【2025年】鏡開きはいつ?意味や由来「やってはいけないNG行動」「美味しく食べきるレシピ」

  • 2024年10月03日更新

お正月の恒例行事のひとつである「鏡開き」。昔から続いている風習ですが、鏡開きの意味や由来、いつ行うものなのか詳しく知らないという人もいるでしょう。

鏡開きは、1月11日に正月飾りの鏡餅を下ろして食べる行事です。 手や木槌で餅を割り、お雑煮やお汁粉でいただきます。最近では、個包装した餅が中に入った飾り用の鏡餅や、1〜2人分のサイズの鏡餅など、扱いやすいものも販売されています。

実は、鏡開きにはやってはいけないNG行為があるので、新年の始まりを良いものにするためには、ぜひチェックしておきたいところ。

そこで今回は、鏡開きの意味や由来、やってはいけないNG行為などの基礎知識を解説していきます。

記事の最後には、お餅のアレンジレシピもご紹介します。鏡開きをしたお餅は、残さずにおいしく食べてくださいね!

鏡開きとは?

最初に鏡開きの意味や由来、いつ行うものなのかをご紹介します。ただ何気なく飾っていた正月飾りの鏡餅にもれっきとした意味があります。意味を知ることで、お正月を神聖な気持ちで迎えることができ、よい1年をスタートさせられるようになりますよ。

「鏡開き」の意味

鏡開きとは、1月11日に正月飾りの鏡餅を下ろして食べる行事のことです。2025年の1月11日は土曜日です。

本来は包丁を使わずに、手や木槌で鏡餅を割ります。11日間飾られていた鏡餅は乾燥しているので、刃物を使わなくても割りやすくなっています。割った鏡餅は、お雑煮やお汁粉にして食べるのが一般的です。

年神様が宿っていた鏡餅には、魂が吹き込まれているといわれています。年神様の力を頂き、家族の無病息災の願いを込めて鏡餅を食べるまでが鏡開きです。飾るだけではなく、下ろして食べ終えることで、鏡餅が本来の役目を果たすのです。

最近ではパック詰めされた鏡餅が多いので食べやすいですが、すべてお餅で作られた鏡餅でも神様に失礼にならないように、残さず食べたいところですね。

「鏡開き」の由来

鏡餅は年神様が家を訪れたときの依り代(よりしろ)、いわば居場所のようなもの。また、鏡餅の稲には人間と同じ霊魂が宿るとされています。

「切る」や「割る」といった言葉は縁起が悪いので、末広がりの意味を持つ「開く」を使い「鏡開き」というようになりました。

鏡開きはいつするもの?

鏡開きは1月11日に行います。そのため、年神様が宿るとされる「松の内」期間の1月7日が過ぎ、他の正月飾りを下ろしても鏡餅は飾ったままにして問題はありません。

ただし、松の内は地域によって異なり、関西地方などでは1月15日までです。1月15日が松の内の場合は1月20日に鏡開きを行うのが一般的です。地域の習わしに沿って行うようにしましょう。

地域によって鏡開きの日に差が出るのは、江戸の習わしが大きく関係しています。一説では江戸で起こった大火が関係しており、燃えやすい松などを使用した正月飾りを早めに下ろすように、幕府が松の内を7日にしたと言われています。

また、江戸幕府の3代将軍である徳川家光の命日が4月20日のため、月命日を避けて11日になったという説もあります。このように松の内の期間や鏡開きを行う日は、歴史や風習によって地域ごとに違いがあるのです。

鏡餅は乾燥してしまう前に食べたいという気持ちになりますが、神様の居場所がなくなってしまうので鏡開きの日までは飾っておきましょう。

▽他のお正月飾りも、飾り始めと下ろす時期をチェックしておきましょう!
正月飾りはいつからいつまで?鏡餅・門松・しめ飾り(しめ縄)の飾り始め・下す時期

鏡開きでやってはいけないNG行為とは?  

鏡開きの行事は武家から始まった習わしのひとつです。そのため、縁起のいい食べ物とされる鏡餅を刃物で「切る」ことは、「切腹」を連想させてしまうので避けられてきました。また、包丁で切る行為は「縁を切る」ことも連想させるため、縁起が悪いとも言われているようです。

そのため、食べやすい大きさに整えるときは「切る」のではなく木槌や金槌などで「割る」のが良いとされています。あくまでも切るという行為がNGなので、それ以外の方法ならどのような方法でも問題はありません。

また、鏡餅をずっと飾ったまま食べないのは、家に来てくれた神様への失礼にあたります。できる限りお餅を残したり捨てたりせず、すべて食べるようにしましょう。家族の無病息災を祈願するため、できる限り家族全員でお餅を食べたいですね。

樽酒を開ける行為も「鏡開き」?

創立記念や開店祝い、結婚式などの記念日に大きな樽酒を木槌で開くことも「鏡開き」といいます。これは酒屋さんが樽酒の蓋を鏡と読んでいたことからはじまります。

丸い形の蓋は「円満」や「末広がり」といった意味を持つため、現在でも新たなスタートや節目の行事として樽酒の鏡開きが受け継がれているのです。

お酒もお餅と同様に原料はお米のため、とても神聖な飲み物とされています。そのため、健康や幸福を祈願して樽を開いた後は、参列者でお酒を酌み交わして、ますますの成熟を願うのです。

お餅の鏡開きと樽酒の鏡開きは、どちらも新たなスタート時や区切りのときに無病息災を祈願するという同じ意味合いがあります。

お家でできる「鏡開き」の方法

乾燥した鏡餅を食べやすい大きさに叩き割る

これまでに鏡餅は刃物で切っては行けないと説明してきました。伝統的なお餅でできた鏡餅の場合、飾られている間に乾燥してしまうことがほとんど。

むしろ、ひび割れるほど乾燥している方が木槌などで叩き割りやすくなります。木槌がない場合は金槌を使っても問題はありませんが、鏡餅が硬いときは、割ったときに破片や粉が出やすくなるので、新聞紙のような紙に包んでから割るとよいでしょう。

乾燥が足りなければ、柔らかくして手でちぎる

カチカチに硬い状態のお餅は叩き割れますが、飾っている期間が短いなどの理由で鏡餅が完全に乾燥していないこともあります。木槌で割れないときは、鏡餅を手でちぎります。

硬すぎて手でちぎれないときは、水に数時間浸けて少し柔らかくしてみましょう。すぐに食べたいときは、お湯に浸すと短時間でやわらかくなります。

それでも時間がかかる場合は、耐熱皿にお湯とお餅を入れてレンジで温めます。レンジを使うとお餅が一気に膨らむので、様子を見ながら短い時間で加熱していきましょう。

パック入りの鏡餅なら簡単

近年は、スーパーなどで売られている鏡餅はパック入りの製品が増えてきました。カットされたのし餅が入っているので、鏡開きをするときに手間がかかりません。

とても便利ではありますが、時代とともに受け継がれてきた文化が薄れてしまうのは少し寂しさも感じます。「鏡開き」を行う理由やマナーなどは子どもたちにもしっかりと伝えていきたいものです。

中には今でも伝統的な鏡餅を飾るご家庭もあるでしょう。また、この記事をきっかけに鏡餅や鏡開きの意味や由来を理解し、来年はお餅でできた鏡餅を飾ってみようと思われた方もいるかもしれません。

記事の最後にお餅を使った簡単レシピをご紹介するので、鏡開きでできてしまった小さな欠片も美味しく食べてくださいね。

のし餅の「手軽に焼く方法」と「カビから守る方法」は、こちらの記事を参考にしてください!

農林水産省が教える【お餅のウマい食べ方】"たった3分"でコレは反則 

二十四節気すべてを実施するママAMIさんの鏡開きエピソード

こんにちは。ヨムーノライターのAMIです。実家では、鏡餅を飾る習慣が全く無かった私。結婚してから、お正月の準備として「鏡餅」を買うように義父から言われました。

12月28日に玄関とリビングに一つずつ飾る義実家の真似をして、1〜2年過ごしました。でも、餅を食べきれないことが分かり、こっそり買うのをやめました(笑)。

今までは特に何も言われなかったのですが、さすがにバレたのか、近ごろは鏡開きの日に「お汁粉食べましたか?」とチェックが入るように……。もう正直に「お餅がありませ〜ん。分けてくださ〜い!」とお願いしています。

義実家にはあずきを炊いたりしないこともバレているので、今年はカルディの栗入り汁粉の素と餅をセットでいただきました(お義母さんさすが)。

甘いものが大好きな子どもたち(6歳 女子・3歳 女子)は、喜んで完食(餅以外)。鏡開きの行事があることは、甘くて美味しい思い出として子どもたちに残れば良いなと思います。

鏡餅を使った簡単レシピ

お餅料理といったら、お雑煮やお汁粉が定番レシピですよね。硬いお餅も煮れば柔らかくなるので、お鍋の締めで食べるのも人気です。

しかし、お餅を毎年食べていると同じ食べ方に飽きてしまう方もいるでしょう。そこで、ここからはお餅のアレンジレシピをご紹介します。

細かいお餅も残さず食べよう!手作りおかき

鏡開きをしてできてしまった小さなお餅は、油で揚げておかきにするのがおすすめです。鏡餅は飾っている間に乾燥しているので、そのまま揚げて塩を振ったら出来上がり!もちろん、大きなお餅も1cm角ほどのサイズにすれば大量のおかきを作ることができます。

カリカリに揚がったおかきは、子どものおやつや大人のおつまみとして人気。止まらなくなるので、あっという間に完食できます。

和と洋の融合レシピ!もちピザ

市販のピザ生地にお餅・ピザソース・チーズをトッピングして焼くだけの簡単レシピです。ピザ生地の代わりに余りがちな餃子の皮を使うのもいいですよ。ただし、餃子の皮は焦げやすいのでお餅も小さくするのがポイントです。おやつや小腹がすいたときにおすすめですよ。

また、もちピザは餅を生地として使う方法もあります。フライパンにお餅を平べったく焼き、その上にピザソースとチーズをトッピングすると完成です。どちらも、お餅とチーズの最高の組み合わせを楽しめるレシピなので、ぜひ試してみてくださいね。

中はもちもち!外はカリッと香ばしい「餅と切り干し大根のおやき」

お餅をふんだんに使ったおやきはもちっとしていて食べ応えがあります。
切り干し大根やほうれん草がたくさん入っているので、ボリュームはあるけれどさっぱりと食べられます。

ほうれん草の味が強いもちっとしたおやきです。
お餅が多いので味付けが少し薄いかなと感じたので、チーズを増やすのもおすすめです。

ヨムーノライターのlittlehappyさんが実践した「餅と切り干し大根のおやき」の詳しい作り方はこちら!

太りにくいお餅の食べ方はこちらでチェック!

正月太りはイヤだけどお餅食べたい(泣)【太りにくいお餅の食べ方裏ワザ】食べてOK&NG発表~!

まとめ

鏡開きには、無病息災を祈願する神聖な行事であることが分かりましたね。

これまでは、なんとなくお正月だから、と雰囲気づくりに飾っていた方も、今までよりもよい新年のスタートを切ることができるでしょう。

鏡餅を飾るだけではなく、ひとつ残らず食べるまでが鏡開きです。神様に祈願して1年の無病息災をお祈りしましょう。

この記事を書いた人
ヨムーノ 編集部

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