【2023年】ひな祭り・桃の節句とは?ひな人形はいつからいつまで飾る?由来や3月3日に食べる物

  • 2024年10月21日更新

毎年3月3日はひな祭りの日。子どものころ、この時期に友達の家に遊びにいくと、家ごとにいろいろな雛人形があって楽しかった思い出があります。

雛人形を飾り、ちらし寿司やひなあられなどの行事食を食べるなどお祝いの仕方はさまざま。

大人になったいま、ひな祭りはどうして3月3日なのか、なぜちらし寿司などの行事食を食べるのかを復習してみませんか?

ひな祭りの由来、3月3日に食べる物そしてその意味についてご紹介していきます。

ひな祭りは日本に伝わる風情あるお祝いのひとつ。意味を理解するだけでも、より楽しいお祝いとなることでしょう。

ひな祭りとは?由来と歴史

ひな祭りの由来や、どうして「ひな祭り」や「桃の節句」と呼ばれるようになったのか歴史を見ていきましょう。

ひな祭りは中国から伝わった伝統行事です。歴史を紹介するときは難しい言葉が並びますが、今回は子どもにも説明しやすくわかりやすい言葉を用いてご紹介します。

ひな祭りの3月3日は五節句のひとつ。奇数が重なる不吉な日に邪気を払う

3月3日のひな祭りは女の子の健やかな成長を願い、お祝いをする日です。別名「上巳(じょうし)の節句」とも呼ばれるように、中国から伝わった五節句のひとつ。

五節句とは?

五節句とは、名前の通り5つの節句のことです。節句は、季節の変わり目にやってくる病や災害を払い、無病息災や子孫繁栄を願う行事のこと。

五節句は「1月7日」「3月3日」「5月5日」「7月7日」「9月9日」の5つ。奇数が重なる日は不吉とされるので、これらの日に邪気を払うのです。

  • 1月7日 人日(じんじつ)の節句
  • 3月3日 上巳(じょうし)の節句
  • 5月5日 端午(たんご)の節句
  • 7月7日 七夕(しちせき)の節句
  • 9月9日 重陽(ちょうよう)の節句

中国では3月3日に川で身を清める風習があり、日本では、紙人形に自分の邪気をうつし川に流す「雛流し」が行われていたのがひな祭りのはじまりです。

現在でも雛流しが行われていますが、流す人形が立派になったこともあり雛人形というかたちで自宅に飾るようになったのが雛人形のルーツ。

「ひな人形」の由来は今のおままごと

平安から江戸時代の日本の公家には「雛あそび」という人形を使った遊びが流行っていました。いまで言うおままごとのようなものです。

この雛あそびのお人形と、雛流しで使っていた人形が立派になり家に飾ることが多くなったことが結びついたのがきっかけに、ひな祭りは雛人形を楽しみ華やかでお祭りのようなお祝い行事となったそうです。

桃は魔除けの効果をもつ

ひな祭りは「桃の節句」と呼ばれることもあります。これは旧暦の3月3日(現在の4月上旬から中旬)の頃に桃の花が咲いていたからとされています。また、桃は魔除けや厄災を寄せ付けない効果がある木とされていたことが大きく関係しているようです。

このことから、子どもに災いが降りかからないように健康や成長を願う意味として、雛人形と一緒に桃の花を飾るようになりました。

ひな祭りに食べるもの6選とその意味

ひな祭りのときには色鮮やかな食べ物が食卓を飾ります。ちらし寿司にはまぐりのお吸い物、桜餅やひなあられなどが上げられますがその意味はご存知ですか?

雛人形を飾っていることにも意味あるように、ひな祭りの日に食べるものにも意味があるので1つずつみていきましょう。

1.ちらし寿司

実は、ひな祭りとちらし寿司には大きな関係はありません。その華やかな見た目がひな祭りのお祝いにふさわしいと食べられるようになりました。

どちらかと言うと、上に乗せる具材に意味があり「エビ」は長寿、「れんこん」は見通す力、「豆」はまめに働くなどの縁起がいい食べ物がふさわしいとされています。おせち料理で並ぶ食材の意味と一緒ですね。

他には春を感じられる三つ葉や彩りを与えるたまごやにんじんなどで華やかさを与えることも多く、ひな祭りの定番メニューとなったのです。

2.はまぐりのお吸い物

はまぐりは仲のいい夫婦を象徴している代表的な食べ物です。はなぐりの貝殻は2枚が対になっているため、別のものを合わせてようと思っても合わせることはできません。

このことからはまぐりは仲のいい夫婦を表し、娘が一生添い遂げられる良きパートナーと巡り会えるようにとひな祭りに食べられているのです。

子どもが生まれて100日をお祝いするお食い初めでも、同様の願いを込めてはまぐりのお吸い物を食べることも多いですね。

3.白酒

白酒は古代中国で上巳の節句に飲まれていた「桃花酒」の代わりにできたひな祭り伝統のお酒のこと。

桃の花は「百歳(ももとせ)」に通じるとされているため、桃花酒には桃の花が浸されていて日本には薬酒として伝わりました。

その後、みりんや米、麹を1ヶ月熟成させてつくった「白酒」が好まれるようになり、ひな祭りでも白酒が嗜まれるように。

現在でも白酒が飲まれていますが、アルコールが入っているので子どもは飲むことができません。どうしても白酒が飲みたいという場合は、見た目が似ているノンアルコールの「甘酒」を代用しましょう。

4.ひし餅

ひし餅とは緑・白・ピンクの3色重ねのひし形に切られているお餅のことです。ひし餅は中国から伝わった風習で母子草という草餅が由来。母と子が健やかに過ごせるようにと願いが込められています。

使われている3色にも意味があり、緑は新緑や草の芽、白は雪、ピンクは桃の花です。雪の下には芽が生えてやがて桃の花が咲くという意味があります。ひし形は健やかな成長を表すことも多く、季節を感じながら健康を祈願できるたべものひとつです。

5.ひなあられ

ひなあられはひし餅を細かく砕いて焼いたものが発祥と言われています。

その昔、雛人形を川辺や野山に持ち出して春の風景を見せてあげる「雛の国見せ」という貴族が行う風習がありました。これが大きく関係しており、雛人形と一緒にごちそうとして持っていった和菓子がひなあられでした。

ひなあられに使われる白、黄色、緑、ピンクは四季を表すと言われ、自然のエネルギーを吸収し子どもの健やかなる成長や健康を祈願するという意味もあります。

6.桜餅

ひな祭りの時期になるとデパートやスーパーなどで見かけることが多くなる桜餅。ちらし寿司と同様に、ひな祭りとあまり関係のない食べ物なのです。

ひな祭りと言えば桜餅を連想される方も多いと思いますが、桃色のお餅と巻かれている葉が春を感じさせ、ひな祭りにマッチすることからこの時期に食べられるようになりました。

雛人形はいつから、いつまで飾るもの?

厳密に言うと、雛人形をいつから、いつまで飾るべきなのかという決まりはありません。と言ってもだいたいの目安がほしいところですよね。

雛人形を飾ってもいいのか、いつまでにしまうべきなのかを見ていきましょう。

立春から1週間前までに飾るのがベスト

出すタイミングは節分で鬼を祓った以降が雛人形を飾る適切なシーズンです。ひな祭りは春を代表する節句であることから、暦上で春の始まり表す「立春(2月4日頃)」に飾るといいとも言われています。ただ、特に決まりはないので立春にこだわる必要もなく、遅くてもひな祭りの1週間前までに飾れば問題はありません。

ただし、のんびりしすぎるのは禁物!ひな祭りの前日飾るのは一夜縛りとなり縁起がいいとはいえません。「すっかり忘れていた」という場合、慌てて前日に飾るのは注意してくださいね。

しまうときはカラッと晴れた日に!

雛人形をずっと出しておくと「娘が嫁に行くのが遅くなる」という言い伝えもあります。しかし、しまう時期にも決まりがなく婚期が遅れるというのもあくまでも迷信なので特に木にする必要はありません。

しかし、役目を終えた雛人形をずっと出しておくのはいいことではありませんね。人形は湿気に弱いため、カラッと晴れた日にしまい、翌年までゆっくり休んでもらいましょう。

二十四節気すべてを実施するママAMIさんのひな祭りエピソード

こんにちは。ヨムーノ編集部のAMIです。子どもが姉妹(6歳・3歳)なので、1年のイベントの中でもクリスマス級に重要イベントなのが「ひな祭り」。

我が家ではなぜか義実家の両親と二世帯同居中の夫の叔母が集結して、夜は宴会です。必須アイテムは「ちらし寿司」・「はまぐりのお吸い物」・「ひな祭りケーキ」・「甘酒」。

ところが料理が不得意&センスゼロな私…。特に「ちらし寿司」は、毎年気が重くて仕方ない(笑)。でも昨年、攻略しました!絵本に出てきたちらし寿司を真似て子どもと作って、大好評。どんな飾り付けも、子どもと一緒に作ったとなれば拍手喝采です(笑)。

「はまぐりのお吸い物」は、お寿司との相性が良くて大人には人気なものの、子ども達は全く食べません。食べ終わった後の貝を洗って、お風呂に入れてあげると喜びます。「うみだ〜!」って(笑)。近頃は、この時期だけスーパーに並ぶフリーズドライのお吸い物もあるので、ピンチの時はそれもおすすめです。

「ひな祭りケーキ」はピンクのクリームや苺がたっぷりなものが多く、毎年選ぶのが楽しくて仕方がないアイテムです。「ひなまつり●●(名前)○才」とチョコプレートを乗せてもらうと、写真では映えるし、後から振り返って何年前か分かりやすくなります。

「甘酒」は夫が元々好きでよく飲むので、子どもたちも影響を受けて大好きに。ひな祭りシーズンは普段見かけない商品がスーパーで売られているので、色々な甘酒が選べます。普段よりちょっと高い甘酒を買い集めて、飲み比べをすると楽しいですよ。

甘酒で乾杯して、ご飯を食べ終えたら、雛人形の前で記念撮影してお開き。子ども達の成長を祝うとなると俄然やる気が出るので、ちらし寿司は子どもの力を借りることにして、毎年楽しみたいですね。

ひな祭りはこだわりすぎずに楽しく過ごそう

ひな祭りや当日に食べるものには意味があることが分かりましたね。

伝統通りの行事食を準備するのは素晴らしいこと。ですが、お祝いにかけられる時間や考え方は人それぞれ。
張り切りすぎて慌ただしく過ごしては、子どもの健やかな成長を祈願するという意味のお祝いが疎かになってしまうこともあるでしょう。

すべてを手作りするのではなく、最近ではデパートやスーパーでひな祭りの食べ物が多く揃っているのでうまく利用してみてはいかがでしょうか。

本来の意味を子どもたちと深めながら、お祝いをしてみてはいかがでしょう。

この記事を書いた人
無ければ創作する!自然大好きママライター
TOMO

超のつくめんどくさがり屋ということもあり、プチミニマリストで時短テクが大好き!普段は一児の母としても奮闘中。ハンドメイドをするのも、見るのも好きな転勤族の妻です!

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