紅葉狩りの意味とは?なぜ「狩り」と呼ぶのか由来を解説

  • 2026年10月05日公開

寒露はいつ?2026年は10月8日、意味と七十二候を解説

「紅葉狩りって、何も捕まえないのにどうして"狩り"なの?」。秋のお出かけ前に子どもからこう聞かれて、言葉に詰まった方もいるのではないでしょうか。調べてみると説がいくつもあって、どれを話せばいいのか迷いますよね。この記事では、紅葉狩りという言葉の意味、「狩り」と呼ばれるようになった有力な由来、平安から江戸までの広がり方、そして「こうよう」と「もみじ」の読み分けを整理しました。時期の話には深入りせず、言葉の意味と由来に絞っています。読み終えるころには、家族にさらっと説明できるようになりますよ。

紅葉狩りとは?色づいた葉を眺めて楽しむことを指す言葉

紅葉狩り(もみじがり)は、秋に赤や黄色に色づいた木々を見に、山や公園、寺社などへ出かけて楽しむことです。葉を摘んで持ち帰るのではなく、景色を眺めて味わうのが本来の意味です。

「狩る」のに何も採らない、という不思議

「狩り」と聞くと、獣や鳥を捕まえる場面を思い浮かべますよね。いちご狩りやぶどう狩りのように、実際に採って食べる行楽もあります。

ところが紅葉狩りでは、何も採りません。ここが多くの人が引っかかるポイントです。実は「狩り」という言葉には、獲物を捕まえる意味だけでなく、花や草木を探し求めて観賞するという意味もあります。国語辞典にもこの意味が載っていて、紅葉狩りはこちらの使い方にあたります。

子どもに説明するなら、「きれいな葉っぱを探しに行くから"狩り"って言うんだよ」と伝えると、すんなり伝わります。

なぜ「狩り」と呼ぶ?平安貴族の遊びに由来する説

「眺める」ことを「狩り」と呼ぶようになった理由として、よく紹介されるのが平安時代の貴族文化に由来する説です。ただし、はっきりした記録で裏付けられているわけではなく、あくまで有力な説のひとつとして知っておくと安心です。

貴族にとって徒歩での野山歩きは品がない行為だった

平安時代の貴族は、移動に牛車(ぎっしゃ)を使うのが当たり前でした。自分の足で野山を歩き回ることは、身分の高い人にとってはあまり上品な振る舞いではなかったといわれます。

とはいえ、秋の山の美しさは実際に足を運ばなければ味わえません。そこで出てきたのが、「狩り」という言葉です。

狩りに見立てることで、優雅な遊びとして正当化された

当時、鷹狩りなどの狩猟は貴族のたしなみとして認められた外出でした。紅葉を見に野山へ入ることを「狩り」に見立てれば、堂々と出かける理由になる。これが、紅葉を眺めることを「紅葉狩り」と呼ぶようになったという説です。

同じように、桜を訪ね歩く「桜狩り」という言葉も古くから和歌に詠まれています。「狩り」が、美しい自然を探しに出かけることを表す言葉として広く使われていたことがうかがえます。

江戸時代に庶民の行楽として広まった歴史

貴族の風雅な遊びだった紅葉狩りは、時代が下るにつれて武士や町人にも広がり、江戸時代には庶民が楽しむ秋の行楽になりました。

貴族の遊びが庶民の年中行事へ

室町時代には、紅葉狩りを舞台にした能「紅葉狩」も作られています。山で紅葉を楽しむ宴の場面から物語が始まる作品で、紅葉狩りが人々になじみのある風習だったことがわかります。

江戸時代になると世の中が落ち着き、庶民も旅や行楽を楽しむようになりました。名所を紹介する案内本が出回り、寺社の境内などが紅葉の名所として知られるように。お弁当を持って出かけ、景色を眺めながら過ごすスタイルは、春のお花見とよく似ています。

今の家族での紅葉狩りも、この流れの延長線上にあると考えると、ちょっと感慨深いですね。

「こうよう」と「もみじ」正しい読み分け方

「紅葉」は「こうよう」とも「もみじ」とも読みます。どちらも間違いではありませんが、使う場面によって自然な読み方が変わります。

こうよう:現象・季節としての紅葉全般

「こうよう」は、秋に木の葉が赤や黄色に色づく現象そのものを指すときに使います。「紅葉が始まった」「紅葉シーズン」などは、「こうよう」と読むのが一般的です。

ちなみに、イチョウのように黄色くなるものは「黄葉(こうよう)」と書くこともあります。気象庁の観測でも、カエデは「紅葉」、イチョウは「黄葉」と分けて扱われています。

もみじ:植物としてのカエデ、慣用読みとしての紅葉狩り

「もみじ」は、色づいた葉や、とくにカエデの仲間を指すときの呼び方です。語源は、草木が色づくことを表す古い言葉「もみず(もみつ)」だといわれています。

そして「紅葉狩り」は、昔からの言い方として「もみじがり」と読むのが定着しています。「こうようがり」とはふつう読みません。

読み方主な意味使い方の例
こうよう葉が色づく現象・季節紅葉が見ごろ、紅葉シーズン
もみじ色づいた葉、カエデの仲間紅葉狩り、もみじの葉を拾う

子どもには「色が変わることは"こうよう"、赤くなったカエデの葉っぱは"もみじ"」と伝えると覚えやすいですよ。

潮干狩り・きのこ狩りにも共通する「狩り」の使われ方

身近な「〇〇狩り」を並べてみると、「狩り」には大きく2つの使われ方があることがわかります。

  • 採って楽しむ狩り:潮干狩り、きのこ狩り、いちご狩り、ぶどう狩りなど
  • 眺めて楽しむ狩り:紅葉狩り、桜狩り、蛍狩りなど

共通しているのは、「自然の中へ出かけて、お目当てのものを探す」という点です。採るか眺めるかの違いはあっても、探し求める楽しさを「狩り」と表しているわけですね。

子どもと一緒に「ほかにどんな"狩り"があるかな?」と考えてみるのも、ちょっとした言葉遊びになります。

よくある質問

この記事に関してよく寄せられる質問をまとめました。

紅葉狩りで葉っぱを拾って持ち帰ってもいいの?

紅葉狩りは本来「眺めて楽しむ」ものです。落ち葉を少し拾う程度なら問題ない場所も多いですが、公園や寺社、自然保護区などでは採取が禁止されていることがあります。枝を折ったり木から葉をもいだりするのは避け、現地の案内表示に従いましょう。

「紅葉狩り」は「こうようがり」と読んでも間違いではない?

一般的には「もみじがり」と読みます。「紅葉」単体なら「こうよう」でも「もみじ」でも正しいですが、「紅葉狩り」は昔からの言い方として「もみじがり」が定着しています。

紅葉狩りの由来は平安貴族説で確定しているの?

確定しているわけではありません。牛車で移動していた貴族が野山を歩くことを「狩り」に見立てたという説がよく知られていますが、ほかにも「花や草木を探し求める」という意味の「狩り」から来た、という見方もあります。子どもに話すときは「こういう説があるんだって」と伝えると安心です。

子どもにはどう説明すればいい?

「きれいな色の葉っぱを探しに行くから"狩り"って言うんだよ。昔の偉い人が、山を歩く理由として"狩り"って呼んだという話もあるんだ」と、2つの要素に分けて伝えるとわかりやすいです。

まとめ|由来を知れば、子どもにも自信を持って説明できる

紅葉狩りは、色づいた木々を探しに出かけて眺める秋の楽しみです。「狩り」には、獲物を捕まえるだけでなく、花や草木を探し求めて観賞する意味があります。

  • 紅葉狩りは「もみじがり」と読み、葉を採らずに眺めて楽しむこと
  • 平安貴族が野山歩きを「狩り」に見立てたという説が有力(ただし諸説あり)
  • 室町時代には能の題材にもなり、江戸時代に庶民の行楽として広まった
  • 現象は「こうよう」、色づいた葉やカエデは「もみじ」と読み分ける

今年の秋に近所の公園や神社へ出かけたら、「どうして"狩り"って言うと思う?」とクイズにしてみてはいかがでしょう。落ち葉を少し拾えるなら、帰ってから本に挟んで押し葉にするのもおすすめです。由来を知ったうえで見る紅葉は、いつもより少し特別に感じられるはずです。

【40度の高熱で欠勤すると、上司が「仮病ならクビ!」まさかの“自宅訪問”】実話をもとにした、恋愛漫画やスカッとストーリー特集 思わずハマる漫画がいっぱい【全部無料】笑いあり・涙あり・共感あり!ヤバイ、読み始めたら止まらない

孫は正解?不正解?【ことわざクイズ】「まごにも衣裳」の「まご」を漢字で書けますか?

偉人の無茶ぶりで誕生!?"肉じゃが”を最初に作ったのは?【不正解者続出!】「給食のおばさんとか?」→全然違った…

【おもしろい漢字雑学クイズ】「肉」の音読み・訓読みは?昔の呼び方と意外な豆知識

【おもしろ雑学クイズ】初代江戸城の城主は誰?徳川家康ではなく最初に築城した人物とは

合衆国はアメリカだけじゃない?世界に2つの意外な国名と「日本」の由来雑学

【面白い雑学クイズ】「登竜門」の意味・語源は?5月5日の「子供の日」との意外な関係も解説

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

「くらしをもっと楽しく!かしこく!」をコンセプトに、マニア発「今使えるトレンド情報」をお届け中!話題のショップからグルメ・家事・マネー・ファッション・エンタメまで、くらし全方位を網羅。

こちらもどうぞ

特集記事

連載記事

こちらもどうぞ