くなるように、できるだけ広げておく
※金属製のバットなどを使用すると熱伝導がよいため、凍結時間が短くなります。

⑥解凍はできるだけ冷蔵庫内で自然解凍
※解凍後にドリップなどが気になる場合は軽く水洗いしてもよいですが、洗いすぎると旨味が損なわれてしまいますので注意してください。

衣付き等の揚物用「未調理で個別で保存」

クラハシ担当者:衣付き等の揚物用の場合は、未調理のもののみ保存できる前提になります。

■衣付き等の揚物用の場合の保存方法
⓵調理せずに、1枚ずつラップで包む(吸水紙は不要)

②凍結時間が短くなるように、できるだけ広げておく
※金属製のバットなどを使用すると熱伝導がよいため、凍結時間が短くなります。

⓷解凍せず、凍ったまま調理する
※大きな切り身を使用すると揚げ時間が長くなり風味を損ないやすくなりますので、できるだけ小さく処理しておくとよいでしょう。

調理済の衣付き食品を一般家庭で冷凍しようとした場合、粗熱を取る工程などでどうしても衣が水分を含んでしまうため、加熱し直しても風味が大きく損なわれます。

よくやりがちなのが、買ってきたトレーなどのまま冷凍庫へ放り込む方法ですが、冷凍した際に霜がついたりして、油ハネの原因にもなります。

また、臭気が発生しやすくなったり、トレーにくっついて解凍しないと調理できなくなったりと問題が生じますので、面倒でも1枚ずつ丁寧に処理してください。

ヨムーノライターたすく:「切り身・サク・衣付き等の揚物用」の場合で保存方法が異なるのですね!とはいえ、なるべくその日のうちに食べきるようにしたいものですね!

調理した場合の保存方法は?

クラハシ担当者:調理したものは、基本的にその日の内に食べきることが原則です。

ただ、南蛮漬けなどのような調理は、密封して冷蔵しておけば2~3日は持ちます。
南蛮漬けの場合、解凍時に野菜の風味が失われますので、冷凍はやめておいた方が無難です。

お刺身用の場合は、酒、みりん、醤油などでお好みで漬けのタレを作り、これに漬けておけば翌日までは持ちますが、そのままだと味が濃いので、丼などにするとよいでしょう。ただし、鮭特有の旨味は損なわれますのでご注意ください。
漬けダレを作るのが面倒な時は、市販されている海鮮丼のタレなどでも代用できます。

また、漬け込んだものを食品保存用袋やチャック付きポリ袋などに入れ、できるだけ空気を抜いて密封冷凍しておいてもよいです。
ただし、解凍時に多少歯応えが失われるので、冷凍保存する際は自己判断でするようにしましょう。

鮮魚のプロ"卸売商社"直伝!「鮭鱒の保存方法」試してみて♪

今回の記事では、魚市場を運営する水産流通の卸売商社「株式会社クラハシ」さんに「スーパーで買ってきた鮭鱒の保存方法」について解説していただきました!

基本的に鮭鱒は買ってきたその日に食べきることが推奨されますが、やむを得ず保存する際にはぜひ参考にしてみてください!

※地域、店舗、季節、天候などにより流通状況は異なります。

この記事を書いた人
Webライター
たすく

会社員とWebライターを両立させる「たすく」です。ヨムーノでは、毎日の中で見つけた「生活を楽しむネタ」を皆さんと共有できたら嬉しいと思ってます(^^)/仕事は常に”楽しみながら面白く”を心がけています。どこまででも取材に行くフットワークの軽さが自慢です。お仕事依頼のメール募集中です!tasukusan1984@yahoo.co.jp

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