ボーナスの得する使い方VS損する使い方。プロがベストな方法教えます!
- 2023年06月27日更新
こんにちは、どこの金融機関にも属さない、完全独立系のファイナンシャルプランナー西田凌です。日頃からお金の貯め方にお悩みのみなさんにベストな家計の見直しのアドバイスをしています。
6月になるとボーナスがある会社では支給が始まる時期ではないでしょうか。
ただ、毎年のそのボーナス、今まで何に使ってきたかパッと思い出せますか?せっかくですので今回は少しボーナスの使い道について考えてみましょう。
FPがおすすめするボーナスの使い方
(1)時間が増える使い方
この使い方は言ってしまえば、自分の仕事の代わりを担ってくれたり、時間の短縮になるものを購入する事です。
具体的には、家事関係であれば洗濯機、お掃除ロボット、食洗器などがあります。
あとは仕事の効率化のためのグッズです。例えばもし自宅で古いパソコンを使っている人は新しくてスペックのいいものに買い替える事で、読み込みの時間や作業効率を上げ時間短縮に繋がります。
(2)お金が増える使い方
これは、使ったお金よりも多くの金銭的価値を生み出すという長い目で見た使い方です。
具体的には、住宅ローンを繰り上げ返済しトータルの返済額を減らしたり、読書や資格取得、セミナーを受講し知識や人脈等の無形資産を蓄える(いわゆる自己投資)、あとは投資信託等といったお金の投資をします。
これは(1)の時間が増える使い方を実践された後に、浮いた時間でしっかり勉強して臨まれるとより相乗的に効果があります。
(3)家族や友人、健康、趣味への使い方
人生にはよく「お金」も大事ですが、「健康」と「生きがい」も大事だと言われます。家族や友人と余暇を過ごしたり、健康のためにお金を使い体を整えるという事はとても有意義な使い方になります。
2017年のビジネス書部門のベストセラー「ライフシフト 100年時代の人生戦略」でも注目を集めたのが、これから100年時代に突入し、定年が長くなることで働く期間が今の世代より増えるとし、そのためには長く働ける基盤をこの「お金」と「健康」と「生きがい」、加えて(2)の無形資産(知識や人脈等)これらのバランスを取りながら計画する必要があると述べています。
ですので、目先のお金の事も考えつつ、将来の事も考えながらお金を上手に使っていく必要があります。
FPがおすすめしないボーナスの使い方
(1)無理な借金返済
住宅ローンやほかの借金があり、十分な貯蓄がない場合であっても無理して繰り上げ返済をしてしまう返済です。これは「無理して返済」がおすすめできないのであり、無理のない範囲であれば、おすすめするボーナスの使い方(2)に該当します。
無理して返済後に、まとまったお金が必要になった時に、余計高い金利でまたお金を借りてしまうという事もあるので、計画的にする事を心がけましょう。 できれば返済や今後の計画を専門家に相談しておくと、確実な計画ができるかと思います。
(2)浪費や衝動買い
ボーナスが入ると人は財布の紐がゆるんでしまい、ついついお金を浪費したり衝動買いをしてしまう事がありますが、この使い方はおすすめできません。
いつもより多少の贅沢や購入品のグレードアップというのは先にお話ししたおすすめの使い方に当てはまればいいと思いますが、それを言い訳に過度にお金を使いすぎてしまうとそれは浪費や衝動買いになってしまいます。
ですが、かなり気に入ったものがあったり、販売員さんにいい事を言われると欲しくなってしまうのが人間の性なのかもしれません。
これにはノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラ―氏が提唱した「メンタルアカウンティング」によるもので、人は買い物をする際に、その予算の入手方法や使途によって、合理的な判断をしなくなるという事を言っています。
例えば、200万円の車を買った時にセットで1万円の手入れ用品をすすめられた場合、他の店ではこの商品が8千円で売られていたとしても、車の購入先でそのまま買ってしまうということが当てはまります。
普段であれば2千円の差額は大きなものですが、大きな買い物をする時は気持ちが大きくなり、合理的に考えられなくなるという話です。特に住宅の購入のように価格が高くなればなるほどメンタルアカウンティングは起こりやすいので注意が必要です。
これらを踏まえ、ボーナスで高いものを買うときにはこのメンタルアカウンティングを思い出し、少し立ち止まって本当に必要なものかどうか見極め、浪費と衝動買いを極力減らす事が大事です。
あとは、ボーナスを受け取ったら、先に別の引き出しにくい口座に移し、残りの分を思う存分使うという流れが一番簡単で効果的です。
大事なボーナスはできるだけ有意義に使いましょう。
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