実践率約93%の「アルモンデ」とは?冷蔵庫やストックにある食材を使って工夫して作る令和の節約術
- 2024年07月21日更新
こんにちは、ヨムーノ編集部です。
7割以上が週1回以上「アルモンデ」料理!料理SNS「スナップディッシュ」を運営するヴァズ株式会社は、令和の節約術「アルモンデ」の調査結果を発表しています。ここでは、その概要をご紹介しています。
ヴァズ株式会社は、「アルモンデ」の調査結果による食卓実態を共有し、毎日の料理投稿によるアイデア交換の場を提供することで、家計を守る生活者の皆さんの「料理の工夫で、美味しく賢く楽しむ節約」を応援しています。
※料理SNS「スナップディッシュ」調べ
そもそも「アルモンデ」とは?
料理をする際に、新たに買い物をして必要な食材を買い足すのではなく、その時に冷蔵庫やストックにある食材を使って工夫して作る料理のこと。
スナップディッシュのユーザー投稿で2013年から使われ始め、じわじわと投稿数が増えていましたが、2022年は食品値上げによる節約志向が影響し、投稿数が昨年比4倍以上に急増。
スナップディッシュの食トレンド「今年の食卓2022」でもその年を表すトレンドとして発表しました。
【参考】今年の食卓2022は、「お米リバイバル」と「アルモンデ」
- 米粉
▲左:秋鮭の米粉ムニエル/右:おうちカフェ/米粉のカヌレ
22年の食品値上げの筆頭、小麦粉の値上げをきっかけに米粉を使う料理が急増。
特に米粉をメインとするパンやスイーツが増えました。
また、肉や魚料理、揚げ物などで小麦粉の代わりに使ってみると、カリッと仕上がる、もちっとした食感など、米粉ならではの新たな魅力の発見にも繋がったことも後押しとなり、使い始めた人からのクチコミによってトレンド化したと言えます。
また、米粉は小麦アレルギーの人でもパンやケーキなどトレンドスイーツを楽しむことができ、グルテンフリーで低GI食品でもあることから、コロナ禍以降の健康志向にもマッチしており、今後さらに使う人が増えると見ています。
- 南印度の炊き込みご飯「ビリヤニ」
▲左:プローン・ビリヤニ「バスマティライスはないけど、普通のお米で」/右:ビリヤニの元で炊飯器で簡単ビリヤニ
ここ数年続く南インド料理のブームから派生して、22年はビリヤニの人気が顕著でした。
インドやその周辺国で食べられているスパイスとお肉の炊き込みご飯「ビリヤニ」は、日本の「松茸ごはん」、スペインの「パエリア」と並ぶ世界三大炊き込みごはんのひとつと言われ、米食好きの日本人に馴染みやすくトレンド化。
宮廷料理にルーツがある「ビリヤニ」は本来手間暇のかかる料理ですが、コロナ禍以後に定着した海外料理を家庭でも楽しむトレンドも相まって、自宅で何種類ものスパイスや高級米バスマティライスを使って本格的にチャレンジする人から火がつき、次第に日本米で代用してビリヤニ風に作る、市販の「ビリヤニの素」を使って炊飯器で作る、鯛出汁を使って和風にアレンジするなど、オリジナルの楽しみ方も広がってきています。
- 韓国の混ぜ込みおにぎり「チュモッパ」
▲左:チュモッパ/右:チュモッパ
漬物や韓国のりなどを混ぜた一口サイズの韓国おにぎり「チュモッパ」。
「韓国版悪魔のおにぎり」、「やみつきになる美味しさ」とのクチコミや、見た目も丸い形が可愛く、カラフルな具材がSNS映えすることから注目を集めました。
味の面でも、ごま油や韓国海苔など日本人も大好きな食材が使われ、子どもから大人まで楽しめることがヒットの要因と見ています。
22年は「チュモッパの素」が発売され、レシピの数も増えるなど、今後さらに多く方が楽しむ流れが生まれています。
- 【スイーツ部門】時代を映すチーズケーキ、令和の「バスクチーズケーキ」は進化系へ広がり
▲左:バスクチーズケーキ柚子風味/右:竹炭パウダーで真っ黒バスチー ラズベリーソース添え
コロナ禍初期のベーキングブームに乗ってトレンドとなったバスクチーズケーキ。
作りやすさから家庭でも定番化した様子が伺え、22年はさまざまなアレンジを楽しむことがトレンドに。
チーズケーキは、昭和の時代から、ベイクドチーズケーキ→レアチーズケーキ→スフレチーズケーキ→ニューヨークチーズケーキ→バスクチーズケーキと数年サイクルでトレンドが変わる「時代を映すスイーツ」として今後も目が離せないスイーツと言えます。
「アルモンデ」に活用する食材、上位は野菜、続いて肉類、乾物ほか
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
「アルモンデ」料理でよく使う食材については、最多は保存のききやすく普段から常備している家庭も多い「根菜類」(大根、人参、玉ねぎなど)、次いで、「葉物野菜」(キャベツ、白菜、小松菜など)、「その他野菜」(もやし、ネギ、ピーマンなど)、肉類(豚こま、鶏むね肉、ひき肉など)と続く結果となりました。
「アルモンデ」の調理や献立の工夫(※一部抜粋)
- 余っている調味料とパスタ野菜を組み合わせて味付けします。
- レシピに記載された食材や調味料がなくても、似たようなもので代用したり、無しで作ったりする。
- 冷蔵庫に余っている野菜を使って八宝菜・野菜炒め・焼きそばなどよく作ります。ボリュームがあってメイン料理になるのでおすすめです!例えば野菜炒めはソース・塩・海鮮など味付けを変えると飽きずに美味しく食べられます。
- 冷蔵庫に余っている野菜を使って八宝菜・野菜炒め・焼きそばなどよく作ります。ボリュームがあってメイン料理になるのでおすすめです!例えば野菜炒めはソース・塩・海鮮など味付けを変えると飽きずに美味しく食べられます。
- 大根の皮できんぴら、ガーリック炒め。レタスやキャベツの外葉でペペロンチーノ風。ブロッコリーの茎の炒めもの。など捨てずに使う。
- 朝、いろいろな、野菜をゆでたりして、夜はまとめて、カレーにしたり、味噌汁に入れたり、酢のものにしたり、アレンジします。
- 手作りピザは基本アルモンデ。本気スイーツは別として普段の手作りおやつなども賞味期限が切れそうなものをメインに使って。
- 牛乳と卵、シチューの素。普通にシチューも作りますが、カレー粉を入れてもOK、ケチャップを入れてもOK。パスタのソースにも使用グラタンなどもOK。牛乳と卵はプリン、カスタードクリーム、フレンチトースト、カルボナーラ等。バリエーションが豊富です。
- 野菜はいつも産直で購入。それを使い切る献立を立てる。新鮮なうちはサラダ、次に煮物、茹でてストック、残りはカレーやシチューおでんなどに使う。
- 少しずつ余る色んな野菜をまとめたアルモンデ野菜と鶏肉の炒め物。
2022年のスナップディッシュ「アルモンデ」料理投稿数ランキング
2022年にスナップディッシュに投稿された「アルモンデ」投稿を集計した結果は以下となります。
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
具材や味付けをアレンジしやすいメニューが上位に上がりました。レシピ化が難しい「アルモンデ」ではありますが、スナップディッシュの料理投稿では「アルモンデ」のアレンジや献立のアイデア、アルモンデを楽しむ皆さん同士のコミュニケーションが集まっています。
(集計期間:2022年1月1日~12月31日、投稿に「アルモンデ」を含む料理投稿を集計)
約90%が、買い物や料理で節約を意識、直近1年間で節約を意識する頻度が「増えた」人は77%に
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
本調査で節約意識について聞いたところ、約90%が「意識している」と回答、「かなり意識している」人は43.7%と半数近くに上ることがわかりました。
さらに、食品の値上げラッシュが本格化する前の2021年12月と比較すると、77%が節約を意識する頻度が「増えた」と答え、うち36%は「とても増えた」と回答しています。食品値上げにより、料理や買い物にも影響が出ていることが伺えます。
節約のための「アルモンデ」実践率は約93%、週1回以上取り入れる人は70%以上に。
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
22年の食品値上げをきっかけに、節約のために家にあるもので調理をしたことがあるかという質問には、約93%が「ある」と回答。
「アルモンデ」の頻度については「週1回以上」実践する人が約7割にも上り、約3割は「ほぼ毎日」と回答。これまでも日々のやりくりとして家庭で行われてきたことがスナップディッシュ発の「アルモンデ」という呼び名で顕在化し、物価上昇トレンドの中でポジティブに節約するコミュニケーションとして広く食卓に浸透してきていると見ています。
節約の意識は、手料理の頻度や買い物、食品選びにも。アルモンデ・手料理・ストックが多数派に。
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
料理の傾向について、異なる2つのスタイルのどちらに近いかを5段階で選んでもらったところ、手料理の頻度については、72%が「なるべく毎日手作りする」、手料理で使う食材については67%が「あるもので工夫して料理する」が44%と多数派となりました。
コロナ禍での内食需要に続き、食品値上げや物価上昇の影響からも、「アルモンデ」を取り入れながら、家庭料理の増加傾向が続くと見ています。
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
買い物や買った食品の保存方法については、「一度にたくさん買ってストックする」が約45%と、「こまめに買い足す」よりも約20pt高く多数派に。
買った食材の保存については「冷蔵保存」派(約36%)と「冷凍保存」派(約36%)がほぼ同数となり、食品ストックを上手に活用するために、冷蔵に加えて冷凍も駆使していることがわかります。
▲料理SNS「スナップディッシュ」調べ
食品の選び方については、「使ったことがある食品を選ぶ」(約39%)と「役立ちそうな食品は積極的に試してみる」(約37%)が拮抗、価格については「少し高くても品質が良いものを選ぶ」派は「一番安いものを選ぶ」派より8pt高い約38%となり、価格変動によって選ぶ食品を価格だけでなく品質も吟味して見直し、役立ちそうな新しい食品へのトライアルにもつながっていると見ています。
【調査概要】
・調査方法:SnapDish登録ユーザーにメールにて「みんなの声大募集♪ アルモンデ節約編」として回答を募集
・回答期間:2022年12月14日~12月19日
・回答者数:254名
※回答割合については、小数点2位以下を四捨五入しているため、合計が100%とならない場合があります。
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