避妊だけじゃない！避妊リング「ミレーナ」とは？実は手の届くお値段ってホント？［医師監修］

皆さんは「ミレーナ」という言葉を聞いたことがありますか？もしくは「避妊リング」なら知っているという方もいるかもしれませんね。

最近では芸能人がミレーナを装着したことを公表し話題になりました。でも、ミレーナについてよく分からない方も多いはず。そこでミレーナについて、その効果やメリット・デメリット、費用などを詳しく解説します。

大阪府枚方市にある「医療法人成育会なりもとレディースホスピタル」理事長兼院長の安田進太郎先生。医学博士、日本産科婦人科学会産婦人科専門医、母体保護法指定医、麻酔科標榜医。ミレーナの症例実績1000例以上。

ミレーナは子宮内に装着する避妊具のこと。避妊リングやレボノルゲストレル子宮内システム〈IUS〉と呼ばれ、子宮内に入れることで着床を妨ぐ役割があります（生理が止まるわけではありません）。

過多月経、月経困難症の治療法として2014年から厚生労働省により保険適応が認められていて、費用対効果の高い治療法とされています。“リング”と呼ばれていますが、実はT字型をしているんですよ。

・避妊
・過多月経、月経困難症の症状緩和
・子宮内膜症の症状改善
・子宮体癌の予防

出血量を減らすなどの効果が期待でき、一度子宮内に挿入すると5年近く効き目が持続します。保険の適応になり多くの過多月経や月経困難症の方に用いられています。

・現在妊娠を希望していない人
・次の妊娠まで期間を空けたい人
・月経困難症の人
・経血量が多い人
・子宮内膜症の人
・ピルを服用できない人

ピルも効果のある避妊方法ですが、副作用がひどい人、血栓症のリスクがある人、BMI30以上の人、高血圧症の人、ヘビースモーカー（1日15本以上吸う人）など、ピルの服用ができない人にはミレーナが有効です。

・避妊や月経困難症への高い効果
・効果が最長５年程度と長期的
・ピルのように毎日服用する必要がなく１回の装着で済む
・ピルのような副作用（便秘・吐き気・嘔吐など）が少ない

１回の装着で５年間効果を発揮し続けるというのはとても大きなメリットでしょう。ピルのように飲み忘れの心配もありません。子宮内に装置を入れることに不安がある人も多いかもしれませんが、ミレーナは世界150か国以上、1000万人を超える女性が装着しているという実績があります。安心安全な治療ということもメリットの一つです。

便秘・吐き気・嘔吐といったピルの副作用のような症状は少ないものの、ミレーナにも下記のような副作用が起こる場合があります。

・下腹痛
・腰痛
・生理時期以外の不正出血
・生理周期の変化
・生理の出血日数の延長
・稀にミレーナが外れる場合がある
・0.2%の確率で妊娠がある

不正出血に関しては３〜６か月間、少量の出血が生じる場合がありますが、貧血を起こすほどの量ではないのでご安心を。また、副作用とは別に、疾患や持病を持っている人はミレーナ装着に注意が必要なので、必ず医師に相談してください。

１. 来院...生理中に（生理の終わりかけ頃）。
２. 内診・検査...子宮頸がん検診、エコー検査、性感染症の検査など。内容はクリニックによって異なります。
３. 医師による装着...５分程度で完了。
４.定期検診...頻度はクリニックによって異なります。

月経過多と月経困難症が目的の場合は保険が適用され、10,000円程度です。避妊目的の場合は自費診療となり40,000円〜50,000円程度のクリニックが多いようです。

出産経験がない人や帝王切開にて分娩された人は痛みを伴う場合があります。クリニックによっては局所麻酔を行なったり、子宮口を広げる事前処置を行います。

可能です。挿入後の状態により控えた方が良い場合もあるため、医師に相談してください。ただ、ミレーナは性感染症の予防にはならないため、感染防止にはコンドームなどを使用しましょう。

妊娠を望む場合はミレーナを抜去すれば大丈夫です。抜いて１〜２か月で妊娠可能な体に戻ります。抜去はクリニックで行います。

株式会社3FACE代表。美容業界25年の経験をもち、膣ケアや膣トレを流行らせたパイオニア。さらに日本初の膣プランナーとして様々な商品開発やコンサルティングを行い、セミナーや講座も定期開催しています。

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