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請負工事とは? リフォーム業界を知る

  • 2021年03月22日更新

リフォームの工事は「工事請負契約」が一般的です。この「工事請負契約」を結ぶことで、リフォーム会社に工事を依頼し、完成してから対価を支払うのですが、工事現場を見に行ってみると、契約を結んでいない会社が窓ガラスの取り付けをしているような……。実はこれも、「請負契約」のリフォームでは一般的なこと。リフォームの「請負工事」とは、いったいどういうものなのでしょう?

リフォームの「請負工事」とは

設備の更新や部分的な修繕などが中心のリフォームでは、工事の完成を約束し、完成した仕事に対して、その対価を報酬として支払う「工事請負契約」が一般的です。建設業法第19条で「建設工事の請負契約においては、すべての工事で所定の事項を記載した契約書面を交付しなければならない」ことが定められています。住宅リフォーム市場の環境整備と需要喚起を行う「一般社団法人住宅リフォーム推進協議会」では、トラブルを防止し、安心してリフォーム工事を行えるように、リフォーム工事用の標準契約関係書式を作成し、配布しています。この書式も、請負工事を前提としたもので、書面には、契約書には必ず記載のある「重要事項」や、工事場所、請負額、支払方法、請負者を明記する欄が設けられています。この書面で、工事を行うリフォーム会社をはっきり定め、工事が完成したことを確認した上で、請負額を支払うことを双方納得の上で約束します。

あれ?請負契約を結んでいない会社が工事を?

請負工事契約を結ぶのは、工事を行うリフォーム会社ですが、実際の工事現場では、契約を結んだリフォーム会社ではない工事会社が実際の工事を行うことがままあります。これは、建築業界の通例に沿っていることによるものです。建築会社には「元請け」と「下請け」の2種類が存在します。「元請け」は工事を契約した会社を指します。実際の工事は、元請けとなる会社だけではなく、元請けの会社が発注した専門的な技術を持つ施工専門の業者、または技術を持つ職人とともに行ないます。そのため、請負契約を結んでいない会社がリフォームの現場で工事をしていることが起こりえるのです。

請負工事の内容も、リフォーム会社選びの基準に

この「元請け」と「下請け」の関係は、そのまま、リフォームで発生するトラブルの起こりやすさにもつながります。よくあるトラブルが現地で(下請けの)大工さんに変更をお願いしたのに工事に反映されていなかった、というものがあります。この場合、応対した大工さんにも問題はあるでしょうが、いずれにせよ工事の変更や追加に関しては、元請けとなる会社の担当者と直接やりとりをすることが原則です。工事を依頼し、契約しているのは、下請けではなくあくまでも元請けであるリフォーム会社だからです。元請けの会社は下請けの管理をしっかりできる会社かどうかも、重要なスキルです。請負契約を結ぶ前に、下請けを使うのか、使うならどの会社か、どの部分を下請けに出すのか、など、細かいところまで聞いてみましょう。それに対して、担当者が誠意を持って対応してくれるかどうかも、リフォーム会社を選ぶ重要ポイントのひとつにもなります。

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