防災の日とは?9月1日の意味と家庭でやることを解説
- 2026年08月05日公開
こんにちは、ヨムーノ編集部です。
毎年8月の終わりごろになると、ニュースやスーパーの店頭で「防災の日」という言葉をよく見かけますよね。「そういえば意味も由来もあいまいなまま」「備えなきゃとは思うけれど、つい後回しにしている」という方は多いのではないでしょうか。
防災の日は毎年9月1日。その由来を知れば「なるほど」と納得でき、当日は家族でちょっとした確認をするだけでも最低限の備えが整います。
この記事では、内閣府や東京消防庁など官公庁の情報をもとに、防災の日の意味や由来から、100均グッズやローリングストックを取り入れて無理なく始められる家庭の備えまでを分かりやすくまとめました。
読み終わるころには、「これなら今年こそやれそう!」と、肩の力を抜いて一歩を踏み出せるはずです。
防災の日とは?9月1日に定められた由来
防災の日は、地震や台風などの災害への心構えを育てるために設けられた日です。ただの記念日ではなく、なぜ9月1日なのかにはきちんとした理由があります。まずは成り立ちから見ていきましょう。
1960年に制定された趣旨と目的
防災の日は、1960年(昭和35年)の閣議了解によって定められました。きっかけの一つが、前年の1959年に東海地方を襲い戦後最大級の被害を出した「伊勢湾台風」です。 「政治や行政だけでなく、国民一人ひとりが台風や地震、津波などへの心構えを持とう」という趣旨で創設されました。つまり防災の日は、私たち家庭の一人ひとりが主役の日でもあるのです。
関東大震災(1923年9月1日)が由来
9月1日という日付は、1923年(大正12年)9月1日に発生した「関東大震災」に由来します。10万人を超える犠牲者を出した、日本の災害史でも特に大きな地震でした。 この記憶を風化させず、教訓を次の世代に伝えていくために、あえて震災が起きた9月1日が選ばれています。
「二百十日」=台風シーズンとの関係
9月1日は、暦のうえでは「二百十日(にひゃくとおか)」にあたります。立春から数えて210日目にあたる日で、昔から台風が来やすい「厄日」として農家などで警戒されてきました。 関東大震災という地震の記憶と、台風シーズンの入り口という二つの意味が重なる日。だからこそ、地震にも風水害にも備える日として9月1日がふさわしいとされたのです。
防災の日はいつ?祝日ではないって本当?
「防災の日って毎年同じ日?」「祝日でお休みになるの?」と気になる方もいるでしょう。ここでは日付と位置づけを整理します。
防災の日は毎年9月1日(2026年も同じ)
防災の日は、年によって変わることなく毎年9月1日で固定です。もちろん2026年も9月1日です。 「今年は何日だっけ?」と毎年調べる必要がないので、覚えやすい日でもあります。カレンダーに印をつけておくと安心です。
祝日ではなく「啓発の日」
結論からいうと、防災の日は祝日ではありません。学校や会社が休みになる日ではなく、災害への意識を高めるための「啓発の日」という位置づけです。 お休みではないぶん、当日にまとまった時間を取れないこともありますよね。でも安心してください。後述するように、やることは5分〜10分ほどの"確認"が中心です。忙しい平日でも、夜のすきま時間で十分に取り組めます。
防災週間(8月30日〜9月5日)とは
防災の日(9月1日)を中心とした8月30日から9月5日までの1週間は「防災週間」と定められています。この期間は全国で避難訓練やイベントが開かれ、防災グッズが店頭に並ぶことも増えます。 「9月1日当日は忙しくて無理」という場合でも、この1週間のどこかで備えを見直せば大丈夫です。週末を使って家族でゆっくり取り組むのもおすすめです。
防災の日・防災月間・津波防災の日の違い
防災に関する日はいくつかあり、混同しやすいところです。ここでそれぞれの違いをすっきり整理しておきましょう。「防災の日は9月1日だけではない」と知ると、備えのタイミングも増やせます。
9月は「防災月間」
9月1日の防災の日、8月30日〜9月5日の防災週間に加えて、9月は「防災月間」とも呼ばれます。1か月を通して防災を意識しやすい時期です。 「9月1日を逃した」と焦らなくても、9月中に少しずつ備えを進めれば問題ありません。
津波防災の日(11月5日)と稲むらの火
秋にはもう一つ、11月5日の「津波防災の日」があります。これは1854年の安政南海地震で、和歌山を津波が襲った際の逸話「稲むらの火」に由来します。 収穫した稲わらに火を放って高台への道しるべとし、村人を津波から救ったという実話です。海の近くに住む方や旅行で沿岸に行く機会が多い方は、この日も意識しておくとよいでしょう。
3月11日は防災の日ではない理由
「東日本大震災の3月11日が防災の日では?」と思う方もいますが、3月11日は防災の日ではありません。この日は「東日本大震災を教訓とした防災意識を高める日」として、別の位置づけで大切にされています。 つまり防災を考える日は年に何度かあるということ。1年に1回だけと構えず、季節の節目ごとに少しずつ見直していくのが理想です。
防災の日に家庭でやること3ステップ
「結局、何をすればいいの?」という方へ。防災の日にやることは、大きく3つの"確認"に絞れます。新しく道具をそろえる前に、まずは今ある情報と物を確認するだけでOKです。順番に見ていきましょう。
①ハザードマップで避難場所・経路を確認
最初のステップは、お住まいの地域のハザードマップを見ることです。市区町村のホームページや役所の窓口で手に入り、「洪水」「地震」「土砂災害」など災害ごとに危険な場所がわかります。 自宅がどんなリスクにあるか、指定避難所はどこか、そこまでの経路はどうかを確認しましょう。難しく考えず、地図を眺めて避難所までの道を一度たどってみるだけで十分です。
②家族の集合場所と連絡手段(171)を決める
災害時は電話がつながりにくくなります。そこで役立つのが、NTTが提供する無料の「災害用伝言ダイヤル171」です。 使い方はシンプルで、録音は「171」→「1」→自宅などの電話番号、再生は「171」→「2」→相手の電話番号の流れです。録音は30秒なので、名前・無事かどうか・今いる場所を短く伝えるのがコツ。あわせて「はぐれたら〇〇公園に集合」と集合場所も家族で決めておきましょう。 毎月1日や15日、防災週間などには体験利用ができます。いざという時に慌てないよう、一度家族で試しておくと安心です。
③防災グッズ・非常食(水は1人1日3L)を点検
最後に、防災グッズや非常食のチェックです。すでに用意がある方は、賞味期限や電池切れがないかを見直すだけでかまいません。 水の目安は「1人1日3リットル×最低3日分」。4人家族なら36リットルが一つの基準です。「そんなに?」と感じるかもしれませんが、飲料と調理用を合わせた量なので、少しずつ買い足していけば無理なくそろいます。
最低限そろえたい防災グッズ・備蓄チェックリスト
「あれもこれも」と考えると負担に感じますが、優先度の高いものから少しずつでOKです。ここでは100均も活用しながら、無理なくそろえるコツを紹介します。
100均で買い足せる基本アイテム
防災グッズは高価なものばかりではありません。100円ショップでそろう基本アイテムだけでも、備えの土台はつくれます。 懐中電灯・電池・ろうそく ホイッスル(助けを呼ぶ用) 使い捨てカイロ・アルミ保温シート マスク・ウェットティッシュ・軍手 ラップ・紙皿・紙コップ・ポリ袋 携帯用トイレ(凝固剤タイプ) まずは家にあるものを一つの箱にまとめ、足りないものを次の買い物ついでに100均で補うイメージです。一度に完璧を目指さなくて大丈夫です。
赤ちゃん(液体ミルク・オムツ)・女性(生理用品)の備え
一般的な防災リストには載りにくい、家族ごとに欠かせない備えもあります。特に赤ちゃんがいるご家庭や女性は、次のようなものを多めに用意しておくと安心です。 赤ちゃん:液体ミルク、使い捨て哺乳ボトル、オムツ、おしりふき、離乳食 女性:生理用品、中身が見えないポリ袋、防犯ブザー 持病がある方:常備薬、お薬手帳のコピー これらは避難所で不足しがちで、手に入るまで時間がかかることもあります。「うちには何が必要か」を家族構成に合わせて書き出しておくと、抜け漏れを防げます。
ローリングストックで賞味期限切れを防ぐ
非常食で多い悩みが「気づいたら賞味期限が切れていた」というもの。これを防ぐのが「ローリングストック」という方法です。 やり方は簡単で、レトルトや缶詰、水などを少し多めに買い、普段の食事で古いものから消費し、使った分だけ買い足すだけ。特別な非常食を用意しなくても、いつもの食料が備蓄になります。家計にもやさしく、無理なく続けられる方法です。
子どもと一緒に取り組む防災の日の過ごし方
防災の日は、子どもと一緒に取り組む絶好の機会です。「難しく説明できるか不安」という方も、遊びの延長で楽しく伝えられます。家族の行事として取り入れてみましょう。
子どもへの由来と身の守り方の伝え方
子どもには「昔、大きな地震があった日だから、みんなで身を守る練習をする日だよ」と、シンプルに伝えれば十分です。難しい歴史の話は不要です。 あわせて「揺れたら机の下」「頭を守る」「一人で外に出ない」といった基本の動きを、実際にやって見せながら教えましょう。体で覚えたことは、いざという時にとっさに出やすくなります。
避難訓練・防災クイズ・非常食体験
おうちの中でも、ちょっとした避難訓練ができます。「地震だよ!」の合図で机の下に隠れる練習や、家族で集合場所まで歩いてみるだけでも立派な訓練です。 「非常食を実際に食べてみる日」にするのもおすすめ。味を知っておけば、いざという時に子どもも安心して食べられますし、好みも把握できます。防災クイズを出し合えば、楽しみながら知識が身につきます。
防災絵本で楽しく学ぶ
まだ小さいお子さんには、防災をテーマにした絵本が入り口として役立ちます。地震や避難を物語で学べるので、怖がらせずに大切なことを伝えられます。 図書館で借りれば費用もかかりません。寝る前の読み聞かせに一冊取り入れるだけで、自然と防災への関心が育ちます。
毎年9月1日を「家庭の防災点検日」に
防災は一度やって終わりではなく、定期的な見直しが肝心です。防災の日を「わが家の点検日」と決めておけば、無理なく備えを最新に保てます。
年1回のルーティン化で備えを最新に
備蓄の期限や道具の状態は、時間とともに変わります。毎年9月1日を点検日と決めておけば、「気づいたら期限切れ」を防ぎやすくなります。 大掃除や衣替えのように、季節の恒例行事にしてしまうのがコツ。年に1回でも続けることが、いざという時の大きな差になります。
成長・季節に合わせた備蓄の見直し
家族の状況は毎年変わります。子どもが成長すればオムツが不要になったり、洋服のサイズが変わったりします。夏と冬では必要な防寒・暑さ対策も違います。 点検日には「今のわが家に合っているか」という視点で見直しましょう。中身をアップデートし続けることで、備えが本当に役立つものになります。
よくある質問
この記事に関してよく寄せられる質問をまとめました。
防災の日は毎年9月1日で固定ですか?
はい、防災の日は毎年9月1日で固定です。年によって日付が変わることはなく、2026年も9月1日です。関東大震災が起きた日にちなんで定められているためです。
防災の日は祝日でお休みになりますか?
いいえ、防災の日は祝日ではありません。災害への意識を高めるための「啓発の日」という位置づけで、学校や会社が休みになる日ではありません。
防災の日には具体的に何をすればいいですか?
まずは3つの確認から始めましょう。①ハザードマップで避難場所と経路を確認、②家族の集合場所と連絡手段(災害用伝言ダイヤル171)を決める、③防災グッズと非常食を点検する、の3ステップです。どれも数分ずつで取り組めます。
防災の備蓄は何日分あれば安心ですか?
水は「1人1日3リットル×最低3日分」が目安です。近年は1週間分の備蓄がすすめられることもあります。一度にそろえるのが大変なら、ローリングストックで少しずつ買い足していく方法がおすすめです。
子どもにはどう説明すればいいですか?
「昔、大きな地震があった日だから、みんなで身を守る練習をする日だよ」と、シンプルに伝えれば十分です。「揺れたら机の下」など基本の動きを一緒にやってみたり、防災絵本を読んだりすると、楽しみながら学べます。
まとめ|防災の日は"確認するだけ"で備えが整う
防災の日(9月1日)は、関東大震災と台風シーズンの二百十日にちなんで定められた、災害への備えを見直す啓発の日です。祝日ではありませんが、家族でできることはたくさんあります。 最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。 防災の日は毎年9月1日で固定(2026年も同じ) 由来は関東大震災(1923年9月1日)と、台風が多い二百十日 当日は「ハザードマップ・連絡手段・備蓄」の3つを確認するだけでOK 100均やローリングストックを使えば、無理なく備えられる 毎年9月1日を「わが家の点検日」にして更新し続けるのが理想 まずは今日、ハザードマップを開くか、非常食の期限を一つ確認するところから始めてみませんか。完璧を目指さなくて大丈夫です。小さな一歩の積み重ねが、いざという時に家族を守る大きな安心につながります。今年の防災の日は、"確認するだけ"の第一歩を踏み出してみましょう。