結納で「結納金がこれだけ?」と婚約者一家が激怒。「貧乏人は一族の恥!」と婚約破棄を要求!→お望み通りにした結果…

  • 2025年11月17日公開

「もう我慢できない…さようなら」夫からの自立生活がスタート!【極論被害妄想夫㊴】

こんにちは、ヨムーノ編集部【ときめき分室】です。
実話をもとにした、スカッとストーリーをお届けします。

結婚を約束した婚約者との、結納の日。しかし、そこで待っていたのは悪夢のような仕打ちでした。

悪夢の結納。「目録の金額」に激怒した婚約者一家

その日、僕と両親は老舗の料亭で、厳かな雰囲気の中にいました。婚約者のご両親はしきたりや家同士の繋がりを非常に気にする方々だと聞いていたため、僕たちは精一杯の誠意を形にして準備してきました。

結納の儀が始まり、父が「こちらが目録です」と、結納品や結納金の詳細を記したリストを相手の父親に差し出しました。

すると、その目録に目を通した相手の父親の顔色が、みるみる変わっていきました。

「……これだけか?」

低い声でつぶやいたかと思うと、次の瞬間、目録をテーブルに叩きつけ、顔を真っ赤にして怒鳴り散らしたのです。

「ふざけるのも大概にしろ!うちの娘を馬鹿にしているのか!こんなはした金で!」

「まあ、お父さん」と止めるかと思った婚約者の母親も、「あなた、これじゃあ親戚中に笑われますわ!こんな貧乏人、一族の恥です!」と冷たく言い放ちます。

僕は助けを求め、愛したはずの彼女の顔を見ました。しかし、彼女は僕をかばうどころか、軽蔑するような目で「どうしてこんなことになってるのよ」と、むしろ僕を責めているようでした。

ついに婚約者の父親が、僕たちに怒りの宣告を突きつけました。

「もういい!この話はなかったことにする!この縁談は破談だ!」

「わかりました」父が告げた“静かな決別”

その瞬間、僕の中で何かがプツンと切れました。

怒りを通り越して、不思議なくらい頭が冷静になりました。この人たちにとって、結婚とは「家」と「金」でしかない。僕と、僕の両親のこれまでの人生すべてが、目録に書かれた金額一つで「恥」と断じられたのです。

僕はゆっくりと立ち上がりました。

「わかりました」

僕の静かな声に、怒鳴り散らしていた婚約者一家がキョトンとします。

「お望み通り、この婚約は破棄させていただきます。こちらこそ、お断りです」

「な、なんだと!」

「これだけの侮辱を受けて、黙っていると思われましたか?」

僕がそう言うと、それまで黙って侮辱に耐えていた父が、静かに、しかし毅然とした口調で相手の父親に告げました。

「結婚する前でよかったです。息子があなた方のような家族と繋がらずに済んだ。本当に、よかった」

「あ…あなた、本気で言ってるの!?」 婚約者がようやく我に返ったように声を上げましたが、もう遅い。

僕たちは、呆然とする彼らを残して料亭を後にしました。彼らは、自分たちが誰を侮辱したのか、その時点ではまったく理解していなかったのです。

お望み通りの結果。彼らが失った「本当のモノ」

実は、僕の父は、彼らが「貧乏人」と罵った相手でありながら、元婚約者の父親が経営する会社の、非常に重要な「大口取引先」の経営者でした。

もちろん、父はそのことを結納の場で知っていましたが、あえて何も言わなかったのです。

数ヶ月後、業界にあるニュースが駆け巡りました。

父が理事を務める業界団体で、国際基準に合わせた新しい「品質基準」が導入されたのです。利益重視で品質を二の次にしていた元婚約者の会社は、その新基準にまったく対応できませんでした。

「人を見る目がない人間に、良い仕事はできない。すべてを金だけで判断するような会社は、いずれ信用を失う」

父の会社は、当然ながら新基準を満たせない元婚約者の会社との契約を打ち切りました。彼らは最大の取引先を失い、あっという間に経営難に陥ったと聞きます。

僕たちは、彼らのお望み通り「婚約破棄」をしただけ。彼らの没落は、僕たちへの侮辱への仕返しなどではなく、彼ら自身の行いが招いた当然の結果でした。

お金や地位で人を測る者に、本当の信頼や幸せは訪れない。僕はそう信じています。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

この記事を書いた人
実話をもとにした、恋愛漫画やスカッとストーリーをお届けします。
ヨムーノ【ときめき分室】

※取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

こちらもどうぞ

人気記事ランキング 24時間PV集計
漫画

特集記事

連載記事

こちらもどうぞ