【管理栄養士解説】停電したら冷蔵庫はどうする?食中毒を防ぐ対策と食品の判断基準

  • 2026年09月20日公開

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こんにちは、管理栄養士でヨムーノライターの安達春香です。

近年、台風や地震などの自然災害が相次いでいますよね。停電したときに困るのが「冷蔵庫の食品をどうするのか問題」。

何とかしなきゃ!と慌てて中を確認したり、クーラーボックスに移し替えようと長時間扉を開けたりすると、庫内の温度が上がり、食中毒につながることがあるんです。

今回は、停電したときの冷蔵庫の扱い方や、炊き出しの注意点など、災害時の食中毒対策についてご紹介します。

停電中は扉を開けないで!

停電したときは、冷蔵庫をできるだけ開けないようにしましょう。

「何が入っていたかな」「あれは急いで食べた方が良いかな……」と、気になって開閉すればするほど冷気が逃げて、中の温度がドンドン上がってしまいます。

扉を閉めておけば、以下の時間を目安に低い温度が保たれるといわれています。

  • 冷蔵庫…約4時間
  • 冷凍庫…約1~2日

ただ、この時間はあくまで目安。気温や食品の量によっても変わってくるので「4時間以内だから絶対安心」というわけではありません。

停電に気づいたタイミングで、スマホなどに時刻をメモしておくのがおすすめ。「何時間止まっていたのか」を振り返るときの大事な判断材料になりますよ。

出典:農林水産省公式X「【停電が長引いている地域の皆様】」

ペットボトルの水や保冷剤で応急処置

明日は台風が来るらしい、停電になるかもしれない……と事前にわかっている場合は、あらかじめ水を入れたペットボトルや保冷剤を凍らせておくのがおすすめ。

当日は停電する前に、保冷剤やペットボトルを冷蔵庫に移しましょう。冷気は下に向かって移動するので、1番上の棚に置くと効率よく庫内全体を冷やせますよ。

※ペットボトルを凍らせる際は、必ず「冷凍兼用(冷凍専用)」と記載された商品を使用し、キャップを上にしてボトルを立てて凍らせてください。通常のペットボトルは、凍らせると体積が膨張して破損や破裂の恐れがあるため避けましょう。

停電が長引いた!庫内の食品は食べる?捨てる?

数時間で電気が復旧すればひと安心。しかし、停電が長引くと「お肉や牛乳が傷んでないかな?」と心配になりますよね。

ここからは、冷蔵・冷凍それぞれの食品の見極め方をチェックしていきましょう。

【冷蔵】4時間を超えたら肉・魚・惣菜などは処分!

「腐ったニオイもしないし、まだちょっと冷たいから大丈夫でしょ……」と、なんとなくで判断するのは危険。

食中毒菌は増殖しても見た目やニオイがほとんど変わらない上、低い温度で増える厄介な菌もいるんです。

とくに魚やお肉、牛乳、作り置きおかずなどは菌が増殖しやすいので、停電が4時間を超えたら思い切って処分するのがおすすめ。

少しでも不安があれば食べないようにしてくださいね。

一方、カットしていない野菜や果物など、常温である程度日持ちする食品は慌てて捨てなくてもOKです。

【冷凍】凍っているか要チェック

冷凍庫の食品は、表面に氷の結晶が残っていたり、かたさや冷たさが残っていたりするなど、完全に解凍されていない場合は再冷凍できるとされています。

また、完全に解凍されておらず、5℃以下の冷たい状態が保たれている場合は、その日のうちに食べられるとされています。

その場合も長く置かず、できるだけ早めに食べ切るようにしましょう。

ただ、完全に溶けてぬるくなっている場合は安全とは言い切れません。もったいないかもしれませんが、食べないようにしましょう。

出典:食品安全委員会・食品安全総合情報システム「スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、停電後の冷蔵・冷凍庫内の食品の取り扱いに関する推奨事項を提供」

炊き出しはすぐ食べるのが鉄則!

災害時は、避難所で豚汁やカレー、おにぎりといった炊き出しが提供されることがありますよね。

「いまはおなかが空いていないから、もらっておいて後で食べよう」と取っておくのは危険。

食中毒菌は20〜50℃の温度帯で活発になるので、常温で長時間置くと増殖してしまうんです。

とくに避難生活中は、ストレスや栄養不足で免疫力が低下し、食中毒を発症しやすくなります。普段あまり体調を崩さない人でも、このときばかりは重症化する可能性も……。

栄養を摂るための食事が、体調不良の原因になってしまっては元も子もありません。

あまり食欲がないときは、無理せず少なめに盛ってもらうのがおすすめ。できるだけ早く食べて、残りは思い切って処分しましょう。

出典:農林水産省「避難所・炊き出しでの食中毒予防について」

「もったいない」より「安全第一」

停電でぬるくなった食材も、残しておいた炊き出しも「もったいないから」と食べてしまうと、食中毒につながります。

災害時は何よりも安全第一!少しでも保存状態が怪しいものは必ず処分してくださいね。

この記事を書いた人
おいしいと健康を両立させたい管理栄養士ライター
安達春香

趣味は旅行と食べること。好きなものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得しました。「おいしいものはガマンしない」をモットーに、栄養の知識やお悩み解決食材などをわかりやすくお伝えします!

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