「さつまいも」ってダイエットにいいの?「正しいやり方」「レシピ」を管理栄養士が解説

  • 2023年10月09日公開

こんにちは、くふうLive!編集部です。
糖質が多くダイエットには向かないというイメージのあるさつまいも。しかし実は、上手に使うとダイエットに有効です。韓国でも「コグマ(韓国でさつまいもの意味)ダイエット」として話題になっていますよ。

そんなさつまいもを使ったダイエットの方法を、ダイエットアドバイザーで管理栄養士の猪坂みなみさんに教えてもらいました。

さつまいもダイエットの正しいやり方

さつまいもは糖質が多いので、普段の食事にそのままプラスしてしまうと、逆にダイエットが進みにくくなってしまうこともあります。おすすめの取り入れ方はこちらです。

  1. 1日1回、主食をさつまいもに置き換える
  2. 栄養を効率よくとるため、皮ごと食べる
  3. 砂糖やはちみつなどで味付けしない

詳しくは以下でお伝えしていきますね。

①1日1回、主食をさつまいもに置き換える

さつまいもに多く含まれる糖質は、動くためのエネルギー源として重要な栄養素ですが、その一方で、とりすぎると脂肪蓄積を招いてしまいます。
そのため、さつまいもを食べるときは、その分、普段の食事から糖質を減らすことで調整しましょう。

糖質を多く含むのは、ごはんやパン、麺類などの主食です。そのため、例えば夕食のご飯お茶碗1杯を、さつまいも小1本(約120~150g)に置き換える、などの方法がおすすめです。

②栄養を効率よくとるため、皮ごと食べる

さつまいもの皮には、カルシウムやポリフェノール、食物繊維などが多く含まれます。そのため、身だけでなく、皮ごと食べることによってそれらの栄養もしっかりと摂ることができます。
効率よく健康的に痩せるためには、ただ食事量を減らすだけではダメ。栄養はきちんと補給する必要があるので、さつまいもは皮ごと食べるようにしましょう。

③砂糖やはちみつなどで味付けしない

味付けをする際の重要なポイントとしては、できるだけ砂糖やはちみつで味付けをせず、素材そのものの甘みを味わう、という点です。
以下の表のように、さつまいもはご飯のように、糖質が多い食材です。そのため、糖分の多い調味料で味付けしてしまうと、糖質の摂りすぎにつながり、ダイエットが進みにくくなってしまうので、注意しましょう。

◆100gあたりのエネルギーと糖質

食材名 エネルギー 糖質
さつまいも 皮つき 140kcal 30.3g
白ご飯 168kcal 36.8g
トマト 19kcal 3.7g
ほうれん草 20kcal 0.3g

さつまいもがダイエットに有効な理由

さつまいもがダイエットをサポートしてくれる理由は3点あります。

①白米よりも血糖値を急上昇させにくい

さつまいもは糖質を多く含む食材ですが、食物繊維も含みますので、ご飯よりも「血糖値を急上昇させにくい」という特徴があります。 血糖値の上昇度合いを表した数値の指標は、GI(グリセミックインデックス)と呼ばれており、この数値が低いほど、血糖値の上昇度がゆるやかということになります。

血糖値が急上昇すると脂肪が蓄積されやすくなるため、GI値の高い食品よりも、低い食品を選びたいですよね。その点さつまいもは、以下の表のように、ご飯と比較するとGI値が低く血糖値を急上昇させにくいため、ダイエットに向いていると考えられます。

◆食品のGI値の目安

食材名 GI値
さつまいも 55
精白米 84

②便通をサポートしてくれる

さつまいもには食物繊維が多く含まれています。更に、「ヤラピン」という成分(さつまいもを切ると、断面に出てくる白い汁)も含みます。この2つの成分には、便秘を解消する効果があるので、ダイエット中の大敵である便秘を予防することができます。

③甘くて腹持ちが良いので間食をガマンできる

さつまいもは、英語ではSweetPotatoというように、芋の中でも特に甘みを楽しめるという特徴があります。そのため、ダイエット中に取り入れると、甘いものを食べたい欲求をさつまいもの自然な甘みで満たすことができます。
食物繊維が豊富で腹持ちも良いため、余分な間食をしなくても我慢することができるという点もメリットのひとつです。

そのため、さつまいもを上手に取り入れると、ストレスを溜めずにダイエットを続けることができそうですね。

さつまいもダイエットにおすすめのレシピ

さつまいもを早速ダイエットに取り入れてみたい!と思った方のために、おすすめのダイエットレシピを紹介します。

1.じっくり加熱して甘みを引き出す!グリルで放置の焼き芋

グリルで放置の簡単焼き芋

●栄養成分
エネルギー:168kcal 糖質:36.4g

●材料(1人分)
さつまいも…小1本

●作り方

  1. さつまいもを皮ごと水でよく洗った後、アルミホイルで包む
  2. グリルの弱火で約30分加熱する
  3. アルミホイルに包んだまま10分置いておく

魚焼きグリルを使って、自宅で簡単に焼く方法です。魚焼きグリルが無いという場合はレンジで調理する事も可能です。
その場合は、水で濡らしたキッチンペーパーとラップで包み、200Wで15分ほどじっくり甘みを引き出しながら加熱しましょう。さつまいもの大きさによって最適な加熱時間は異なりますので、足りない場合は1〜2分ずつ追加して様子を見ましょう。
ただし電子レンジを使用する場合は、加熱のし過ぎにより、発煙・発火してしまうこともありますので、調理する際には充分にご注意ください。

2.作り置きで便秘解消効果UP!さつまいものレモン煮

さつまいものレモン煮

●栄養成分
エネルギー:234kcal 糖質:48.4g

●材料(1人分)
さつまいも…小 1本 
レモン汁…小さじ1
みりん…大さじ1.5

●作り方

  1. さつまいもは1cm幅の輪切りにして水にさらしておく
  2. 鍋に、さつまいも、レモン汁、みりんを入れて弱火で約15分加熱する

作り置きにぴったりの、さわやかな酸味が楽しめるレシピです。さつまいもを冷やして食べると、レジスタントスターチ(食物繊維のような働きをするでんぷん)が増え、より整腸作用が期待できると言われています。便秘を解消したいときにおすすめのメニューです。

3.糖質の代謝をスムーズに!豚肉とさつまいもの生姜焼き

豚肉とさつまいもの生姜焼き

●栄養成分/1人分
エネルギー:236kcal 糖質:22.8g

●材料(2人分)
さつまいも…小1本 
豚もも肉…150g
オクラ…7本
生姜(細切り)…10g
★醤油…大さじ1.5
★みりん…小さじ2
ごま油…小さじ1

●作り方

  1. 豚肉は白い脂身部分を取り除き、オクラは斜めにカットする。さつまいもは小さめの乱切りにして水にさらしておく。
  2. フッ素加工のフライパンにごま油をひいて、豚肉とさつまいも、オクラを入れて加熱する。
  3. ★と生姜を加えて全体を混ぜて調味料をなじませたらできあがり。

豚肉に含まれるビタミンB1が糖質の代謝をスムーズにしてくれる、疲労回復に有効なメニュー。砂糖を使わなくても、さつまいもの自然な甘みを楽しむことができます。

さつまいもを上手に活用してダイエット!

さつまいもを活用したダイエット方法をお伝えしました。糖質が多く、ダイエット中はNG!というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、上手に取り入れると、ダイエットをサポートしてくれる効果が期待できますよ。

ストレスを溜めないダイエットに、さつまいもを役立ててみてくださいね。

さつまいもダイエットについて教えてくれたのは、こちらの方

ダイエットアドバイザー・管理栄養士 猪坂みなみ
LINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営 や、Webメディアを中心に健康・ダイエット情報、漢方の養生方法などの情報発信・執筆活動を行っています。 ダイエットナビ
猪坂みなみ
この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

「くらしをもっと楽しく!かしこく!」をコンセプトに、マニア発「今使えるトレンド情報」をお届け中!話題のショップからグルメ・家事・マネー・ファッション・エンタメまで、くらし全方位を網羅。

こちらもどうぞ

特集記事

連載記事

こちらもどうぞ