神無月の意味とは?読み方と由来の諸説、出雲の神在月までやさしく解説

  • 2026年10月06日公開

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こんにちは、ヨムーノ編集部です。

「神無月の候」と手紙に書こうとして、手が止まったことはありませんか。子どもに「なんで10月は神様がいないの?」と聞かれて、うまく答えられなかった方もいるかもしれません。結論から言うと、神無月は「かんなづき」と読み、旧暦10月の呼び名です。由来にはいくつか説があり、どれか1つに決まっているわけではありません。

この記事では、読み方と由来の諸説、出雲だけ「神在月」と呼ぶ理由、手紙での使い方、ほかの月の呼び名までをまとめました。

神無月の意味や背景を知ることで、季節の挨拶や子どもとの会話に自信がつき、日本の伝統的な暦の魅力をより身近に感じられるようになります。

神無月の読み方は?かんなづき以外の読み方も紹介

神無月の読み方は「かんなづき」が一般的です。ただし、古い読み方や地域による呼び方もあるため、ほかの読み方も知っておくと安心です。

「かんなづき」が最も一般的な読み方

手紙や会話、テレビのニュースなどで使われるのは、ほとんどが「かんなづき」です。迷ったら「かんなづき」と読めば間違いありません。辞書でも、まずこの読みが載っています。

「かみなしづき」「かみなづき」「かみなかりづき」との違い

神無月には、次のような読み方もあります。

  • かみなづき:「かんなづき」の元になったとされる読み方
  • かみなしづき:「神が無い月」という字の意味どおりの読み方
  • かみなかりづき:古い言い方で、和歌などに見られる読み方

どれも誤りではありませんが、今の暮らしで使うなら「かんなづき」が自然です。ほかの読み方は「こんな言い方もあるんだね」と知っておく程度で十分です。

神無月の意味・由来にはどんな説がある?

神無月という名前の由来は、はっきりとは分かっていません。代表的なのは次の2つの説です。

全国の神様が出雲に集まり「神の無い月」になるとする説

もっともよく知られているのがこの説です。旧暦10月になると、全国の神様が出雲(今の島根県東部)に集まって話し合いをします。そのため、ほかの土地には神様がいなくなり「神無月」と呼ばれるようになった、という言い伝えです。

神様たちは、人と人との縁結びなどについて話し合うと伝えられています。神様が留守のあいだは「留守神」が家や土地を守るという言い伝えもあり、恵比寿様などが留守神とされる地域があります。

「無」を「の」の意と解し「神の月」とする説

もう1つは、「無(な)」はもともと「の」を意味する言葉で、「神な月」は「神の月」だったという説です。「水無月(みなづき)」が「水の月」と考えられているのと同じ理屈です。この説では、神様がいなくなるどころか、神様をまつる大切な月という意味になります。

このほか、雷が鳴らなくなる「雷無月(かみなしづき)」がなまったという説や、新米でお酒を醸す「醸成月(かみなしづき)」から来たという説もあります。

子どもに説明するときは、「神様が出雲に集まって、縁結びの会議をするからだと言われているよ。ほかにもいろんな説があるんだって」と伝えるのがおすすめです。一番有名な説を話しつつ、ほかの説もあると添えておけば、あとで違う話を聞いても子どもが混乱しません。

出雲だけ「神在月」と呼ぶのはなぜ?

全国の神様が出雲に集まるという言い伝えから、出雲地方では旧暦10月を「神在月(かみありづき)」と呼びます。ほかの地域では神様がいない月でも、出雲では神様が集まっている月だからです。

出雲大社の神迎祭・神在祭・神等去出祭とは

出雲大社では、旧暦10月に神様を迎えてから送り出すまで、次のような祭りが行われます。

祭り読み方内容
神迎祭かみむかえさい稲佐の浜で、海からやってくる神様をお迎えする
神在祭かみありさい神様が滞在しているあいだに行われる祭り。神様が縁結びなどを話し合うとされる
神等去出祭からさでさい話し合いを終えた神様を送り出す

祭りは旧暦に合わせて行われるため、新暦の日付は毎年変わり、例年11月ごろになります。参拝を考えている場合は、出雲大社が発表するその年の日程を必ず確認してください。

出雲まで行くのが難しくても、家族で地図を広げて「神様はここに集まるんだよ」と島根県を指さしてみるだけで、子どもの記憶に残りやすくなります。

神無月は新暦・旧暦どちらの10月を指す?

神無月は、もともと旧暦(太陰太陽暦)の10月を指す呼び名です。旧暦10月は、今の暦(新暦)でいうとおおむね10月下旬から12月上旬ごろにあたり、年によって1か月近くずれます。

日本は明治5年(1872年)に改暦を行い、明治6年から新暦(太陽暦)を使うようになりました。それ以降、和風月名はそのまま新暦の月にあてはめて使われるのが一般的になっています。そのため今は「神無月=新暦の10月」として、カレンダーや手紙で使われることがほとんどです。

まとめると、日常の会話や手紙では「10月のこと」と考えて問題ありません。一方、出雲大社の神在祭のような行事は、今でも旧暦にもとづいて日程が決まる、と覚えておくと混乱しません。

手紙や挨拶で使う「神無月の候」の使い方

「神無月の候(かんなづきのこう)」は、手紙の書き出しに使う時候の挨拶です。新暦の10月であれば、上旬から下旬までいつでも使えます。

「〜の候」はかしこまった表現なので、仕事の手紙や目上の方へのお礼状に向いています。使い方の例は次のとおりです。

  • ビジネス:「神無月の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
  • 目上の方・親戚:「神無月の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」

祖父母や親しい方への手紙なら、もう少しやわらかい表現のほうがなじみます。

  • 「朝晩はすっかり涼しくなりましたが、お元気でお過ごしですか。」
  • 「金木犀の香りがする季節になりました。」

「〜の候」を使うか迷ったら、相手との距離で決めると失敗しません。改まった相手には「神無月の候」、身近な相手には季節の様子を自分の言葉で書く、という使い分けで十分です。

他の月の和風月名一覧|睦月から師走まで

神無月のように、1月から12月にはそれぞれ和風月名があります。カレンダーや手紙で見かけることも多いので、一覧で確認しておきましょう。

月和風月名読み方
1月睦月むつき
2月如月きさらぎ
3月弥生やよい
4月卯月うづき
5月皐月さつき
6月水無月みなづき
7月文月ふみづき(ふづき)
8月葉月はづき
9月長月ながつき
10月神無月かんなづき
11月霜月しもつき
12月師走しわす

どの月名にも由来には諸説あります。子どもと一緒に覚えるなら、100均の月めくりカレンダーやメモ帳に和風月名を書き込んで、月が変わるたびに声に出して読んでみるのも手軽な方法です。

よくある質問

この記事に関してよく寄せられる質問をまとめました。

神無月は何月のこと?

もともとは旧暦の10月を指します。今は新暦の10月の呼び名として使うのが一般的です。

神無月に神社へお参りしてもいい?

問題ありません。「神様が出雲に集まる」というのは言い伝えで、ほかの神社でも10月にお祭りや参拝が普通に行われています。留守神が守っているという言い伝えもあるので、気にせずお参りして大丈夫です。

「神有月」と「神在月」はどちらが正しい?

出雲大社では「神在月」と書くのが一般的です。「神有月」と書かれることもあり、どちらも同じく「かみありづき」と読みます。

「神無月の候」は10月のいつまで使える?

新暦の10月であれば、上旬から下旬まで使えます。11月に入ったら「霜月の候」や「晩秋の候」などに切り替えましょう。

まとめ

神無月は「かんなづき」と読む旧暦10月の呼び名で、今は新暦の10月を指す言葉として使われています。由来は1つに決まっておらず、いくつかの説が伝わっています。

  • 読み方は「かんなづき」が一般的
  • 全国の神様が出雲に集まるから「神の無い月」とする説が有名だが、「神の月」とする説などもある
  • 出雲地方では神様が集まる月として「神在月」と呼ぶ
  • 出雲大社の神在祭は旧暦にもとづくため、日程は毎年出雲大社の発表を確認する
  • 「神無月の候」は改まった手紙の書き出しに使う

今年の10月は、祖父母への手紙に季節の一言を添えたり、夕ごはんのときに「今ごろ神様は出雲で会議中かもね」と子どもに話してみたりしてはいかがでしょうか。言葉の意味を知っておくだけで、いつもの10月が少し楽しみになります。

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この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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