「ピークになる前に」医師が教える【花粉症対策】「この方法もあったのか!」西洋薬だけに頼らない“漢方”のススメ

  • 2024年02月18日公開

こんにちは、ヨムーノ編集部です!

民間気象会社ウェザーニューズの「第三回花粉飛散傾向」によると、1月から花粉が飛んでおり、暖冬の影響で2024年は全国的に花粉の飛散開始が早まる見込みです。

そこで今回、本格的な花粉飛散が始まる前にいち早く知ってほしい花粉症対策を、慶應義塾大学医学部 助教・漢方医学センター医局長の堀場裕子先生へお聞きしました。

早くも…花粉シーズン到来!

ウェザーニューズが行った調査によれば、2024年1月の時点で既に約4割の方が花粉を感じていると回答し、もう花粉によるリスクが高まっている状況であることがうかがえます。

花粉シーズンに気をつける5つのポイント

まだまだ寒い2月ですが、もうすでに目がゴロゴロ、鼻がムズムズ……している方はいませんか?

今や国民病である「花粉症」。事前に知っておきたい花粉対策のポイントをご紹介します。

① メガネやマスクを着用する
② 花粉を浴びる量を減らす、家の中に花粉を持ち込まない
※窓の開けっぱなしや衣服・布団などの外干しも注意が必要です!
③ ウールなどの花粉が付きやすい素材は避け、ツルツルした素材の衣服を選ぶ
④ 室内は清潔に保ち、空気清浄機を使う
⑤ バランスのよい食事や適度な運動、正しい生活リズムを心がける
※身体の防御力を高めるために生活習慣にも気をつけましょう!

花粉症シーズンにぴったり「身体を整える“漢方”」のススメ

堀場裕子先生によると、漢方薬は体質的な部分から根本的に改善し、症状を緩和してくれるそうです。

そのため、花粉が飛散している時期に限らず、まだ飛散が本格化していない時期からでも継続して服用することで体質を改善し、身体を整えることができるとされています。

花粉症の症状によるイライラ、不眠には「抑肝散(よくかんさん)」

花粉症になると、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状によってストレスが溜まったり、イライラで神経がたかぶることによって起こる不眠症状に悩まされる方もいるかと思います。

そんな方には神経のたかぶりを鎮める漢方薬「抑肝散」が効果的です。

身体の不調を整え、体質改善に効果のある「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」

当帰芍薬散では、冷えやむくみの改善効果が期待できます。

身体を温めて体質改善を図るため、花粉症に強い身体をつくる上で効果的とされています。

鼻水やくしゃみなどの鼻炎症状には「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」

水っぽい鼻水やくしゃみが止まらない方は小青竜湯を試しましょう。眠くなる成分が含まれていないの で、ビジネスパーソンや車を運転する人にも向いています。

かゆみや目の充血には「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう) 」

花粉による目・鼻のかゆみには越婢加朮湯を。皮膚や粘膜の炎症を抑えてかゆみを緩和する効果があります。

花粉シーズン本格化の前から対策を

2024年2月現在、すでに花粉の飛散は始まっていますが、さらに本格化する前からの対策が大切です。

症状が出始めてから慌てて花粉症対策の市販薬を買いに行くのではなく、今年は漢方薬も活用してみませんか?

解説してくれたのは堀場裕子先生

慶應義塾大学医学部 助教・漢方医学センター医局長。日本東洋医学会専門医・指導医。日本産科婦人科学会専門医。日本漢方生薬ソムリエ。女性ヘルスケアアドバイザー。
2003年、杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部・産婦人科学教室入局。大学病院並びに関連病院勤務を経て、2011 年より慶應義塾大学医学部漢方医学センターへ。
現在は、同センター医局長として外来や、研修医の指導に携わりながら、慶應義塾大学病院の婦人科外来も担当。学生時代に月経不順で処方された漢方の効果を実感したことをきっかけに漢方の服用を始める。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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