その保険、ムダかも!?「見直すだけでガツンと節約」最も簡単な方法をFPが伝授
- 2023年06月27日更新
こんにちは、どこの金融機関にも属さない、完全独立系のファイナンシャルプランナー西田凌です。日頃からお金の貯め方にお悩みのみなさんにベストな家計の見直しのアドバイスをしています。
今まで、生命保険や医療保険等を見直した時に、「この保障を減らしましょう」とアドバイスを受けたことはありませんか?「今までせっかくかけてきたのに」と、もったいなく感じてしまい結局そのままを続けてしまったり、見直してみたけど本当によかったのかモヤモヤしたりした経験はありませんか?
その原因には、自分がどのような状況であったら保険に頼らず自分のお金で対応できるのか、自分にどんな保障が本当に必要だったのかが明確になっていないところが原因になります。
今回は自分に「必要な保障」と「不要な保障」を簡単に見分ける方法をご紹介します。
「必要な保障」と「不要な保障」を見分ける前に知っておきたいこと
保険を考える上でまず大事なのは、ご自身の家計の「収入と支出のバランス」が大きく崩れてしまうケースを把握することです。
天秤をイメージしてみましょう。普段の生活では、左右にあたる収入と支出のバランスが取れています。が、もし支出が多い方に傾いてしまった場合、自分で対処できる範囲なのかどうかを見極めることが、大きなポイントになります。
逆に「入が多くなりすぎて困る事ってあるの?」と思われるかもしれませんが、多額の贈与や相続があった場合には税金を納めたりする必要があったり、一定期間だけ収入が増えるというのも、悩ましい場合があります。
支出の方に天秤が傾くのには「支出が増える」「収入が減る」の2つの要因があります。支出が増える要因には病気やケガで入院して治療費がかかる、事故等で相手に賠償しないといけない等があります。収入が減る要因には亡くなった時、病気やケガで働けなくなった時、転職、リストラ等があります。
支出増・収入減に耐えられるか見極める方法
ではこれらの支出の傾きに自分がどこまで耐えられるかという見極めに必要なのが、手持ちの生活予備資金がいくらあるのか把握するという事です。
生活予備資金とは普段の生活費や子どもの教育費、老後資金とは別に、突発的な出費にすぐに動かせるお金の事です。実はこの生活予備資金がいくらあるかによって必要な保障というのをある程度見分ける事ができます。
極端な話、生活予備資金が10億円ある人は何かあってもだいたいの事には対応できる金銭能力があるので特に保険に加入する必要はありません、このような事を「リスクの保有」といいます。
ですが、貯蓄が0に近い人はそうはいきません、病気やケガの治療費がかさんだりした場合や事故で相手に賠償しないといけない場合に支払える能力が無いので結果保険に加入しておく事になります。これを「リスクの移転(保険を掛ける)」といいます。保険の設計では生活予備資金を元にリスクの保有と移転する範囲を判断します。
ただ、生活予備資金が余分にあればある程いいのでしょうが、人生には住宅、教育、老後等大きな資金が必要となるライフイベントがいくつもあり生活予備資金を貯める事ばかりにお金を回す事はできません。
ですので、理想は生活予備資金は一般的に生活費の6~7.5ヶ月分を準備しておく事をおすすめしています。これだけ準備していれば先ほどの天秤の話でいくと収入側の重りが大きいので、ある程度のリスクを担保することができ、保険に入る選択肢が減ることになります。
必要な保障と不要な保障を見分ける方法
生活予備資金をまず把握して、簡単に必要な保障を見分けるための方法は、以下の通りです。
- (1)生活予備資金がいくらあるのか把握する
- (2)リスクに応じた出費を把握する(例、入院した時に掛かる費用等)
- (3)(1)と(2)の金額を比べ、(1)の方が多ければ保険に加入する必要はない
この3つのステップで判断しましょう。
例えば、ちょっとした保障の保険(日常のケガ等まで保障等)をいくつも掛けていませんか?生活予備資金があれば不要な場合も多いので解約してしまいましょう。
それぞれのリスクの出費額については(財)生命保険文化センターの 「リスクに備える為の生活設計」を参考にして貰ったり、保険の見直す際に担当者に聞けばだいたいいくらくらいなのか教えてくれるはずです。もしわからないような担当者だったらそこからの加入は控えるべきです。
あとご参考までにもっと簡単に見分けがつくように生活予備資金とリスクを照らし合わせ必要となる保険の表を作成したので、もちろん家族構成でも多少変わってはきますがおおよその目安になるかと思いますので参考にしてみて下さい。
※主に生命保険の見直しでテーマになる4つに絞っています。
※赤い太文字で書いてある保険はそれぞれ加入する必要性が高い事を表しています。
※無断転載を禁じます。
保険に入る事で安心に繋がりますが、安心のためにいらない保障や特約に入っている人も多いので、生活予備資金を蓄えちょっとしたリスクには自分で対応し、お金を貯めていきましょう!
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