里親になるにはどうしたらいいの? 保護猫の飼い方と魅力
- 2023年06月27日更新
こんにちは。猫が好き過ぎるライターの姫野ケイです。
ライター
- 姫野ケイ
- ライター。宮崎市出身。日本女子大学日本文学科卒。大学時代は出版社で編集のバイトをしつつ、ヴィジュアル系バンドの追っかけに明け暮れる。現在は雑誌やwebにて記事を執筆中。猫とビールが好き。
昨年あたりから始まった怒濤のペットブームですが、最近は少し落ち着きを見せているように思います。テレビでは、人気の犬種や猫種の特集ばかりだったのが、犬猫の殺処分に関する問題や、動物保護団体の取り組みについても報じられることが増えました。そのような報道により、保護犬や保護猫(飼い主のいない犬や猫)の存在を知った方もいるかもしれません。実は、筆者が飼っている猫の小雪さんも保護猫です。その経験から、今回はどうすれば保護猫の里親になれるのか、保護猫の飼い方とその魅力をご紹介いたします。
保護猫はどこいるの?
▲筆者の飼い猫、小雪さん
保護猫の引き取り方は大きく分けて2つ。1つは、保護・譲渡団体や動物愛護センター、個人の預かりボランティアさんから譲ってもらうこと。もう1つは、たまたまノラ猫を保護する方法です。
・譲渡団体・個人で譲渡活動をしている人、動物愛護相談センターから譲ってもらう方法
譲渡団体や個人で保護・譲渡活動をしている人や、動物愛護相談センターから譲ってもらう場合、ノミ・ダニの駆除やワクチン接種など、最低限の検査後が済んでいることが多く、極端に汚れていたり今すぐに治療しなければならない病気であったりすることは少ないです。このあたりは担当者に、どんな検査やワクチンが済んでいるのかなどを詳しく聞いて下さい。そして譲ってもらったら、近いうちに動物病院に連れて行き、健康診断を受けることをオススメします。(潜伏期間のある病気をもらっている可能性や、見落としているケガや病気が潜んでいることもあるため)
また、譲渡の方法ですが、ペットショップで飼うように「この子お願いします」「はい、どうぞ」というわけにはいきません。その人が里親にふさわしいかどうかの面談や契約書類の記入などがあります。悲しいことに里親詐欺も起こっている現実があり、「一人暮らしの人や男性への譲渡はお断り」という団体もあるんです。(里親詐欺をする人に一人暮らしや男性が多いため)しかし、それだけで判断しないという団体もありますので、一人暮らしや男性の方でもご安心を。
そして、団体によって違いますが、費用が発生することが多いです。これは猫の代金ではなく、それまでのお世話や治療にかかった費用の負担です。料金は譲渡団体によって様々ですが、だいたい、2万円~4万円と考えておいてください。
▲筆者の財布を枕にする小雪さん
・ノラ猫を保護する方法
たまたまノラ猫を拾った場合、子猫は特に、長時間屋外に放置されていた際は衰弱していることがあります。すぐに動物病院へ連れていき、必要な治療を受けさせてください。また、急なことですので、フードやケージなど、猫を飼うためのアイテムがそろっていないことだと思います。フードや猫砂はスーパーでも売っているので、とりあえずのものを揃えてあげてください。子猫の場合、百円均一で売っているプラスチック制の引き出し型の書類ケースや、洗面器などもトイレの代わりになりますよ。
▲実家で飼っている保護猫の文太。個人で譲渡活動をしている方から譲ってもらいました。
純血種もミックスも、どんな子もみんなかわいい!
猫を飼っていると人に言うと、必ずと言っていい程聞かれるのが「何猫?(種類は何?)」という質問。いつもそれに対し「普通の猫だよ〜」と答えていますが、なんだか純血種の猫以外はかわいくないと言われているようで、少し憤慨しています。どんな猫でもかわいいのは当然ですし、猫たちは「自分が純血種だから優れている」「自分はミックス(雑種)だからダメだ」なんて思うはずないですからね……。
ミックスの保護猫も、ブリーダーやペットショップから手に入れる純血種も、どちらもかわいさに変わりはありません。それに、純血種は、「いかに見た目がかわいいか」に重点を置き過ぎて交配をした結果、その種類特有の病気を持っていたり、体が弱かったりすることも多いです。純血種とミックス、どちらも飼ったことがある私は、ミックスの方が体は強いなと感じています。
そしてこれは自己満足かもしれませんが、保護猫を譲ってもらったことで飼い主のいない猫ちゃんを1匹でも減らせた! という事実がうれしいものです。
▲実家で飼っている純血種の猫、寅次郎。ラガマフィンという珍しい猫種。前の飼い主さんが事情により飼えなくなり、譲渡活動をしている人を通して我が家へやって来ました。
知っておきたい感染症(猫エイズウイルスと猫白血病ウイルス)について
ここからは少し真面目なお話。それまで外で生活をしていた保護猫は、病気を持っていることがあります。なかでも、猫エイズウイルス(FLV)と猫白血病ウイルス(FeLV)は、発症すると高確率で死に至ってしまう感染症です。筆者も、実家で飼っていた猫たちの多くを猫エイズウイルスで亡くしてしまいました……。猫エイズウイルスはケンカでケガをした際の血液感染、猫白血病ウイルスは唾液などから感染します。ただし、猫エイズウイルスに関しては、一生発症しないまま生涯を終えることもあります。予防のためのワクチンもありますが、完全に防げるわけではないので、室内飼いをすることが一番の予防です。
猫エイズウイルスと猫白血病ウイルスは、血液検査でキャリアかどうか分かります。猫白血病ウイルスは抗体そのもの(抗原)を検出して検査するのですが、猫エイズウイルスは感染したウイルスに対する体の反応、つまり抗体を調べます。母猫が陽性だったり猫エイズ・猫白血病のワクチンを接種済みだったりした場合、母猫の持つウイルスに対する抗体が子猫に譲り受けられ、陽性の反応が出ることがあります。そのため、子猫時代は陽性でも、大人になったら陰性に変わる可能性も。実際、知り合いの飼っている猫ちゃんも、子猫時代は陽性だったのに、大人になって再度検査をした際、陰性になっていたそうです。
猫白血病ウイルスは一度の検査で分かりますが、猫エイズウイルスに関しては、子猫時代に一度検査をしたら、1歳前後でもう一度検査をすることをオススメします。
▲検査時ドキドキしましたが、小雪さんは猫エイズウイルス・猫白血病ウイルス共に陰性。
また、これらの感染症には潜伏期間があります。検査のタイミングによっては潜伏期間と被ってしまい、正しい検査結果が出ないことも。猫エイズウイルスは感染後約2ヶ月後、猫白血病ウイルスは感染後約1ヶ月後に検査結果が正しく反映されるので、保護してすぐに検査をするより、少し時間を置いてから検査をした方が良いのかもしれません。
もし迎え入れた猫が感染症のキャリアだった場合、1匹や、キャリア同士で飼うのなら、そこまで神経質になる必要はありません。問題なのは、多頭飼いの場合です。先住猫がキャリアでない場合、キャリアの新入り猫とは隔離して飼わないと他の子にまで感染の可能性がありますし、逆の場合も然りです。
しかし前述の通り、キャリアでも一生発症しないままの子もいます。キャリアだからと悲観的にならず、たくさん愛してあげてくださいね。
まれに、ペットショップで売っている子でも感染症にかかっているケースがあります。「ペットショップだから病気のない子がいる」という思い込みはやめましょう。
▲実家の寅次郎と文太
生き物を飼うことの責任
猫を飼いたいと思ってこの記事を読んだ方のなかには、ここまで読んで思いとどまってしまった方もいるかもしれません。大丈夫です。それは正しい反応です。消耗品を購入するような軽い気持ちで飼うのではなく、その一瞬思いとどまった気持ちを忘れることなく、それでも飼いたい気持ちが上回ったとき、ペットを迎え入れてあげてください。不便なこともありますが、ペットがいる生活は楽しいですよ!
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