「トマトダイエット」の正しいやり方【管理栄養士直伝】簡単レシピ3選

  • 2021年03月30日更新

こんにちは、くふうLive!編集部です。

「トマトがダイエットに役立つと聞いたけど、本当?」「どんな風に食べるのが効果的なの?」 こんな疑問をお持ちではありませんか?

トマトは、うまくとりいれるとダイエットに有効な食材だといわれています。しかし、体重を落とすことだけを優先して間違った食べ方をしてしまうと、健康的な減量にはつながらないかもしれません。

そこで今回は、自身も半年で12㎏のダイエットに成功した経験があるダイエットアドバイザーで管理栄養士の猪坂みなみさんに、トマトを活用して上手にダイエットするための方法と、おすすめのレシピを教えてもらいました。

トマトがダイエットに良い理由

トマトがダイエットに良いといわれるのには、以下のような理由があります。

①1個食べても30kcalと低エネルギー

トマトは、丸ごと1個(150g)食べても30kcalと、とてもエネルギーの低い食品です。ダイエット中はエネルギーの摂りすぎが気になると思いますが、そんなときでも安心して食べることができますね。

しかも、生で食べる場合は、しっかりとした実をよく噛んで食べることになるため、低エネルギーなのに満腹感も得ることができます。

②脂肪燃焼が期待される成分が含まれる

トマトがダイエットに良いといわれる2つ目の理由は、脂肪燃焼作用があると期待されている成分「13オキソODA」が含まれるから、というものです。
この成分の効果は、2012年に京都大学の研究グループが発表した論文により明らかになりました。研究グループによると、この成分は、脂肪肝や高脂血症などの脂質代謝異常の改善に有効で、実際に肥満マウスでその効果が確認できたのだそうです。トマトにはもちろんのこと、特にトマトジュースに含まれているとのことですよ。

もちろん、トマトやトマトジュースをとり入れるだけですぐに痩せられる!というわけではありませんが、このような成分が含まれていると知ると、ダイエットがスムーズに進みそうで嬉しいですよね。

③むくみ予防に役立つカリウムの良い供給源となる

トマトは、ダイエット中に避けたい「むくみ」の予防にも有効です。余分な水分が体内に溜まっていると、体が重くなるので避けたいですよね。そんなむくみは、水分の排泄に役立つ「カリウム」というミネラルが不足しているために生じることがあります。

しかし、カリウムは水溶性の成分であるため、食材を切った後に水にさらしたり、煮たりゆでたりすると、溶け出していってしまうという特性があります。 その点、トマトの場合は、水さらしの必要がなく、生でそのまま食べることもできます。調理工程で減ってしまう心配をすることなく、カリウム補給に役立てることができるのです。

④健康な体の維持に必要な栄養を多く含む

他にもトマトには、健康な体の維持に有効な多くの栄養が含まれています。例えば以下のような成分が挙げられます。

● ビタミンC:コラーゲンの生成や、日焼け・風邪予防などに役立つ成分   ● βカロテン:体内でビタミンAになり、健康な皮膚や粘膜の維持に役立つ成分    ● ビタミンE:血行促進や冷え予防が期待される成分    ● リコピン:抗酸化力が強い成分で、その強さはβ-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍ともいわれている  

ダイエット中は、痩せようとして食事量を減らすことで、栄養不足に陥ってしまう人もいるのではないでしょうか。そんなときでも、トマトからしっかり栄養をとると、美容や健康に有効な成分をとり入れることができますね。

⑤調理が手軽だから継続しやすい

調理が手軽で、日々の食卓にとりいれやすいというのも、トマトがダイエットに有効な理由の1つです。トマトは、そのまま生の状態でも食べることができるので、料理のために時間が割けない人や、料理には自信がない……という人でも、無理なくとりいれることができます。

また、トマトジュースやトマト缶などの加工品も、コンビニやスーパーで日常的に入手できるので、継続しやすそうですよね。

どんなにダイエットにいいよ!といわれても、毎日続けられなければ意味がないので、こういった点もメリットといえるでしょう。

トマトダイエットのやり方

さっそく「ダイエットのためにトマトをとり入れてみたい!」と思った人のために、おすすめのやり方を紹介します。

①生トマトだけでなくトマトジュースや缶詰でもOK

トマトをダイエットに役立てたい場合、必ずしも生のトマトを食べないといけないわけではなく、トマトジュースやトマトの缶詰などでも構いません。 加工過程で、ビタミンCなどの熱に弱い栄養素は減ってしまう場合もありますが、逆に、加熱して細胞壁を壊している加工食品のほうが、リコピンなどの吸収率は高まるとされています。

そのため、どちらかでないとダメ!と考えることがありませんので、色々な食品をバランスよくとり入れるようにすると良いでしょう。

②1日1回食事の最初に1個食べる(ジュースなら200ml)

食べるタイミングは、食事の最初がおすすめです。はじめにトマトを丸ごと1個食べると、しっかりと満腹感を得ることができるので、その後のお米や麺、揚げ物など、糖質や脂質の多いメニューの食べ過ぎを防止することができます。
トマトジュースの場合は、食塩無添加のものを200ml飲むと良いでしょう。

時間帯は、特に脂肪が蓄積されやすい夕食時を選ぶと、減量には効果的だと考えられます。ただし、リコピンは、夜よりも朝の方が吸収されやすいともいわれていますので、栄養の吸収率を高めたいという場合は、朝にトマトジュースを飲むという方法も良いですね。

③トマトだけにしないように注意

よくある置き換えダイエットの要領で、食事をトマトだけにしてしまうのはやめましょう。トマトは栄養豊富な野菜ではありますが、たんぱく質などの、体を作る栄養素は少ししか含まれていません。 そのため、例えば昼食をトマトだけに置き換える、などの極端な食べ方をしてしまうと、筋肉の材料となるたんぱく質が不足し、筋肉が減ってしまうという恐れもあります。

健康的なダイエットのため、いつも主食(ご飯や麺、パンなど)、主菜(肉、魚、卵、大豆製品など)、副菜(野菜、きのこ、海藻、こんにゃくなど)の3点セットを揃え、バランスよく栄養をとるようにしていきましょう。

トマトダイエットのおすすめレシピ

「トマトをダイエットのためにとり入れてみたいけど、そのまま食べるだけだと飽きそう」「酸味がちょっと苦手」そんな人のために、トマトを手軽にとりいれることができる、おすすめのダイエットレシピを紹介します。

1.混ぜるだけの時短レシピ!トマトとツナのごま油マリネ

トマトとツナのごま油マリネ

●栄養成分(1人分)

エネルギー:117kcal 糖質:5.9g

●材料(1人分)

トマト…1個
ノンオイルツナ缶…1個
ごま油…小さじ1
塩…少々
パセリ…少々

●作り方

  1. トマトを1.5cm角に切り、ボウルに入れる
  2. ツナ缶も、汁気を切って【1】のボウルに入れる
  3. ごま油と塩で味付けをして、最後にパセリを飾る

トマトに多く含まれるβカロテンは、油と一緒に食べると吸収率が高まるので、ごま油とあわせることで、栄養を効率よくとりいれることができます。ごま油で酸味がまろやかになるので、トマトの酸味が苦手な人におすすめです。

2.リコピンを効率よく吸収!トマトジュースの濃厚ミネストローネ

トマトジュースの濃厚ミネストローネ

●栄養成分(1人分)

エネルギー:75kcal 糖質:10.1g

●材料(2人分)

トマトジュース(食塩無添加)…300ml
にんじん(角切り)…30g
玉ねぎ(角切り)…40g
キャベツ(角切り)…100g
刻みにんにく...3g
コンソメキューブ…1個
オリーブオイル…小さじ1

●作り方

  1. 鍋にオリーブオイルをひいて火にかけて、にんにくを加えて香りを出す
  2. にんじんとたまねぎ、キャベツも加えて炒める
  3. トマトジュースとコンソメキューブも入れて加熱する

トマトは、ミキサーにかけるなどして細胞壁を壊すと、中のリコピンが吸収されやすくなるといわれています。そのため、事前に細胞壁が壊されているトマトジュースは、リコピンの摂取に向いているといえます。
さらにリコピンは、にんにくや玉ねぎ、油と一緒に摂取すると、体内に吸収されやすい構造への変化が促進されるという研究もあります。そんなトマトジュースやにんにく、玉ねぎを使ったレシピです。

3.脂肪燃焼を目指す低糖質レシピ!牛肉とトマトの地中海風オリーブ煮込み

牛肉とトマトの地中海風オリーブ煮込み

●栄養成分(1人分)

エネルギー:150kcal 糖質:4.9g

●材料(4人分)

トマトホール缶…1缶
牛ヒレかたまり肉…320g
ピーマン…2個
黄パプリカ…1/2個
オリーブ…50g
ハーブソルト…1g

●作り方

  1. 牛肉は常温に戻し、フォークで両面に穴をあけて一口大にカットする
  2. 鍋にオリーブオイルを熱して【1】の牛肉を入れて焼く
  3. 一口大にカットした野菜とオリーブ、トマトホール缶、ハーブソルトを加えて煮込む

脂質代謝に必要なアミノ酸である、カルニチンを含む牛肉を使用。お肉は、牛もも肉やラムかたまり肉、牛薄切り肉などでも代用できます。

トマトパワーを味方につけて健康的にダイエットしよう

トマトがダイエットに良い理由や、おすすめのやり方を解説しました。

「トマトでダイエット」というと、置き換えダイエットを思い浮かべてしまうかもしれませんが、それはNG。極端な食事制限をすると、栄養不足になり、ダイエットの失敗を招いてしまうかもしれません。

主食と主菜、副菜を揃えたバランスの良い食生活の中で、栄養豊富なトマトをとりいれることで、健康的なダイエットを進めていきましょう!

トマトダイエットについて教えてくれたのはこの方

ダイエットアドバイザー・管理栄養士 猪坂みなみ
 
LINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営 や、Webメディアを中心に健康・ダイエット情報、漢方の養生方法などの情報発信・執筆活動を行っています。⇒ダイエットナビ
猪坂みなみ
この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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