「ゆで卵ダイエット」1日何個が正解?管理栄養士に聞く【最新版】「簡単レシピ」と注意点

  • 2023年03月03日更新

こんにちは、くふうLive!編集部です。ゆで卵でダイエットに成功したという話を聞いたことはありませんか?

「真似してみたいけれど、どのくらい食べたらいいんだろう?」「そのまま食べるだけだと飽きそうだけど、何かいい方法はある?」
そんな疑問をお持ちの人のために、自身も半年で12キロ痩せた経験がある、管理栄養士の猪坂みなみさんに、ゆで卵でダイエットを成功させるための方法を伺いました。失敗しないために知っておきたい注意点、おすすめのレシピについても紹介します。

ゆで卵がダイエットに向いている理由

ゆで卵はダイエットに向いている食品で、私も減量中は頻繁にとり入れていました。そのダイエット効果は、以下の5点です。

①栄養豊富で健康的なダイエットに役立つ

卵は、「完全栄養食品」と呼ばれることもあるくらい、様々な栄養をバランスよく含んでいる食品です。 ダイエット中は、摂取カロリーを調整するために食事量を減らすこともあると思いますが、そうすると、栄養が偏ってしまうリスクもあります。 そんなときでも、多くの栄養を含む卵は、栄養バランスを保ちながら減量を進めるのに役立ってくれます。

②腹持ちが良い

卵は、生のままご飯にかけたり、スクランブルエッグやオムレツにしたりなど、色々な食べ方ができる食品です。その中でも固くゆでた卵は、卵のたんぱく質がぎゅっと密に固まるため、食べ応えがあり、1個食べただけでもしっかりと満腹感を得ることができる、腹持ちの良い食品です。

ただし裏を返すと消化が悪い食品ということになりますので、胃の調子が悪いときは避けるようにしましょう。

③調理に余分な油を使わない

ゆで卵は、生の卵をゆでるだけなので、調理の際に余分な油がいりません。油は1gで9kcalもある高エネルギーな食品なので、ダイエット中に摂りすぎるとカロリーオーバーを招いてしまうことも。
そのため、油なしで作ることができるゆで卵は、カロリーコントロールにも有効です。

④作り置きできて手軽

ゆで卵は、殻つきのまま冷蔵庫に入れておけば、3~4日は保存可能です(固ゆでで、殻にヒビがない場合)。 いくらダイエットに良い食品でも、毎回調理をしないといけないのでは、続けるのに自信がないという人もいると思いますが、時間のある時に、3~4個まとめてゆでておくこともできるので、比較的手軽にとりいれられるのではないでしょうか。

ただし、殻にヒビが入ってしまうと、菌が付着していた場合に中で増殖してしまう可能性もあるので、当日中に食べるようにすることをおすすめします。

⑤どこでも入手できて続けやすい

ゆで卵は、味付け済みのものがコンビニでも販売されており、外出中でも手軽に入手可能です。自炊する時間がないときや、ゆでるのが面倒……という人でも無理なくとり入れることができるので、継続しやすいですね。

ダイエットで大切なのは、食事調整や運動を継続すること。この「続けやすい」という点も、ゆで卵の大きなメリットだといえるでしょう。

ゆで卵ダイエットのやり方

ゆで卵ダイエットのおすすめのやり方を紹介します。

①朝食にゆで卵を食べる

ゆで卵ダイエットのおすすめの方法は、1日1~2回、主食(お米やパン、麺類)の前に食べる、というものです。
主食など糖質を含む食品を食べると血糖値が上がりますが、血糖値は、急上昇しすぎると脂肪蓄積を招いてしまうといわれています。 しかし、糖質を含む食品を食べる前に、卵などのたんぱく質を含む食品を食べると、血糖値の急上昇を抑えることができます。

朝のタイミングから血糖値の急上昇を防ぐことは、その日1日を太りにくく過ごす鍵。朝食のタイミングで、主食の前に食べましょう。

②昼食or夕食に、ゆで卵を主食の前に食べる

1日1~2回、主食の前に食べる場合、朝食の後は、昼食か夕食どちらでとってもかまいません。

ゆで卵で満腹感を得ることで、昼食の場合は間食防止にもなります。 夕食の場合は、その後の主食の食べ過ぎを予防することもできるので、自然と夕食で食べるトータルの量を減らすことができるでしょう。

筋肉の材料であるたんぱく質不足の防止にもなりますので、一石二鳥、三鳥の食べ方ですね。

③いつも食べているおやつを置き換える 

おやつをいつも食べているという人の場合は、その代わりにゆで卵を食べる、という方法もおすすめです。 前半でも紹介した通り、ゆで卵は噛み応えがあり腹持ちも良いので、満足感を得られやすいです。スイーツやお菓子よりも栄養も豊富で、1個で約80kcalと低エネルギー。余分な糖質や脂質の過剰摂取も避けられます。

ゆで卵ダイエットの注意点

ゆで卵ダイエットっていいかも、とり入れてみたい!と思った人のために、ダイエットに失敗しないようにするための注意点を紹介します。

①食事をゆでたまごだけにしない

1日の食事のほとんどをゆで卵にして、大量に食べるようなダイエットが紹介されていることもありますが、そういった極端な食事法は、栄養が偏ってしまうリスクもあるので、避けたほうが良いでしょう。多くても1日2~3個までがおすすめです。

また、以前は「卵はコレステロールが多いから1日に食べていいのは1個まで」といわれていたこともありましたが、最近では、1日1個という個数にこだわることはないとされています。コレステロールは、食事から摂取される割合よりも、体内で合成される割合のほうが高いためです。
とはいえ、卵ばかりを食べ過ぎると他の食品を食べることができず、栄養が偏る原因となる可能性がありますので、他の食材もバランスよく摂ることを意識してくださいね。

②コンビニの味付きゆで卵の食べ過ぎに注意

ゆで卵に限りませんが、コンビニなどで販売されている加工済み食品は、万人が好むよう、味付けが濃くなっていることが多いです。そのため、食べ過ぎると塩分の摂りすぎにつながってしまう可能性があります。
味付け済みのゆで卵を食べるときは、他のおかずは薄味にすることを意識すると良いでしょう。

ゆで卵ダイエットのおすすめレシピ

ゆで卵はそのまま塩を振りかけて食べるだけでも美味しいですが、それだけだと飽きてしまいそう……という人のために、アレンジレシピを紹介します。

1.お弁当にも!コンビニ風塩あじたまご

コンビニ風塩あじたまご

●栄養成分(卵1個分)
エネルギー:76kcal 糖質:0.1g

●材料(作りやすい分量)
卵(常温に戻しておく)…4個
◆水…200ml
◆粗塩…40g

●作り方

  1. 小さな鍋に常温の卵を入れて、かぶるくらいの量の水を注いで火をつける
  2. 約12分加熱したら、保存袋に◆と殻がついた状態のゆで卵を入れて、軽くなじませ、空気を抜きながら口を閉じる
  3. 冷蔵庫で10~12時間つけたら、袋の中の食塩水を捨ててできあがり

卵の殻には目には見えないほどの小さな穴があいています。そのため濃い食塩水に漬けると、浸透圧で、中の卵に味をつけることができます。長時間漬け込み過ぎると、味が濃くなるので注意しましょう。
また、漬ける前の卵の殻にヒビが入っていると、塩味が強く入りすぎてしまうため、ヒビが入った卵は使わないようにするか、半分くらいの時間で塩水から引き上げるようにしましょう。

作り置きの場合は、ゆで卵を固ゆで(水から約14分加熱)で作りましょう。10~12時間塩水につけた後に一度塩水を捨てて、そのまま冷蔵庫に保管し、3~4日以内に食べきるようにしてください。

2.お酢でダイエットの効率UPを目指す!酢ラー油漬けたまご

酢ラー油漬けたまご

●栄養成分(卵1個分)

エネルギー:85kcal 糖質:0.7g

●材料(作りやすい分量)

卵…4個
◆食酢…大さじ4
◆醤油…大さじ1
◆ラー油…8滴(約2g)

●作り方

  1. 小さな鍋に常温の卵を入れて、ひたひたとかぶるくらいの量の水を注いで火をつける
  2. 約12分加熱したら冷水にとって冷やし、殻をむいてキッチンペーパーで水気をとる
  3. 保存袋に◆の調味料とゆで卵を入れて、空気を抜きながら口を閉じる
  4. 冷蔵庫で一晩おいたらできあがり

肥満気味の人の内臓脂肪の低減に役立つといわれているお酢を手軽にとり入れることができるレシピです。スーラータンのような味が楽しめます。

こちらも作り置きの場合は、ゆで卵を固ゆで(約14分加熱)で作って冷蔵庫で保管し、3~4日以内に食べきるようにしましょう。

3.たんぱく質不足を防止!ゆで卵と海老の味噌マヨサラダ

ゆで卵と海老の味噌マヨサラダ

●栄養成分

エネルギー:215kcal 糖質:2.0g

●材料(1人分)

ゆで卵…1個
ボイル海老…40g
冷凍ブロッコリー…80g
◆味噌…小さじ1(約7g)
◆マヨネーズ…小さじ2(約10g)

●作り方

  1. 冷凍ブロッコリーは耐熱皿に入れてラップをかけ、500Wで1分40秒加熱する(足りなければ10秒ずつ追加して様子を見る)
  2. 加熱したブロッコリーは冷蔵庫で冷やして粗熱をとっておく
  3. 好みの固さにゆでておいたゆで卵は、殻をむいて縦に8等分にする
  4. ボウルに◆を入れてよく混ぜ、水気をとった【2】と【3】、ボイル海老、を入れて混ぜ合わせる

高カロリーなマヨネーズは、味噌を混ぜることでかさ増し。1食分(※)のたんぱく質を含むので、たんぱく質不足の予防にもなります。卵に足りないビタミンCと食物繊維を補給できるブロッコリーを合わせることで、さらに栄養価UP!

(※)厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)P.126より、女性(18歳以上)の推奨量(50g/日)を3食で割った数値以上を含む

栄養豊富なゆで卵で効率よくダイエット!

ゆで卵をダイエットにとりいれるときの方法と、失敗を避けるための注意点、おすすめのレシピについてお伝えしてきました。

ゆで卵は栄養豊富な食品ですが、だからといってそれだけを食べる、いわゆる単品ダイエットに使ってしまうと、栄養が偏り、健康な体を維持できなくなってしまうリスクがあります。
他のたんぱく質や野菜類もしっかりとりいれて、健康的にダイエットを進めていきましょう。

ゆで卵ダイエットについて教えてくれたのはこの方

ダイエットアドバイザー・管理栄養士 猪坂みなみ
 
LINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営 や、Webメディアを中心に健康・ダイエット情報、漢方の養生方法などの情報発信・執筆活動を行っています。⇒ダイエットナビ
猪坂みなみ

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この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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